音楽と競馬、思ったことを書いて行きます -36ページ目


音楽と競馬、思ったことを書いて行きます


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ホロヴィッツのところで、大学1年の頃のことだと書きましたが、2年の頃の間違いでした。すみません。歳を取ると物覚えもあやふやになりますね・・・。このコンサートは、私が初めて自分でプレイガイドに並んでチケットを買ったコンサートで、上野御徒町の松坂屋プレイガイドに並んだのが大学1年の6月頃だったでしょうか。始発に乗って1番に並びました。そうしないとチケットが買えないと思っていたんですよね・・・。一番高いS席を買ったのもこの時が最初で最後です。とにかくブルックナーの8番を外国のオケ・生で聴けると言うことで、自分自身かなり舞い上がっていましたね。でも、その頃私が理想としていたこの曲とはかなり乖離した演奏で、演奏後に随分ガッカリしたことも良く覚えています。とにかくヨッフムの恣意的で攻撃的な指揮ぶりと解釈と、もっと自然な流れや響きがブルックナーらしさなんだと思っていた私の思いが正反対だったんですよね。ヨッフムのことをよく調べないで聴きに行って、自分の理想に遠い演奏を聴き、自分自身が情けなくなり、それ以来ライヴは当たり外れが当たり前で、最も安い席しか買わなくなりました。そんな私のコンサートに対する姿勢のきっかけを作って頂いた、そんな思い出のコンサートでした。


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ご招待券を頂きましたので、有難く伺って来ました。

30年程前の学生時代の頃からの憧れのコンマス・岡山潔氏が今年から音楽監督を務めておられるこの楽団ですが、今日は素晴らしいアンサンブルを聴かせて下さいました。とにかく岡山氏のオーラは凄いですね。若いメンバーも目を輝かせながら、コンマスの動きに合わせ、全てを吸収しようとしている姿に胸が熱くなりました。こういうのが言葉では伝えられないような「芸術の伝承」と言うのだと思います。アンサンブルが楽しくて仕方がない、そんな若い団員さんの姿は見ていて清々しいものです。運・チャンスが無ければ、こういう素敵な出会いは無かったんですから。「アイネ・クライネ」はとてもスケールが大きく、最低限の細かい決め事以外はメンバーの自発性に任せたような「オトナ」の演奏で、決して急いではいないのに、音楽的な推進力を感じました。一切手抜きの無い「完全な繰り返し」に、岡山氏の姿勢・本気度が表れていたように思います。ハイドンでソロを弾かれた小川響子さんですが、楽器か弦のどちらかの具合かとは思いますが、非常に重厚な音を鳴らす方ですね。あまり派手さが無いので、多くの若手奏者がひしめく今の日本の楽壇で、今後どのような位置を占めて行かれるのか、興味深いですね。後半のイタリア曲集も、時間的にもあまり長く無く、そういった意味でもとても良く出来たプログラムだと思います。N・ロータとアンコールで2ndvnのアンサンブルに粗さが聴こえたのは、少し残念でした。会場に、ご帰国なさったばかりでご贔屓にしているヴァイオリニスト・瀧村依里さんのお姿を見つけました。終演後に楽屋の方に急いでおられましたので、きっと岡山先生にご挨拶に行かれたんでしょう。10月に今日と同じ会場で弾かれる室内楽のコンサートにご出演されますので、これもぜひ聴きに伺いたいですね。


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学生の頃聴きに行ったコンサート。アルバイト代やエキストラ代を貯めて、本当にいろいろなものに通いました。当時はプレイガイドに徹夜で並んで、チケットを手に入れたものです。プログラムの整理の必要もあり、かすかな記憶と手元にあるプログラムを頼りに、このシリーズを時々書いて行けたらと思っています。


ヴァイオリン弾きでしたので、ピアニストのソロ・リサイタルには正直興味が無かったんですが、ホロヴィッツだけは別でした。ニュースでも来日が話題になっていましたし、これを聴き逃したら、この巨匠の生の音を聴く機会は永遠になくなると言う、そういう興味もあってチケットを手に入れたことを覚えています。大学に入学して間もなくの頃だったでしょうかね。御徒町のプレイガイドに朝早くから並んだ記憶があります。席はNHKホール3階席の本当に後ろの方で、双眼鏡を手に聴いたことを思い出します。チケット代は25,000円ぐらいだったですかね・・・。今だったら買いませんけど。

私が聴いたのは6月16日、2回目の方でした。6月11日のニュースでの、吉田秀和さんの「壊れかけた骨董品」と言う言葉に「チケット買って失敗した・・・」とショックを受けながら、その日の演奏を聴きに行きました。この時、彼はもう既に80歳だったんですね。タッチも不揃いで音が全く出て来なかったベートーヴェンのソナタに眩暈を感じながら、調性を全く考えていない半音低い変イ長調が基調の非常に遅いテンポの「謝肉祭」で僅かに垣間見れる「彼らしさ」を探しました。後半のショパンもあまりにもひどい演奏で、大金払ってこれかよ・・・と後悔したことも思い出しますが、今思い返すと、懐かしさと共に、この歳になって再びピアノに興味を持つようになった遠因は、実はこの日のホロヴィッツにあったのではと考えているところです。ホロヴィッツはこれに懲りずに、3年後にも再来日しコンサートを開いていますが、JMJのコンマスで忙しかった私は、聴きに行きませんでしたし、彼が再来日したことも後になって知ったのでした。当時の録音があれば、ぜひ聴いてみたいと思います。


