カンヌ国際映画祭2013が開幕し、盛り上がっている。
先日のコンペティション部門で福山雅治主演の「そして父になる」が絶賛された。
10分間以上のスタンディングオベーションで、拍手喝采の嵐、是枝監督も感無量だっただろう。
病院で子供を取り違えられた二組の夫婦の心模様がカンヌでは、高い評価を受けた。
対して、「藁の盾」のほうは、審査員の評価があまり高くなかったようだ。
カンヌ映画祭の最高賞『パルムドール」』近いのは、「そして父になる」のほうかも知れない。
『パルムドール』の発表は、26日。発表が楽しみである。
ところで映画の祭典として有名なのは、このカンヌ含む世界3大映画祭。
そして、もっと歴史があり、かつ有名で盛り上がるのが米国アカデミー賞。
このアカデミー賞での最高の栄誉は『オスカー』と呼ばれる最高賞。
金メッキの「オスカーのトロフィーが授与される表彰のシーンをTVで観た方も多いだろう。
」
しかし、さすがはジョークとパロディが大好きな国、米国。
このアカデミー賞が、その年の最高の映画を表彰するなら、その年で最低最悪の映画も表彰してやれと米国人らしいパロディみたいな賞がある。
それがアカデミー賞の発表前夜に発表される『ゴールデン・ラズベリー賞』・通称『ラジー賞』
この『ラジー賞』は、どうしようもない役を演じた俳優や、最低最悪のB級映画を表彰するというとんでもない賞である。
『オスカー』のトロフィーを真似て、授与されるのはゴルフボールに8mmフィルムを巻き付けただけのトロフィーもどき。
どこまでもおちゃらけた、馬鹿馬鹿しい賞なのだが、結構大物女優や何とブッシュ元大統領まで「華氏911で『最低主演男優賞』を受賞したことがある。
当然、新聞記者や評論家のおもちゃにされる訳で、大物俳優やプライドの高いハリウッド女優が表彰式になど来るはずがない。
ところが、第25回ラジー賞で「キャット・ウーマン」で『最低主演女優賞』を受賞したハル・ベリーが表彰式に現れた。
このハル・ベリーは「X-MEN]でも有名だが、珠玉の名作「チョコレート」でアカデミー賞・「最優秀主演女優賞」を受賞したことがあるりっぱなオスカー女優なのである。
そしてこの『ラジー賞』の表彰式に「オスカー」の自ら受賞したトロfフィーを持参し、堂々と受賞の喜びを述べた。
驚いたのは、こんなおちゃらけた、ふざけた賞の授賞式に女優がくるはずがないと思っていた新聞記者連中。
そしてこのハル・ベリーにマイクを向け、なぜこんなふざけた授賞式に来たのかを聞いた。
するとハル・ベリーは、こう答えた。
『私は小さい時から、母親にずっとこう言われて育てられた。
「胸を張って負け犬になれない人間は、決して勝者にもなれない」と』
ハル・ベリーはご存じのように黒人のハーフ。
DVとアル中の父親と母親は4歳で離婚し、小さい頃は相当いじめられたらしい。
そんな娘を、強く育てるために言い聞かせてきた、母の魂の一言。
この『ラジー賞』の授賞式以来、ますますハル・ベリーの大ファンになってしまった・・・・。