Reborn and ribbon(3) | まぎぃの真心珠@猫耳と口ぱっきん

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呼吸をするように、日々の暮らしに歌声が戻りますように....
細胞の共鳴とともに、癒しがなされますように!

11月19日 木曜日 快晴

温かになった遅い午前、階下で寝ている112歳の老犬、スパイクの

世話で、1日が始まる。

下の世話と朝ごはん。下側になっていた身体を反転させて、マッサージを

する。人と同じで、血液の循環が悪くなっている右半身にマッサージを

施すと、気持ちいいのか、後ろ足をぐーんと伸ばしながら、頭をもたげる。

 

スパイクの飲む水桶の水が、飲むたびに池の水面のように揺れて、陽の光

と共に煌めきながらダンスする。

 

今日の今のうちに台所に立って、作り置きの惣菜を準備する。

そうでないと、また、昨日のような日がやってきて、生きている意味

を捜せず、途方に暮れる自分を見つめる事に没頭しかねないからだ。

 

 

 

命が無くなる可能性があると言われて受けた手術の日から、丁度

9ヶ月が過ぎた。

毎日毎日、頭の中ではその日の出来事を具に日記にしているのに

なかなか筆を起こせないままに時間が過ぎてしまった。

痛みが襲ってくると、6人の医師たちに救って貰った命のことや

感謝の気持ちが遠のいて、家事すらまともに出来ない事があると

自分は役立たずと思うようになり、果ては何の楽しみも見いだせ

なくなり生きている事が辛くなる。

そして、誰の迷惑にならないうちに、生前整理をしておきたいと

いう焦りで一杯になる。

 

そして

今日のように温かで、薬がよく効いている日には、スパイクの世話

を出来る自分に価値を見出し、猫たちの柔らかな毛感触りに生きて

いる感覚を取り戻していく。

 

今は、その繰り返しで日々を繋いで生きて行っています。

 

あわ