トラウマコード | 三匹の忠臣蔵

三匹の忠臣蔵

日々是好日。
お弁当ブログだった「お弁当にはたまご焼き」からリニューアル。
映画レビューを中心に、日々思いついたこと、感じたこと、趣味のことを書いてます。

原題は「重症外傷センター」で、原作は、耳鼻咽喉科専門医ハン・サンイさんが書いた小説「重症外傷センターゴールデンアワー」でウェブトーンも大人気によるドラマ化。
重症外傷センターというので「ゴールデンタイム」のように、実在の外科医師イ・クッチョンさんをモデルにしたフューマンドラマかと思ったら、手塚治虫のブラックジャックのような痛快メディカルアニメという感じ。
期待していたのと全然違ったが、原作者は、医療現場の理想の姿を描き出したかったのではないかな。

外傷外科医ペク・ガンヒョク(チュ・ジフン)の過去もそうだが、前半によくみられる韓ドラ特有の人間関係と、過去と現在を交錯させながらの因果関係の描き方や、物語全体の構造設計が雑すぎると言うか、ないに等しい。
VFXやCGも雑でシズル感がないが、手術シーンはリアルで良かった。
アニメっぽい演出と、俳優たちのオーバーな演技が、ドラマ全体のリアリティを損なっている。
若い俳優の演技がちぐはぐしていて、全体的にドラマのトーンが統一されていない感じがする。Netflixは最近こういった作品が多い印象。
結果的にストーリーを”まんが”として割り切って見るなら問題ないと思う。
なんか韓国語を話してる日本ドラマという感じで、「浪漫ドクター キム・サブ」のように、無駄なラブが無かったのは救いかな。

このドラマはリリース直後に、医療ドラマは医師の仕事を「ロマンチック」にしたり「政治的プロパガンダ」のとの声や、ジェンダー偏重、チュ・ジフンの過去のスキャンダル(薬物使用で有罪判決)など、強い批判を引き起こしたらしい。