時代設定は「チャングムの誓い」の少し前というか、きっかけですね。
朝鮮三大悪女のひとり張緑水(チャン・ノクス)と、暴君として朝鮮王朝の歴史で一番評判が悪いであろう10代王・燕山君(ヨン・サングン)に敢然と立ち向かい、政権崩壊へと導いた実在の英雄ホン・ギルドンの物語。
燕山君を演じるキム・ジソク、狂気っぷりと幼さ、未熟さをしっかり演じてて好感度大です。この人はこんな役をさせたら光りますね。
イ・ハニ演じるのは燕山君の側室、張緑水。
序盤は張緑水が意外に良く描かれていて、朝鮮八道を歩いたギルドンが「鴨緑江が青い理由も知っている」と言い、緑水が「きっと緑水(ノクス)は青山を忘れられずにいる」と歌うと、突然子どもが。
子どもに会おうともしない緑水が「自分は獣か...」と言い、名前を捨てたのは「凍えるほど青い水の色にちなみ緑水(ノクス)としました」と答えるシーン。
このあたりの脚本と演出は流石です。
張緑水の事を字幕では「淑容(スギョン)」となってます。
しかも「様」がついて淑容様と。これおかしいですよね。
燕山君は張緑水を後宮に迎え、従四品の淑媛(スグォン)に封じます。そして娘の翁主霊寿(コンジュ ヨンス)を出産したことで淑容(スギョン)に封じられました。淑容になったことで先鋭化いきますが、この作品では簡略化されてます。
ガリョン演じるチェ・スビンも良かったです。
ガリョンが許嫁がいると言いふらすシーン。
それを聞いたホン・ギルドンが「혼자 수고(「一人で苦労する」や「お疲れ」といった意味)」と言うのを「片思い」と訳してて笑ってしまった。
ガリョンがギルドンを「ソバン(書房=서방)」と呼ぶのを「あなた」と訳してた事もそうですが、韓国語はボキャブラリーが多いので、どうしても意訳になります。
その後、王宮へ入り燕山君の目に留まり、毎夜暴君におとぎ話をする事になります。さしずめガリョンはシェエラザード、千一夜物語かと思ったら「話が退屈で寝た」って、笑いました。
当然、時代劇なので朝鮮民謡がよく使われてます。
「ミセン」の例の部長さん出てます。いい役者さんです、ちゃんと歌を聞きたかった。
「チュノ~推奴~」で様々な歌を唄ってたキム・ハウンが一瞬出てましたが、彼女の歌も聞いてみたかった。ホントに上手いですからね。
エンターテイメント性が抜群で、色んな曲調のOSTがとても良かった。