今年初めてとなるオーケストラコンサートに行って来ました。個人的に、このオーケストラと相性が良いんです。と言いますか、このオーケストラの音・姿勢、そして選曲がとても気に入っています。それに、今日も弦楽器のエキストラの皆さんは良く弾けていました。前から後ろまで音が鳴っているのは、オーケストラとしては理想ですし、こういう編成が小さ目のオーケストラでは大事なことですね。たくさん書きたいことがありますが、今日は疲れてしまいましたので、近日中に追記しますが、総じて素晴らしかったですね。
大切にしているウォルトンのフルスコアに、尾高さんのサインを頂戴しました。以前湯浅卓雄さんに頂いたサインを見て「あ、これ卓ちゃんのだよね」と気づいて下さいました。日本人指揮者における「英国音楽第一人者・両巨頭」のサインが揃いました。ありがとうございました。
追記
ウォルトンの交響曲第1番、どういうきっかけで聴き始めたのかは良く覚えていないんですが、学生時代からお気に入りの曲になり、どうにかして自分が所属していた学生オケで演奏したいと画策したんですが、賛同者も無く、楽譜のレンタルも難しく、断念しました(結局ラフマニノフの交響曲第3番の学生初演になりましたが)。ヤマハ銀座店に注文を出していたフルスコアも、1年経っても2年経っても「入って来ません」との連絡ばかりで諦めていましたが、注文から3年して約2万円でやっと入手出来たと言う曰く付きのスコアであり、曲です。技巧的に非常に難しく、楽想的にも陰鬱な部分もありますが、華やかな部分はとても輝かしく、そういうメリハリが効いたとても魅力的な曲だと思います。曲の至るところで、あれ、あそこで出てきた旋律や楽想だなと気づく部分もあって、曲に統一感を感じますし、それも飽きずに聴き通せる一因になっているようにも思います。
尾高さんの指揮は非常に明確であり、以前聴いた湯浅さんの重厚さに比べすっきりとした解釈だったように思います。全体的に直線的で、テンポも無駄に動かすことはありません(揺らすと合わせるのに難しいと言うこともあるのだと思います)し、旋律線をくっきり出させるような引き出し方は、この曲を上手に聴かせるにふさわしいものでした。特に木管群の出来が良かったことで、更に演奏が映えたように思います。金管でピッチが合わない部分も散見されましたが、これは超絶技巧を求められますので、仕方ない面もありますね。弦は内声の2ndvn/vaに演奏困難な場所があるんですが、見事に切り抜け、アンサンブルを引き締めていた印象です。1stvnは森下さんの素晴らしい統率力もあり、12人と言う人数以上の存在感を見せていました。ひとつ気になったのは、5pult目の外側の男性(恐らく団員さんだと思いますが)、弾き方が表面的(自信が無さげ)で、全く曲に「乗れて」いませんでしたね。あれで舞台に乗るのはちょっとどうかなって思いながら見ていました。トラさんが非常に頑張ってくれているのに、これは無いなあと思いますね。
エルガーのチェロ協奏曲、チェロの横坂さんですが、大柄な体格の割に音が軽い(薄い?)ような印象を受けましたが、聴いていた場所がオルガン席ですので、聴く場所によって印象が違うのかも知れません。技巧的にはケチのつけようがなく、オーケストラと調和を図ろうと言う姿勢が随所に見え、青年らしい気持ちの良い演奏だったと思います。この曲は、オケパートを2度程弾いたことがありますが、オケパートは「曲」を弾いていると言う感じではなく、音を「繋ぎ繋ぎ」弾いていると言う奇妙な感じの曲で、そういう意味でとても難しいんです。自己練習がし難く、他パートやソロと合わせないと、曲が見通せないんですが、流石にプロですね、オケの仕上がりは素晴らしく、横坂さんに寄り添った「やさしい」演奏だったと思います。尾高さんも振り慣れた曲でしょうか、ソロもオケも安心してアンサンブルが出来上がっていました。
ディーリアスの「楽園への道」、練習時間が少なかったんでしょうか。演奏も音色も平板な印象で、とても長く感じた演奏でしたが、プログラミングから見てこの曲はそういう位置づけの曲ですので、それでも良いのかも知れませんね。総合的に見て、バランスの良い選曲とも相まって、とても充実した演奏会だったと思います。
ウォルトンの交響曲、2月16日の京都市交響楽団でも演奏されますので、違った指揮者・オケでの演奏が聴けるのが今からとても楽しみです。


