冬と春の間で ふたたび きみは羅針盤の前で そこからは未知の海と叫ぶ 雪は静かに空の気を鎮め あの日、あの時の 一人ひとりの映像が 花咲く野原に流れていく きみがきみである証を 最後の氷柱に託すように いつしか人々の記憶から 自由や拘束が解きはなたれていく そして最後に残るのは ごつごつした岩のような意思だけだ 幽玄な音楽が所在なげに流れ 二月の雪の結晶がほどけて きみの心の羅針盤を濡らす これから小航海が始まる