2014/4/5 下野 竜也 シューマン&ブラームス プロジェクト② | 音楽と競馬、思ったことを書いて行きます



1時間かけて書いた記事を、全て消してしまいました・・・。あああ。

もう一度、思い出しながら書きます。


前半のブラームス/ピアノ協奏曲第2番、ピアノを弾かれたのは河村尚子さん、実際の舞台でお聴きするのは初めてでした。彼女のピアノから感じるのは、まず確信と強い意志を持った強めの打鍵、音に芯・核が明確にあること、右手・左手のバランス感覚が素晴らしいこと、曲を非常に深く読み込んでおられるのを感じることなどでしょうか。派手さはありませんが、とても丁寧で、堅実・実直な音づくりをされる方のようです。冒頭から慎ましいピアノが聴こえて来ますが、すぐにそれが強い意志を持って客席に放たれ始めるんです。でも決して乱暴ではありません。この曲の性格もあるんでしょうが、若いオケメンバーとの共演と言うことで、心を通わせながらの「共奏」と言った雰囲気で曲が進んで行きました。ブラームス特有の飛躍音程で幾分ミスが目立ちましたが、傷とはならず、それもが必然のように聴こえて来たのは、彼女がつくる音楽にブラームスの本質・説得力があったからなのではないでしょうか。オケメンバーで、オーボエとティンパニがどうしても気になってしまうんですが、河村さんのピアノと下野さんの的確で懐の深い造形が、それらをカヴァーしていたと思います。これだけ素晴らしいブラームスの2番を聴けたのは久しぶりでしょうか。河村さんの公式サイトを拝見したんですが、この曲は彼女のレパートリーには入っていないんですね。と言うことは、この日の演奏が初出と言うことになるんでしょうか。今後彼女の「十八番」になる曲かも知れません。


後半のシューマンですが、これはブラームスに比べての感銘度はいくらか下がりますでしょうか。テンポはわずかに幾分速めで始まりましたが、音楽が淡々と進んで行ってしまうこと、そしてデュナーミクが極端→音量の設定が目盛の付いたデジタル式のような感じで、曲全体を通じて、フォルテは「フォルテ」、メゾフォルテは「メゾフォルテ」と言う音量がすでに決まってしまっているかのような感じは、ちょっと興趣が削がれます。音楽そのものの伸縮が今一つ表現出来ず、変化がデジタル的な音の強弱メインになってしまうと、多少息苦しく感じます。下野さんはあまり重視していないようにも思えましたが、ロマン派の音楽でもありますから、もう少し音楽的なコク・味わいのようなものが欲しかったですかね。



これは「ライン」の1stvnパート譜冒頭ですが、確かに「Lebhaft」=生き生きとと書かれていますし、



また、最終楽章の冒頭にも同じように「Lebhaft」=生き生きとと書かれていますが、こちらには「dolce」=「甘美に」とも書かれているんですよね。テンポが幾分速めに感じたと書かせて頂きましたが、第1楽章は付点二分音符で66、第5楽章は二分音符で120ぐらいの設定と書かれていますが、指定から比べると明らかに速かったですし、まあ絶対テンポ的には他に良く聴く演奏と恐らくそう大差ないんだと思いますが、とにかく元気の良い演奏でしたから、余計にそう感じてしまったでしょうか。前半との連関を考えるのであれば、もう少し違ったアプローチも出来たのではないかなあ、と個人的には幾分残念な「ライン」でした。


それにしても、客席のひどさ・・・。4階席でしたが、ブラームスの重厚な音楽が始まっても、中央寄り2列目の少し遠いところでコンビニ袋をガサガサガサガサ。大きく響いていました。演奏終われば終わったで、京都でも大阪でもいつも良く見かける男性が立って拍手、調子に乗って奏者を立たせる度に何だかわからない大声で吠えているのも、非常にみっともない光景です。係員にも言ったんですが、別に注意するようなことでもありませんが・・・と言われてしまいました。特に、立って拍手することによって後ろの方が見えないのでは、との問いに、アンコールや賛意を示す行為ですから、問題ありませんとのことでした。そうなんですね。帰りがけに知り合いのコアメンバーさんとお話しながら帰りましたが、大声で吠えているのは舞台にも良く聞えているそうで、何だか恥ずかしい・・・と申しておられました。今回の練習は3日間だったそうで、通常の定期の練習は4日も取るんですって。1日休んで(と言っても、宿舎で譜読みをするんだそうですが)月曜日から4日間の練習で、金曜日から3日連続の定期演奏会、大変です。若くないと続けられませんね・・・。頑張って下さい。