だれもが愛しいチャンピオン | 三匹の忠臣蔵

三匹の忠臣蔵

日々是好日。
お弁当ブログだった「お弁当にはたまご焼き」からリニューアル。
映画レビューを中心に、日々思いついたこと、感じたこと、趣味のことを書いてます。

プロバスケットボールチームのコーチを首になったマルコが、知的障害者の施設のバスケットボールチームのコーチを命じられ、人間として成長していくハートフルコメディー。
ストーリー自体はありふれた内容で目新しさはないが、スペイン風味のヒューマンドラマも良いものやね。

マルコは刑務所か罰金か、それとも教えるかで仕方なくコーチになる。
はじめは障害者を馬鹿にしていたマルコだが、皮肉なことに彼が来たことでチームが全国大会に出場することになる。
ラストはお約束の試合で勝利して涙のお別れのハズなんだが、ここはスペイン風味。
「教育が不十分だが、よしとしよう」こんなラストもいい。

よく「障害者目線」と言うけど、あれって健常者から見た上から目線だと思うな。
「障害」とは、何も体の一部が欠損していたり知的レベルの話ではなく、健常者にも「障害」はある。例えば目が見える人が点字の本を差し出されると、それはその人にとっては「障害」になる。
「障害」とは身体のハンディキャップに起因するものではない。
だから、全ての人が暮らしやすい世の中こそが、障害のない世界であり、自分ごとと考えるべき問題。
よくあるスポ根のように、監督に選手がついていくのではなく、マルコが選手に寄り添うように。