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いよいよ、昨日15日から26日まで、3大世界映画祭の一つ、『カンヌ映画祭』が始まった。



映画ファンにとっては、待ちかねたビッグイベントである。



そしてTVなどでは、レッドカーペットを歩くセレブ女優や俳優や、華やかなセレモニーしか映らない。



が、しかしこの映画祭のすぐ隣では、フィルムマーケットが行われていて、世界中の映画制作スタジオと映画のバイヤーの商談が行われている。



映画会社に勤めていたときは、もちろん映画の興業成績に直結する賞レースも重要だが、映画の買い付けのほうが、大変だった。



いろんな制作スタジオのブースを周り、交渉する。



プロモーションフィルムが出来ている映画はまだいいのだが、制作資金を集める前の段階では、映像は観れない。



米国にはスクリプトリーダーという脚本を読んだだけで映画を評価する職業があるほどだ。



そして1日中、足を棒のようにして各ブースを回り、見つけた映画の資料を持ち寄って、夕食後会議が始まり、夜中の2時~3時まで会議が続くことはざらである。


そしてある程度作品が絞れたら、翌日から本格的な価格や条件交渉に入る。



正直、この11日間は、映画のバイヤーにとっては地獄のような日々なのである。(もっとも素晴らしい映画を発掘した時の喜びは、それ以上だから続けられるのだが・・・)



今年のカンヌ映画祭の目玉、オープニング作品は米国文学の最高峰と言われる『華麗なるギャッビー』



ご存じ、F・スコット・フィッツェジェラルドの不滅の金字塔と言われる名作『The Great Gatsby』である。



今回の作品は、レオナルド・ディカプリオ主演でバズ・ラーマン監督が3D映画化した作品。



そして審査委員長はもちろんスティーブン・スピルバーグ監督だが、審査委員の一人に河瀬直美監督が選ばれたのには、驚いた。



この人は日本では、「かたつもり」や「火垂(ほたる)」が有名だが、海外でも評価は高いのだろう。



そして注目のコンペティション作品に日本から、福山雅治主演作の『そして父になる』が選ばれた。



そしてもう1本、日本から選ばれた作品が、先日ブログで書いた『藁の盾』である。



三池崇史監督、大沢たかおさん、松嶋菜々子さんもカンヌに出発したらしい。



正直、重いテーマで、気楽に映画を観たい極楽とんぼの今の身分には後味は悪かったが、アクションシーンも素晴らしく、考えさせられる内容はカンヌには向いているかも知れない。



