色んなことがあるよね
夏のうつ病は
周りからは分かり難いうつ病
誰かの前や
誰かのためには
頑張れちゃう
めっちゃ社交的
誰とも仲良くなれちゃう
しかもしっかり者
だもん
うつ病だなんて思わないよ
振り返ってみると
以前より
人に懐っこい気がするのよ
それは
自分は正常だって
うつの自分を隠すために本能で
周りにアピールしているらしい
器用じゃね(笑)
時間がないのにって思いながらも
ニコニコと楽しく
ずっと話に付き合っちゃったり
これは普通だと思ってたんだけど
その後ひとりになると
自分の中の予定が狂い
時間に迫られる恐怖に襲われる
そんで頭を抱える
正常じゃなくて
異常だったとは(笑)
人のためには色々するのに
自分のことは
あまりしなくなった
自分のために
時間を使いたくない
これも
自分のことをしていると
他が疎かになっちゃうから
周りからおかしいって思われないために
自分より周りを優先
これも本能らしい
以前 夏ブロにも書いてたよ
自分のために
何かを作ったり
無駄なことをしなくなったって
そういうことだったんだね
薬だけでは治らない
頭の中を空っぽにして
ゆらゆらと
身体の力を抜く練習中
先生が急に
夏の腕をポンと触った
その瞬間
夏はビクッってなっちゃって
したっけ先生が
普通はそんなにならない
ずっと身体が緊張しちゃっている
警戒心が強すぎるって
それじゃぁ疲れちゃうよって
『脳のないクラゲになりなさい』って
難しい
そんでもっと自分の事を
考えなさいって
他の人のことは
「まっいいか」って
それで良いんだよって言われた
そう言われた数日後
父の老人クラブの集まりがあった
清掃をしたあと
集会所で飲み会
夏からの差し入れ
参加者14名分
めっちゃ気ぃ遣いで
こういうのもしっかり出来ちゃうのよ
最初は知らない人もいたけど
今は皆と仲良しになって
夏ちゃん夏ちゃんと
握手を求められる(笑)
そんで
「夏ちゃんも参加しろよ」と
席を用意してくれる(笑)
でも
「また後で
迎えに来るから」と
終わりの電話を家で待つ
そんで電話がかかってくると
車で急いで向かい
酔っ払った
集会所から距離のある
じいちゃんたち数人を
ひとりひとり
支えながら車に乗せ
家の中まで送り届ける
もうこの時点で
転倒したらどうしようとか
頭 空っぽに出来んでしょ
この日は
いつも夏ちゃん夏ちゃんと
可愛がってくれる
幼馴染の子のお父さんの様子が
おかしくて
車の所から
声をかけたんだけど
他のじいちゃんたちが
酔っ払って寝ちゃってるって言うのよ
寄りかかって寝てるって感じ
でも車には
酔っ払いが3人乗ってて
収拾がつかなくて
とりあえず送り届けて
急いで集会所に戻ったのよ
したっけ
寝てるんじゃなくて
意識がなくて
顔に血の気がなくて
ゾッとしたよ
救急車を呼んで
炬燵の掛け布団を
引っ張ってきて身体に巻いて
脈をみて
顔と手を足を優しくさすり
名前を呼んで声をかけ
ヨダレを拭き
鼻水も拭き
涙も拭き
そうしているうちに
少し顔色が良くなってきて
「〇〇さん私のこと分かる」の問いに
「夏ちゃん大好き」
夏の手も握り返すようになって
「夏ちゃん大好き」と
・・・それしか言わない
そんで
家族が来て
救急車が到着して
夏は最悪のことも考えちゃうから
最後の言葉が
「夏ちゃん大好き」だったら
どうしようって怖かったよ
そんでいつも
飲み会が終わると
ばあちゃんたちだけで
1時間ぐらいお茶をやるのよ
でぇ夏は
そのばあちゃんたちの
送りもやってるのね
いつもは
1時間後ぐらいに迎えに来るんだけど
「夏ちゃんちょっと座れや」
「ビックリしたな」と
夏はちょっと放心状態でね
したら
ひとりのばあちゃんが
「夏ちゃん干し芋 食えや」と
手渡してくれたのよ
気が抜けちゃった感じで
手渡されたデカい干し芋を
ちぎりながらチビチビ食べたのよ
そんで食べ終わってから
気が付いたんだけど
手を洗ってない
今でも手洗い消毒は
当たり前になっているのに
よりによって
じじぃの
ヨダレと鼻水と涙を
触った手で
干し芋をちぎりながら
チビチビ完食したことにゾッとした
でも
この〇〇さんは71歳
退院後にお礼の電話がかかってきて
その後に
大量の蓮根と胡瓜をくれた
そんでね
この前買い物から帰って来たら
庭に老人カーを押してる人がいてね
〇〇さんの父親なのよ
昭和4年生まれ
今年95歳よ
うちまで
1キロぐらいの距離
しかもうちを通り越して
その先のコンビニに行ってお礼の品を
買ってきたって言うのよ
そんでね
「〇〇の命を救ってくれてありがとう
姉ちゃんの処置が良かったから
助かったんだ」
そのお礼の品をね
カートの蓋を開けて
これしかなかったと
箱でないのか?と聞いたけど
これしかないねぇと
あすこは使えねぇな
これだけしか用意できなかったけど
受け取ってくれ
砂糖3袋(笑)
なぜ砂糖?!って
ちょっとビックリしたけど
そういえば昔って
なにかあると
砂糖だったなぁと思いだした
だからこれは
じいちゃんにとって
最上級のお礼なんだと思う
帰りは老人カーを車に乗せて
送り届けたよ
「まっいいか」で済まして
集会所に戻らなかったら
どうなっていたことか
ばあちゃんら--は
寝てるのをかまってもしょ--ねぇよと
自分らのお茶の支度をしてて
気にもしなかったらしい
夏がうつ病で
不安障害で心配性だから
救われた大事な命かな
無事で手遅れにもならず
本当に良かった
だから
大好きって言って可愛がってくれる
おじちゃんを救えたから
うつ病で良かったよ