非営利・有志の方々で運営されている「サロン・コンサート協会」が、今年めでたく1000回の公演を企画・実施を達成されました。私は、そのうちのほんのわずかな回数しか聴きに伺っていませんが、こちらの公演がご縁となり、関西を中心に活躍されている多くのアーティストの皆さんとお知り合いになれ、心から感謝しています。
この日は、この協会と繋がりのある5名の奏者の皆さんが、それぞれお得意の曲目を演奏されました。ショパンのピアノ協奏曲第1番は、弦楽四重奏にピアノソロと言う、いわゆるサロン形式での演奏でしたが、ピアノの阿見さんの、手の内にいれているからこそ可能な繊細かつダイナミックな演奏が、弦楽器の皆さんにも十分に伝わり、大変スケールの大きいショパンをお聴き出来たように思います。第2楽章で感じられた音楽の「うねり」は、この編成だからこそ可能な表現で、取り分け素晴らしい瞬間でした。阿見さんは、ここ最近何度か聴かせて頂いていますが、海老彰子さんのご指導を得ておられることもあるのでしょうか、ことショパンの演奏は、常識的でありながらも、時折とても個性的で自由な面も覗かせ、ショパンの演奏にそびえるひとつの大きな壁を見事に超えられた、そんな印象さえ受けます。一方で、アンコールにシューマンを選ばれたのも、如何にも阿見さんらしいなあと思いました。
ハイドンの四重奏曲は、私も何度か弾いたことのある馴染みのある曲で楽しみにしていましたが、最初は低弦の音量が幾分大きいように感じ、メンバー間のバランスがちょっとどうかなと思いましたが、曲が進むにつれそれも解消して行き、それぞれのパートが有機的に絡み合い、ハイドンらしい機知を聴かせてくれるような、なかなか聴きどころのある演奏でした。その中で、4人の奏者の皆さんの個性もはっきりと聴き取れ、私自身としても大変収穫の多い演奏でした。アンコールのモーツァルト、相当速い演奏でしたが、各奏者の実力が見事に発揮・反映された、これも大変爽快な演奏でした。
今後も多くの公演が企画されて行くようですし、更に多くの聴衆の皆さんに、ぜひ聴きに来て頂きたい、そう願わずにはいられません。

