花野菜 くさはらに置かれた 水がめには 本当はどこにもない 空が映っていた 手押しポンプの水をくんで 遠くまで母と歩いて 種を蒔いた少年時代 有機や無機とはまるで違う 肥沃な土のにおいで めまいがした 言葉を失うほどに 芽吹く花野菜を 日が沈まない国で 植えたいと思った もうすぐ 山の端から 雪が降ってくる