同じ日本人として、是非パルムドールを日本に持ち帰ってもらいたいものである。

『海賊とよばれた男』を読んだ。



ご存じの通り、本屋さんの従業員が一番売りたい本、2013年度本屋大賞・受賞作である。



本屋さんが売りたい本NO.1というのは、裏返せば皆に読んでもらいたい本ということになる。



本当は今年のGWは、映画三昧で過ごすつもりが、後半はこの本にはまり読書に明けくれた。



まあ、たまには静かに読書に費やす休みがあってもいいのだが・・・。



作者は「たかじんのそこまで言って委員会」などでもお馴染みの百田尚樹氏。



そしてこの本の主人公、国岡商店の店主は、出光興産創業者の出光佐三氏がモデルである。



この出光佐三氏は僕と同じ福岡県出身で、しかも赤間(現在の宗像市)で育った。



そして創業したのも北九州市門司区なので、いろんな描写がとても懐かしく感じた。



戦前、小麦粉と石油を扱う会社に入社、そして石油を扱う商社・国岡商店を創立。



しかし、石統に価格を統制されることに反発、国内では他社の縄張りで商売が出来ず。



そして海に船を浮かべて、買いに来た漁船に石油を売っていた。



これが『海賊』と呼ばれた所以。



そして戦後、海外の拠点を全て失ったが、社員は家族だと一人も首を切らずに会社を立て直す。



戦争が終わって社員を集めて言った言葉。



「愚痴を止めよ。戦争に負けたからと言って、誇りを失ってはならぬ。


全てを失おうとも、日本人がいる限り、この国は必ずや再び立ち上がる日が来る」



現代では、このような誇りを持った真っ直ぐな経営者が少なくなっている気がする。



業績が悪くなると、すぐに資産を切り売りしたり、リストラでレイオフを始める。



最初は、骨太の経済小説かと思ったのだが、エンターテイメント小説で話に引き込まれてしまう。



戦争の描写もリアリティが半端でなく、第二次世界大戦を引き起こした理由もよく分かる気がした。



我が相方も、先にこの小説を読み始めたのだが、一気に読み終えてしまった。



そしてよほど興味を持ったのか、すぐに百田尚樹氏の『永遠の0』まで買ってきて、これまたすぐに読み終えていた。



たぶん女性にも読みやすく、共感する部分も多いのかも知れない。


その意味で百田尚樹氏は間違いなく、現代を代表するストーリーテラーの一人と言えるだろう。



もう連休も終わるが、これから暖かくなり、ゆっくり夜に読書するには良い季節です。



お勧めの一冊です。


GW最初に、『藁の盾』を観た。



本当は、『アイアンマン3』を観に行くはずが、時間が合わなくて、もう1本観たかった『藁の盾』を観た。



何故、観たかったかと言うと、原作が「ビー・バップ・ハイスクール」の木内一裕氏の小説デビュー作。



あの漫画家がどんな小説を書いたか、興味があったこと。



そしてもう一つの理由が、女性SP役の松嶋菜々子が役作りのため、半年前から格闘技、射撃などの猛特訓をしたという話を聞いたから。



確かに、凛とした女性SP役は、かっこよくて、さすが女優さんだなと感心した。



そしてもう一人のSP役が、主役を演じる大沢たかお。



物語は少女の殺害現場から、幕を開く。



犯人は、血も涙も無い変質的殺人者で、藤原竜也が演じる清丸という男。



実はこの清丸は、8年前にも少女を惨殺し、刑務所に服役していた。



そして出所後、またすぐに7歳のいたいけな少女をレイプ殺人して、逃避行している。



ところが、この殺害された少女が、政財界を裏で牛耳る大物、山崎努が演じる蜷川の孫娘だった。




この政財界の大物が、「この清丸という男を見つけ出し殺してくれたら10億円謝礼で支払う」という新聞広告を顔写真入りで掲載するのである。



そしてここから、物語が大きく動き出す。


この10億円に魅せられた日本国民1億3000万人が、狂気の渦に巻き込まれていく。



清丸をかくまっていた男が、10億円に目がくらみ清丸を殺害しようとする。



そして身の危険を感じた清丸が福岡県警に自首するのである。



が、しかし福岡から東京警視庁まで移送しなければ、裁判にもかけられない。



そこで本来、政府の要人や海外のVIPにつけるSPをつけて、護送することが決まった。



そして選抜されたSP役が、大沢たかおと松嶋菜々子。



そして警視庁から、刑事が2人と福岡県警の刑事が1人、計5人のSPチームが護送に当たることになる。



ところが、移送前から、10億円に魅せられた留置所の看守や病院の看護師までが、命を狙ってくる。




そして警察内部にも裏切り者が現れ、果ては機動隊隊員や公安までが、命を狙ってきて、清丸を守ろうとするSPと壮絶な戦いが始まる。



高速道路での激しい銃撃戦や新幹線の輸送中の命をかけた戦い。



とてもスリリングでスピード感に溢れた展開は、手に汗を握るほど、はらはらどきどきの迫力満点。



この辺のスリルとサスペンスに溢れた撮影は、さすが三池崇史監督ならではの展開である。



そして物語のクライマックスで思いもかけない裏切りがあったり、エンタメ作品としてよく出来た面白い作品。



が、しかし、にも関わらず、観るのをあまりお勧めはしたくないのである。



特に女性には、あまりお勧めできない。



なぜかというと、観終わった後の率直な感想は、とにかく後味が悪い。


映画を観た後、現実の世界に戻っても、何だかいや~な感じが残っているのである。



人間の尊厳という重いテーマ。



正義とは何か?



SPとして人を守る仕事への誇りか、はたまた10億円への欲望との葛藤か。



清丸を守って命を落とすSPが、死ぬ間際に叫ぶ。


「こんな人間のクズを守るために、俺たちが命を賭ける価値があるのか」



特に女性は、愛する孫娘という生きがいを突然奪われた老人の悲しみ、怒りに感情移入をしてしまい、後味がなおさら悪く感じるのだろう。



一緒に観にいった我が相方も、「何これ、後味が悪い」だの「だから、アイアンマン3を観ればよかったのに・・」などとぶつぶつ呟き、僕は帰りの車の中でもずっと愚痴を聞かされるはめになった・・。



確かに世の中は5月のGWの最中。



鉄のスーツを着たヒーローが、「愛は地球を救う」とばかりに悪人をやっつけるほうが、どう考えても爽やかだし、アメコミのヒーロー物は何も考えずに楽しめるところが魅力。



以前、映画会社に勤めていたときは、この5月GW中は大きな商戦でボックスオフィスが気になっていた。



今は単純に映画を楽しめるお気楽な身分なのだが、このGWの洋画VS邦画の話題作2本。



どうも、やはり『鉄の男3』に軍配が上がるような気がするな・・・・。



藁の楯 わらのたて