神への信仰を失っていた青年がエクソシストになっていく、アンソニー・ホプキンスの存在感を楽しむ悪魔祓い師のお話。
神学校に通うマイケル・コヴァック(コリン・オドナヒュー)はバチカンのエクソシスト養成講座を受講し、エクソシストのエキスパートであるルーカス・トレヴァント神父(アンソニー・ホプキンス)のもとで実際の悪魔祓いに立ち会い、本物を見るがイマイチ踏ん切りがつかない。
幼い頃のトラウマから彼は悪魔憑きが精神疾患ではないかと考えていて、この葛藤の描き方が上手い。
悪魔との戦いというより自分との戦い。
ところがルーカス神父が悪魔に肉体を乗っ取られ、悪魔祓いをマイケルが行うことになる。
ラストは『信じるか』『信じないか』という成長物語のエンディング。
悪魔憑きか精神病かというのは結構リアルな問題で、「化学物質過敏症」と似ている。過敏症も北里大学が診断基準を設けるまでは精神疾患と考えられていたから。