話は一週間前の土曜日にさかのぼる。
夜に家の近所を自転車で走っていたら突然、向こうの方から自転車が急ブレーキをかける音と、猫の「ギャッ」という声が聞こえてきた。
音のした方に駆けつけると、よだれをたらしてぐったりとうずくまっている猫が一匹。
自転車にぶつかったのは明らかだった。
その自転車はそのまま立ち去ってしまったようだ。
車も通るところだったので、このまま放っておくわけにもいかないし、何よりどうやらケガをしてしまったようだ。
また、如月の悪いところが出てしまった。
猫を車が来なさそうな場所まで移動させる。
自転車で家にマッハで戻り、猫を入れるリュックを背負ってまたすぐに現場に戻る。
幸いなことに、まだ同じ場所に猫はいてくれた。
猫をリュックに詰め込む。
仔猫ではないので、リュックに「詰め込む」という表現になった。
家に連れて帰ってから、これからのことを考える。
まずは病院か。
夜までやっている病院を探した。
幸いなことに、2キロ圏内に一軒見つかったので、早速猫を病院に連れていった。
「洗濯ネットに入れてきてください」と書いてあったので、その通りにしていた。
猫は痛いし怖いしで大暴れして、獣医さん看護師さん総出で押さえつけ、爪切りと血液検査、体の状態を見てもらうことになった。
大暴れしているのを見て、なるほど確かに洗濯ネットは必要だったなと思う妙に冷静な気持ちと、皆さん総出で暴れている猫を押さえつけているのを見て、皆さんにも猫にも申し訳ないなあという気持ちが共存していた。
血液検査の結果が出て、悪い意味で腰が抜けそうになった。
猫を保護するのも初めてではないし、いつかそういうことがあるとは覚悟していたのだけど。
…猫エイズの陽性反応が出てしまった。
これで、里親さん探しはかなり難航するというか、絶望的になる。
うちの3人に伝染すことだけは、絶対に避けなければならない。
猫エイズは空気感染はしないし、猫から人間に伝染ることも絶対にない。
まずは隔離である。
他の部屋は全て猫が出入りしているので、洗面所及び浴室を、とりあえず奴の場所とする。
毛並みはボッサボサであるが、事故の影響は少ないようで、ゴハンを普通に食べる。
ところが。
事故の影響なのか病気の影響なのか、血の混じったよだれがすごい。
また、歯肉炎なのか歯槽膿漏なのか、よだれがめちゃくちゃ臭い。
猫エイズの影響で免疫力が下がっているのだろう、治るものも治らないのである。
具合が悪いのか目もあまり開かず、そこから2日ぐらいは、食事の時間以外は寝てばかりいた。
今週になって。
ほんの少しではあるが、毛並みがましになってきたような気がする。
動けるようになってきた。
ずうっと喉をゴロゴロ鳴らしている。
お腹をめちゃくちゃ壊していたが、それも少しずつ治ってきているようである。
そして今朝。
目もだんだん開くようになってきた。
よだれもなんだか減ってきたような気もする。
変な顔をしていた。
何かに、というか誰かに似ている。
記憶をほじくり返してみると。
(画像は、TBS 『キングオブコント2010』より引用いたしました)
これだ。
誘拐犯のコントのときの今野さんである(笑)
保護した一週間前の状態から比べたら段々とよくなってきているように見える。
環境がよくなり、栄養状態がよくなったからだろう。
免疫力が少し回復したのか、特有の臭いも少し減ってきたような。
でも。
不治の病にかかってしまっている。
一週間経ったが、今後どうすればいいのか、何の名案も出ない。
今日は朝から北海道である。
如月は『北海道の呪い』と呼んでいるのだが(笑)、過去数回に渡り、北海道からお仕事をいただいた日には必ず既に別のお仕事が入っていてお断りせざるを得ないということが続いて。
北海道に縁がないのか疑惑まで出てきてふてくされていたのだけど(笑)。
この度何度目の正直なのかもはやわからないが、めでたく北海道で初仕事ができることになった。
でも、日帰りである(笑)。
グレープカンパニーの先輩方とご一緒なので、しっかり仕事を楽しんで、帰ってきてからまた今後のことを考えないと。
状況が状況なので、安易に里親さんを探すこともできなければ、見つかる可能性もかなり低いのではと思う。
かといって、じゃあうちで引き取って、3人と一緒に過ごすという覚悟もまだない。
一方的にオレのせいで迷惑を被るのは、あの3人だからである。
もちろん、元いた場所に帰すのも、かわいそうだし危険でだしでできない。
…どうすりゃいいんだろ(T_T)(T_T)
頭を抱える毎日です。
自業自得なんだけどね。
あ、今飛行機が着陸しました。
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