ホールは素晴らしいですね。解放的でオケの音も明るく響きます。指揮者が正面から見える席に座りましたが、跳ね上げ式の椅子ではないんですね。背凭れが4人分繋がっているので、同じ背凭れを利用しているお客さんが動くと、こちらにも凄い振動が来たりして、ちょっと困りますね・・・。全席に座ったわけではないですが、このホールはどこからでも非常に見やすいんでしょうね。
さて、今日の指揮者・エイドリアン・リーパーさん、非凡ですね。かなり力量があると思います。ウォルトンは暗譜でしたよ。凄いなあ・・・。そのウォルトン、木管楽器が倍管になっていましたね。ホルンも2人増員。音が厚ぼったい割に物足りなく感じることもある曲ですが、人数的なこともあって、非常に力強く響いていました。指揮者が暗譜と言うこともあって、楽員の方も集中出来ていましたね。縦の線も良く合っていましたし、アクセントも過不足なく表現されていました。デュナーミクも適切で楽器間のバランスも悪くありませんでしたし、場所場所に応じた音量でアンサンブルも良くまとまっていたと思います。時に退屈に感じることもある第3楽章ですが、今日は曲が流れていて非常に短く感じました。また第4楽章は、2分の3拍子を細かく譜割りして振る(先月の尾高さんがそうだった)のではなく、2拍子を1つ振りにすることにより、音楽に推進力が加わり、生気あふれる音楽が生み出されていたと思います。陥りがちな「打楽器偏重」もなく、最後までとても「音楽的」でした。この曲の素晴らしさを再確認出来た「出色の演奏」だったのではないでしょうか。小曽根真さんを迎えてのショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第1番、これも爽快な演奏でした。深刻ぶったりあまり重い雰囲気にはならず、純粋に音楽・音符を明確に表現していたと思います。とにかくテクニックが素晴らしいですね。指揮者のプレトークを含め、大変充実した良い演奏会に伺えたと思います。
客席で気になったことがふたつ。ひとつは運が悪かっただけだと思いますが、お隣のご夫婦、ずっとしゃべりっ放しなんですよね。プレトークの時もそう、開演直前までどうでも良いことをベラベラベラベラと・・・。隣には関係ない人が座っているとは考えないんでしょうか。加えて、演奏中ずっと手を指揮者に合わせて振る振る振る・・・曲中ずっと振っているんですよ。どうしても視界に入るので、これも困りましたね・・・。何をしに来ているんでしょう。曲を知っているってことを回りの人に誇示したいんでしょうかね。はっきり言って迷惑です。それともうひとつ。演奏が終わって拍手する時のこと、今日は3曲とも(小曽根さんのアンコール含めると4曲)同じ人が立って拍手しているんですよね。会場全体が湧いて、結果多くの聴衆が立って拍手するようになるのならまだわかりますが、今日みたいなのってすごく違和感を感じるんですよね。とにかく立って拍手する、それが主目的として会場に来ている、そんな感じです。1階センター前から6列目の赤いセーター着たおじさん、2階R側バルコニー中央付近の一列目の太った男性、後ろにも人がいるんですよ。他の人のことはどうでも良いんでしょうかね。オルガン席から見えるので、立たれた人の後ろの方が苦笑いしながらお顔を右往左往されていたのが気の毒で仕方ありませんでした。あと、ウォルトンの演奏直後の空気の抜けたような「フライング・ブラボ」、こういうつまらないことで、折角の素晴らしい演奏会が台無しになることもあります。ホールの方、何か対策考えてくれませんかね・・・。とにかく、変な人種がクラシックコンサートに発生しつつあります。



