朝鮮総督府警察と独立軍「義烈団」との情報戦の攻防を描いた実際の事件をもとにしたアクション・ミステリー。ハン・ジミンと、朝鮮総督府警務局東部長の役を演じた鶴見辰吾の好演が光る。
朝鮮人の日本警察官イ・ジョンチュル(ソン・ガンホ)が義烈団を追跡していたが、お互いに密偵がいるのではないかと言う話で、「ファン・オク(黄鈺)警部爆弾事件」をモチーフにしている。
日本の植民地下、義烈団は朝鮮総督府や東洋拓殖株式会社、警察署など日本統治機関を爆破するため、ハンガリーの革命家で爆弾製造の専門家だった人物の協力を得て、中国から36個の爆弾を密輸入しようとした。
日本は、独立運動勢力に密告者を潜入させ、彼らの計画を事前に察知して逮捕し、勢力を分裂させようとしていた。
クライマックスは、爆弾を積んだ列車の中で、キム・ウジン(コン・ユ)は日本の警察に包囲されながらも、自分たちの計画を外部に漏らしている「密告者」が誰なのか探し始める。
無事に逃げ切ったウジンは爆弾をジョンチュルに託す。
映画では、モーリス・ラヴェルの「ボレロ」が流れる宴会場で爆弾を爆発させるという結末を迎えるが、実際の事件では、爆弾を京城まで持ち込むことには成功したものの、義烈団員であるチョ・フェリョン(シン・ソンロク)の密告によって実行前に計画が発覚し、爆弾は押収され、ファン・オクら9人全員の義烈団員が逮捕された。
主な登場人物とモデル:
イ・ジョンチョル(ソン・ガンホ):黄鈺警部がモデル
キム・ウジン(コン・ユ):義烈団員の金始顯がモデル
東 部長(鶴見辰吾):朝鮮総督府 警務局 馬野がモデル
チョ・フェリョン(シン・ソンロク):金在振がモデル
ヨン・ゲスン(ハン・ジミン):女性義烈団員の玄桂玉がモデル
キム・ジャンオク(パク・ヒスン):金相玉がモデル
チョン・テサン(イ・ビョンホン):義烈団長の金元鳳がモデル