はじめてのパラグアイ映画かな。
手違いから荷物を運ぶことになったが、中身は知らない。
この「謎に包まれた7つの箱」を巡って、トタン屋根の市場で繰り広げられる命がけの逃走劇を描いた作品。
ネルソンが遅刻して、代わりに荷物を運ぶことになったビクトルだが、荷物を返せと言われる。しかし、彼が言っていることに間違いはない。
パラグアイの市場の雰囲気が迷路そのもので、箱を狙う同業者や持ち逃げ、警察にも追われるハメになり、市場の雑踏を利用した大トラ子トラ入り乱れてのリアル逃走劇が展開される。
やがてビクトルは荷物の秘密を知ってしまうが、諦めないビクトルは責任感かお金のためなのか、7つという数がミソで、一つでも欠けるとミッションとしては成立しない。そして、リズというジョーカーの存在が物語をさらに不安定にしてる。
カメラワークが優れていて、市場の雑踏の中での逃走劇が臨場感を持って描かれている。
パトカーがないからトラックの荷台で容疑者と死体を運んだり、法の秩序はあるんだろうけど、やはり社会のあり方が違うというか、発展途上の社会なんだろうな。
その違いを理解するうえで映画は手っ取り早いね。