いい作品が観れた。
実話を基に「走ることが得意で大好き」という自閉症の青年がマラソンにチャレンジしフルマラソンの42.195kmを2時間57分7秒というタイムで完走。
やる気の無いコーチの変化と自閉症の子どもを抱える家族の葛藤、人間模様を描いたフューマンドラマです。
この映画は子離しなければならない母親の心情を描いてますが、これはすべての人が経験する子どもの自律、巣立ち、親離れ子離れの物語でもあります。
私はドラマはネットで映画はDVDを基本にしています。
DVDは新作はまとめて、旧作は「8のつく日」に100円で借りれるので、借りてきてはパソコンに取り込んで返却後にゆっくり観ます。
で、これはコピーに失敗したというか、字幕がおかしい。
字幕だと思ってたのが監督のチョン・ユンチョル氏、コーチ役のイ・ギヨン氏、主人公チョウォン役を演じた秘密の森のチョ・スンウ氏の対談の字幕でして、母親役のキム・ミスクさんは欠席。
映画を観ながら撮影エピソードや制作意図なんかを解説してて、普段では見られない映画制作の裏側が見れました。
撮影時の苦労やこのシーンは何を意図して撮影したのか。この映画は背中を撮るシーンが多く、なぜそうしたのか。
あるシーンで監督は「ここは伏線になります」、そしてそのシーンになると何故そうしたか。
チョウォン役のチョ・スンウはアドリブが多く笑いが絶えなかった。長い尺のシーンは取り直しを気にしながらの演技。
たまたま見学に来ていた人に出てもらったり、お腹がすいた先生役の役者さんが食事のシーンに急に入ってきたり。
地下鉄のシーンではエキストラがチョ・スンウの演技を見て涙ぐんだなど、映画の裏側というかこれまでと違う視点で映画を見ることができて結果的に良かったかと思います。
普通のDVDの再生機でも見れると思うので、こちらもオススメです。
ちなみに映画の中で2度マラソン大会が出てくるんですが、一度目はこの映画のためにマラソン大会を開催したそうです。
2度めは規模の大きい韓国では有名なマラソン大会に入っての撮影です。
ヘリを飛ばしクレーンを使いカメラにはお金をかけたと監督さんは自慢してました。
主人公の青年はその後トライアスロンにも出場し、スイミング3.8km、サイクリング180.2km、マラソン42.195kmを15時間06分で完走します。
まさに鉄人です。