樹木曲線 | The Magellan

The Magellan

Poetry Magazine Magellan 発行人のブログ

The Magellan-200912081211000.jpg

空と交わるためではなく
隣りの木立ちへの挨拶のつもりで
あえて曲線にしなってみたが
突然、空が左右に分割され
自分の役割を終えたことに気づかされる
地上から吸い上げた欲望の渦に
呑みこまれたからではなく
自分から脱出不可能な
空の深みに入ってしまったのだ
だが眺望の広がりに見とれる自由は残されているので
思い出づくりに懸命になる
心を見透かされたからといって
ただちに異界に送られるわけではない
見たままを語れば
空の左半分は
不条理な青さでいきものの呼吸を奪い
右半分は
無限のいのちを与えようとするのだ
寄り添うほどに
木立ちは孤独になっていく