2014/2/25 マーラー 交響曲第9番 | 音楽と競馬、思ったことを書いて行きます

1stvn 第1楽章冒頭


2ndvn 第1楽章冒頭


1stvn 4ページ目 最初のヤマ場


1stvn 第1楽章285小節以降



2ndvn 第1楽章285小節以降


2ndvn 第2楽章冒頭


1stvn 第4楽章冒頭


1stvn 第4楽章最終ページ


2ndvn 第4楽章最終ページ

前回書かせて頂いたバルトーク/管弦楽のための協奏曲の2ndvnパートは、リズム面では1stvnにほぼ沿っていますが、2ndvnの弾く音程、それはいかにもバルトークの音楽を作り出している独特の和音を構成する重要な要素のひとつで、2つのパートを弾くことで、バルトークの「真髄」を肌で感じることが出来たと思っていますが、今回取り上げるマーラー/交響曲第9番における1stvn/2ndvnの役割の違いの大きさには驚かされました。これは実際に両方のパートをを弾いてみないとわからないものです。


この曲は、1stvn、2ndvn共に2回ずつ弾いています。最初は大学2回生の冬、一橋大学の講堂で2ndvnをたった5人で。翌年の秋に、井上道義さんの指揮・JMJのコンサートで1stvnの2プルト表と言う重責を担いました。そして同じ年の冬にもう一度一橋大学の講堂で1stvn、そして10年程前に所属していた芦屋交響楽団で、黒岩英臣さんの指揮で2ndvn。これで計4回。今まで弾いた曲では最も練習した曲だと思いますが、それでもまだまだ弾き足りませんね。

実際に使用したパート譜の一部を載せさせて頂きました。第1楽章も、第2楽章も、1stvnよりも前に2ndvnが非常に重要なテーマを弾きだします。そして第3楽章もそうです。2ndvn奏者の「不遇」さを逆手に取り、面白がるような譜面の書き方、如何にもマーラーらしいですね。

2ndvnが弾く第1楽章の冒頭のテーマ、これがあるからこそこの曲で2ndvnを弾きたいと思う場所ですね。緊張と自慢、ずっとD線と言う1本の弦だけを使い紡いでいくテーマ、一度弾いたら「やみつき」になります。一方、1stvnが弾く第1楽章の4ページ目(211小節目以降)、ここは最初のヤマ場になります。特に230小節あたりからは非常に難しく、難儀した記憶が蘇ります。調性がフラット5つと言うのも嫌らしいことこの上ありません。285小節以降のシャープ5つの場所は、1stvnと2ndvnが掛け合いのようになり、お互いの音型を縮めてみたり伸ばしてみたりしながら、307小節目の頂点へと向かうのですが、この小節での2つのパートの音型を見比べると非常に面白いですし、お互いがこうやって交差しながら弾くからこそそういう効果が上がるんだと言うことがわかる興味深い個所でもありました。

第2楽章の2ndvn、これも素晴らしいテーマです。この「トリッキーさ」がまたたまりません。出だしの1分間は「パート・ドソロ」になると言う非常に怖い場所。この曲では2ndvnと1stvnの腕が同等でないと、良い演奏にはなりませんね・・・。

第4楽章の冒頭から10小節まではG線のみで弾きました。アマテュアには非常に難しい場所ですが、音量・音色・アクセント・デュナーミク・アゴーギク・ポルタメント・装飾音符等々、マーラーの全ての要素がここに集約されています。熱い場所ですよね。そして、最終ページの「高み」へと続き、そして上りつめることになります。「H」の音を1stvnと2ndvnでタイミングを変えながら、弓を何度も返しつつ延々と弾き続けるこの個所は文字通りこの曲の頂点ですし、ここに辿りつくための作業をずっと続けて来ることになるんです。


今まで経験して来た曲の中でも、最も忘れられない曲=このマーラー/交響曲第9番、いつかまた弾いてみたいですし、また実演でも何度でも接して行きたい、私にとっての最高の音楽です。