5月1日のお昼頃、洗面所の方から


「ドサッ」


という音がして。


あわてて見に行くと、








お湯が張っていない浴槽の中で、ゴンがぶっ倒れていました。


この数日ゴンは、自分の寝床ではなく、浴槽のふちに座っていることが多く。


死が近づいた猫は、本能的に自分の体温を下げようとするらしく、涼しいところ、寒いところに行こうとするらしいです。



おそらく、座っていた浴槽のふちから、バランスを崩して落っこちたのだと思います。

幸いなことに骨折とかそういうことはなかったようですが、やはりもう、自分でバランスを保っていることができないぐらいに衰弱していることがわかりました。


それで、考えた末に。






前も書いたと思うのですが、如月が保護する前から何年もゴンにゴハンをあげてくれていた方がいらっしゃって。


倒れていたゴンを保護した場所の、すぐ近くに住んでいる方なのですが。


そこでは「どんちゃん」と呼ばれていたそうで。


似てる言葉で如月の好きな感じの言葉に変えて、奴の名前は『ゴン』となりました。




その方に、


「どんちゃんの具合が悪くなりました。あまりもう、もたないかもしれません」


と、連絡をしました。








とりあえず洗面所の方に寝せましたが、ゴンはやはり辛そうで。

でも、呼びかけには懸命に尻尾で返事をしてくれました。



そして、夕方。


件の方とお嬢様が、如月の家まで来てくださり、対面をしていただきました。


密を避けるため、如月は別室で待っていたのでその時の様子はわからないのですが、きっとゴンも喜んでいたのではないかと思います。





その証拠に。






寝ていたのに、突然よろよろふらふらと洗面所から出てきて、ナナをドン引きさせていました。


そのまま、ふらふらしながらリビングへ来て、如月の横でまた座りこんでしまいましたが。



いつもならすぐに、

「ダメだよ」

と言ってまた、元の場所に連れていくのです。

病気が他の猫に伝染ったら困ってしまうので。



でも、一昨日はそれができませんでした。




「ぼくは、本当はここでいっしょに生活したかったんです」





まるで、そう言ってるかのように見えたからです。









ココは、ナナと同じくドン引きしていましたが。





結局、結果的にその翌朝にはゴンは亡くなってしまうので、なんにしろ最期に、一番長い間ゴン(どんちゃん)を見守っていてくれた人達に、最期会ってもらえてよかったと思いました。





その夜はさすがにあまり寝られず。

妻と交替で、一晩中ゴンを見ていました。








眠気覚ましに撮ったマジックの動画、今度アップします。

ひっどい顔をしてますが。





翌朝、不覚にもオレも妻も一時間ぐらい寝落ちしてしまい。


あわててゴンのところに飛んでいったら、まだ生きていて、安心しました。

前日のふらふらしたゴンの様子を見てると、約半年前に亡くなったハチのことが思い出されました。








目に力がなく、呼んでも、尻尾を振る力もあまり残っていないようでした。

それでも、尻尾を少しだけ震わせるので、逆に気の毒で、もうあまり名前が呼べなくなってしまいました。



そして。


午前10時20分頃。




黒目がすうっと大きくなりました。








ハチのときは。


事切れた瞬間に、括約筋がゆるみ、お尻のあたりからつうっと体液が漏れてきましたが。

この2日ほど、飲まず食わずだったので、全くそういったことはなく。


じゃあ、無理やりにでも何か食べさせたり、飲ませたりすればよかったのかという話になるのですが。

ハチを見ていたから、逆にそういうことができなかったのです。






↑ゴンの生前の、最後の写真です。



最期まで、頑張っていました。



本日、ゴンの火葬をお願いしてきました。


そのあたりはまた、明日書こうと思います。