いよいよ今日から制作開始です。
前回の記事で、船舶模型は大きく見せるのがポイントと書きました。
ではなぜ大きく見えないのでしょう?
ひとつは小スケールであるが故の省略です。
その最も顕著な例が手すりで、実物の船には甲板の縁や艦橋などに転落防止の手摺が張り巡らされているのですが、1/700にしろ1/350にしろ模型ではそれらは全て省略されています。
そのためどうしても実物に比べるとあっさりした印象になってしまい、それがいかにも模型然とした印象を与える一因となっています。
そしてもうひとつは色味です。
ちきゅうの組み立て説明書にはこのような完成見本のカラー写真が掲載されています。
当然、本来の色で塗装したものなのでしょうが色味が鮮やか過ぎてとても実物のようには見えません。
ちきゅうは1/700スケールですので全長210mの実物が模型では30cmになります。
30cmの模型を目の前で見ているということは「210mが30cmに見える距離だけ離れて実物を見ている」という感覚に近いわけで、そこまで離れたら大気の影響などで色味はもっとぼんやりしてくるはずなのです。
つまり実物が鮮やかな赤や青であっても模型ではもっと白っぽい色味に塗装しないと実物のように(大きく)見えないということです。
これら2つのうち、省略された手すりなどは最近では専用のエッチングパーツが用意されることも多くなってきており、それを使うことで一気に精密感を増すことができます。
が、残念ながら今のところちきゅう用は発売されていないので省略箇所の再現は諦めるしかありません。
ということで残る色味の変更という方法で大きさの表現を試みることとしました。
次回は船体の制作です。
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