母なる復讐 | 三匹の忠臣蔵

三匹の忠臣蔵

日々是好日。
お弁当ブログだった「お弁当にはたまご焼き」からリニューアル。
映画レビューを中心に、日々思いついたこと、感じたこと、趣味のことを書いてます。

「富川女子高生集団性暴行死亡事件」をモチーフにした作品。
見どころは何と言っても母親役のユソンなんだが、作者が言いたいことが優先されてる感じかな。

キム・ユリム(ユソン)は離婚して高校生ユ・ウナ(ナム・ボラ)と二人暮らし。そのウナが男子学生たちからひどい仕打ちを受けるが、未成年者という理由で処罰を受けなない。
結局、ウナは自分の誕生日に自ら命を絶ってしまう。
ユリムはウナの死後に衝撃的な事実を知ることになり、加害者たちに直接復讐することを決意する。

公開後ユン・チョハン役を演じたシン・ドンホ(アイドルグループ → バラエティ番組 → 役者 → DJ)が芸能活動を中断したり、映画の結末は現実とは異なり、法的に問題がある展開が描かれている。

 

加害者が無罪になる、被害者の行動や警察の対応など、非現実的な描写もありチープ感は否めない。

 

結果的に実話モチーフを見る際の注意を啓発するような作品になってる。
まぁ本作に限らず、エンタメ要素が入らないと収益に影響するので加減の問題ではあると思うし、作者が言いたいのはそこじゃない。
それに史実モノは見た後に「実際は?」を調べるのが楽しみの一つではあるしね。

エンディングクレジットでは、実際の未成年加害者の性暴行事件と処罰内容が紹介され、韓国の法制度の限界と不当さを指摘したかったんだろうね。
願いや警鐘も兼ねて個人的にはこれでも良いと思う。