The Magellan -112ページ目
この雲は連なって
きみの住む列島の
黄昏のまちまで
流れていくのだ
見上げると
樹木の先端には
すでに春は
降り立っている
背後から照らす
新春の陽光を
きみは
いつくしむように
跳躍して
雲になる
穏やかな一日が
光のトンネルをくぐり抜けて
かけがえのない一日になるとき
きみの哀しみが
遠浅の感情に
変わっていく
あるがままの空は
探していた空とは
ちょっと違うけれど
白い月あかりが
きみの小さな夢を
照らしている
きみは
いまごろ
おじゅうに
はるをつめ
あでやかに
しんねんを
いろどっていることだろう

