模型の楽しみ方の中に「改造」というものがあります。ガンプラやスケールモデルだけでなくフィギュアキットにも当然ありまして、形を変えたりポーズを変えたり、あるいは表情を変えたり・・大掛りなものになれば別のキャラに作り変えてしまうこともありますね。
けれど、どのような改造をするにしても、元キットより良くなっていなければ・・つまり「改良」でなくては意味がありません。元キットより悪くなる「改悪」ではやらないほうがよかったということになるでしょう。
女性フィギュアにアダルト的改造を施すことを『魔改造』と言い、フィギュアの楽しみ方の一つとして確立されています。雑誌やテレビなどのメディアで取り上げられたこともあり、この『魔改造』がGK(ガレージキット)界を牽引する力の一翼を担ったという功績も忘れてはなりません。
ここではっきり言っておきますが、僕は『魔改造』という行為そのものを否定するつもりは全然ありません。
ただ、僕が懸念するのはその作品を公にする場合です。こういった作品がネットオークションなどでよく出品され、それなりの高額で落札されています。けれど、高く売れるからという理由だけで何でもかんでも胸や局部を新造しAV紛いのポーズをとらせるのは如何なものでしょう・・?
中には「これ、本当に部屋に飾れるの?」と心配になるようなものもありますよね・・。
確かにアダルト的改造も表現方法の一つとして認められるものではあります。が、作品としての品位を保つ為にはどこまでやるかのさじ加減も必要でしょうし、それ以前に素材の選択も必要だと思うのです。
元々PCゲーム等のアダルト作品のキットならある程度の改造は問題ないでしょう。また、『エヴァンゲリオン』のようにオフィシャルサイドから脱衣ゲームが出た場合もアダルト作品と同じ扱いができると思います。けれどもそうではない普通のアニメキャラの場合、あまりにきわどい改造を施すことはキットそのもののみならず出典作品の持ち味までも壊してしまう結果になりかねません。それこそ改悪です。
キットをどう作ろうとそれは購入者の自由です。技術向上の為に改造を試みるのもおおいに結構。個人で楽しむのなら僕は何も口は出しません。けれど作品を公の場に出すのならそういった点を踏まえ、モデラーとして限度を超えない作品を作って欲しいと思うのです。
買いたい人間がいるから作って売ってんだ、それの何が悪い?そう反論されるかもしれません。けれど中には自分が好きなキャラのそんな姿を見て不快感を覚えるファンもいるのではないでしょうか・・。
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