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以前から評判の舞台でしたが、2,000円の格安席が確保出来ましたので行って来ました。演劇はあまり見慣れていないので退屈だったらどうしようと思ってもいたんですが、それは取り越し苦労でした。これは出色の舞台ですね。限られた数の俳優が非常に有機的に動き、隙がありません。これまで個人的にあまり好意を持っていなかった深津絵里さんですが、何度も演じた役柄と言うこともあるんでしょうが、安定感抜群で非常に素晴らしかったです。いっこく堂さんにも劣らない腹話術的な役柄、また棒を多数使った動きや演出方法は斬新で無駄が無いですし、畳や廊下などを模したような舞台作りはモノトーン的なようでいて立体的、メリハリと言う点でも、また視覚的にもとても有用で、良く考えられていて「スマートさ」さえ感じました。外国人の方の演出と言うことでしたが、日本人ではちょっと考えらないような演出だったかも知れませんね。それにしても、本條 秀太郞さんの三味線は出色でした。色気とメリハリのある音色は普段なかなか聴くことが出来ない質のものです。どういう位置づけで出て来られるのか少々心配でしたが、今日はこの劇の中でとても重要な位置を占めていましたし、それに非常に良くマッチしていましたよね。開演までの間、会場には雑音とも感じ得る鉄道のホームの喧噪のようなものがBGM風に流されていて少し違和感があったんですが、それもこの舞台の最後の伏線になっていたことも会場を出るころに気が付きました。会場が観劇には不向きな大きな会場で、視覚的に見難いところもありましたが、これで2,000円と言うのは儲けものでした。行って良かったです。素晴らしい舞台、ありがとうございました。


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昨日のコンサート、とにかく清水直子さんのヴィオラが聴きものでしたね。こういう演奏を「名演」と言うんでしょう。アンコールも凄かったですし・・・。3曲の中で個人的に最も期待感を持っていたプーランクの「シンフォニエッタ」ですが、期待が大きすぎたこともあるんですが、思った程ではなかったでしょうか・・・。


1曲目の「スペクトラ」、プログラムに書かれていた楽曲の解説は、初めてこの曲を聴く上でとても有用でした。「タイトルの「スペクトラ」は、いわゆる光の分光要素という意味のみならず、様々なアイディアがまるで光の各スペクトルのように連なり、一体化していることに由来しているという」  楽想に統一感が感じられなかったのは、なるほどこういうことだったんですね。中間楽章の透き通った響き・透徹美はこの曲の一番の聴きものだったと思います。


続いて演奏されたのは、珍しい版を用いてのバルトーク「ヴィオラ協奏曲」。清水さんのヴィオラですが、大変締まった音がするんですよね。この曲にとても良く合った音だと思います。指揮者やオーケストラとのコミュニケーションを重要視され、客席を向いて弾いていたと思うと、一転して真後ろに向き直ってメンバーと歩みを同じくする、そんな「一体感」を感じる演奏でした。もちろん技術的には全く破綻が無く、常に安定しておられましたし、曲に対する思い入れも十分で、懐の深いところから出て来る音楽は大変に心のこもった「大人の音楽」でした。それに応えたオーケストラも、特にこの曲では賞賛に値すると思います。アンコールで弾かれたのは、ヒンデミットの無伴奏ヴィオラ・ソナタop.25-1から。まあそれはそれはすごい迫力でしたし、とにかく「完璧」でした。弓の毛をあれだけたくさん切って弾かれる演奏も珍しいです・・・。カーテンコールの時に見せて下さったお姿からは、清水さんの慎ましいお人柄が感じられ、演奏時に見せるものと対極だったのは興味深かったですね。


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終演後に書いて頂いた清水直子さんのサイン。師でもある今井信子さんの隣に書いて下さいとお願いしましたら、「恐れ多い」と他の場所を探して下さいましたが、隣しか空いていませんで、苦笑されながらのサインとなりました。


メインのプーランクの「シンフォニエッタ」。十年程前にエキストラで呼んで頂いたオケで弾かせて頂いた思い出深い曲です。この時は、弾いていてとても素晴らしい曲と感じ、以降プーランクの曲を貪るように聴いたことを憶えています。ただ、昨日の演奏は、アンサンブルに多少ざらつき感があり、楽器群間の横の連関と言う点において物足りなさを覚えました。この曲が持つラヴェルに似つつも更に追求された「軽さ」とそれに伴う「プーランクらしい独特の澄んだ色彩感」、そしてその「軽さ」=「薄さ」の裏返しでもある「楽想自体のふくよかさ」や「洒脱さ」が、共に今一つ出て来ていなかったように思います。昨日はコンマスの森下さんがお休みで、林七奈さんがトップを執る演奏会を初めて聴かせて頂いたんですが、チューニングの時からメンバー同士の一体感・緊張感が欠け気味のように感じたんですよね。チューニングの際に、関係ない音を吹いたり弾いたりおしゃべりをしたり・・・、そういったいつもは見ることの無いような場面から、「あれっ」と感じていたんです。それが演奏にも多少なり表れてしまったような気がしないでもありません。この曲の楽しさの一つでもある「転調の妙」ですが、これはキンボーさんの手堅い中庸な常識的なテンポ設定で良く表現され楽しむことが出来ましたが、全体的には、もう少しテンポにしても表現にしてもメリハリがあると更に曲が映えたようにも思いました。まあ、この曲は聴くよりも弾いている方が楽しいのかも知れませんね。


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上でも書きましたが、昨日は珍しく林七奈さん=里屋幸さんの1stvn・2トップ、弦の編成も1stvnが12人と小さ目でした。私が弾いた時に頂いたパート譜に、ご無理を申し上げ、記念にお二人のサインを頂戴しました。ありがとうございました。里屋さんは「大阪クラシック」でも出番がありますね。素敵なアンサンブルを期待しています。