抱きしめたい / ジス・ボーイ / (1963年)  収録  シングル
 バスト マスターズ / (1988年)  収録
 邦題「抱きしめたい」  レノン / マッカートニー  作
 ジョン・レノン作の楽曲

 激しいビート、美しいハーモニー、甘いメロディの典型的ビートルズサウンド。
 1963年11月29日にリリースされたビートルズ5枚目のシングル。 
 全英チャートでは4週連続1位を獲得。  
 アメリカではこれがキャピトルからのデビュー・シングルとなり、全米チャートで7週連続1位
 獲得。 B面は「アイ・ソー・ハー・スタンディンク・ゼア」。 
 






   ■ 抱きしめたい

   そうさ、話したいことがあるんだ
   きっと分かってくれると思うけど
   じぁあその話したいことを言うよ
 *きみの手を握りたい
   きみの手を握りたいんだ
   きみの手を握りたい

   ねえ、頼むから、言ってくれよ
   ぼくを彼氏にしてくれるって
   そしてぼくに言ってくれよ
   手を握らせてあげるって
   さあ、手を握らせておくれ
   きみの手を握りたいんだ

**きみに触れると、なんだか幸せな気持ちになる
   その気持ちはとっても強烈で
   だからこの愛をぼくはもう隠せない
   隠せない、隠せない

   そうさ、きみには何かがあるんだ
   きっと分かってくれると思うけど
   その何かを話すとぼくは
   くりかえし*

   くりかえし**

   そうさ、きみには何かがあるんだ
   きっと分かってくれると思うけど
   その何かを感じるとぼくは
   くりかえし*

           訳 : 奥田祐士




  
      ビートルズ : 赤盤ドキュメンタリー
      


  スローテンポの“抱きしめたい” は
  “シー・ラヴズ・ユー” と交互でチャートのトップに立っていた
  そんな現象はビートルズが初めてだ
   by (Phil Sutclffe)

  “抱きしめたい” はアメリカで大ヒットを記録した
  この曲によって彼らはアメリカでもブレイクを果たしたんだ
  4人はパリにいる時に 
  アメリカでチャート1位を獲得したことを知らされた
  アメリカ中が4人に熱狂し このアップビートで明るい曲を愛した
  ケネディ大統領暗殺事件の数ヶ月後のことで
  暗い雰囲気だったアメリカに ビートルズが明るい光を灯したんだ
  この曲はアメリカ人の心の中で永遠に生き続けるだろう
   by (Bill Harry)

  “抱きしめたい” には彼らの自信があふれ出ており
  生命力や活力を感じさせる
  世間はローリング・ストーンズと比較し
  “ビートルズは抱きしめるだけ” と揶揄した
  でも歌詞の深読みなんかせず 素直に曲を聴けば
  “世界を熱狂させてやる” という彼らの自信を感じるはずだ
   by (Peter Doggett)

  ジョンが“抱きしめたい” と歌う声は
  大人の男性らしい深みと落ち着きを感じさせる
  ロマンチストなところがある大人の男性の
  少年っぽい部分を垣間見るようだ
  思わせぶりだけど 湿っぽさは全くない
  だからこの曲は女性だけでなく
  男性からも人気があったんだと思う
   by (Phil Sutcliffe)

  “抱きしめたい” は最高のポップソングだ
  シンプルな歌詞とシンプルなアイディア
  そしてシンプルな願望を表現している
  ビートルズはシンプルなテーマやサウンドを
  ポジティブでセンスのいい曲に仕上げるのが
  抜群にうまい
  その特徴は彼らの99パーセントの曲に現れている
   by (Nick Tauber)


 ジェーン・アッシャー (当時のポールの恋人) の家で、ポールがピアノでコードを弾いて、
 俺が「それだ! もう一回弾いてくれ!」。 「そうやって作ったんだ」 (ジョン)
 4トラックレコーダーを用いた初のセッションで録音。 (鳥居一希)
 
 

  
     THE BEATLES  PAST MASTERS

  
      THE BEATLES / 1962 - 1966


 メンバーは最初の頃ジョンに決定権を委ね おうかがいを立てていた
 マスコミに対してもポールが笑顔を振りまき ジョンが対応の仕方を決めていた
 ジョンは自分が年上だという意識があったし 支配力の強い性格でもあった
 初期の頃あふれていた創造力も徐々にしぼんでゆき
 ジョンに代わってポールがリーダーシップを執るようになった
  by (Peter Doggett)

 ジョンの鋭さはバンドにとって強みでもあった
 誰もが彼の皮肉っぽさや冷酷な面やきつい性格を理解していた
 彼はとても正直な人間であり 歯に衣(きぬ) 着せぬ物言いが度を過ぎることもあった
 だから残りのメンバーは 雰囲気を悪くしないようにバランスを取る必要があった
  by (Nick Tauber)

 プリーズ・プリーズ・ミー / アスク・ミー・ホワイ/ (1963年)  収録  シングル
 (デビュー・アルバム) プリーズ・プリーズ・ミー / (1963年)  収録
 邦題「プリーズ・プリーズ・ミー」  レノン / マッカートニー  作  

 ビートルズの名をイギリス全土に轟かせた最初の大ヒット曲♪
 キャッチーなハーモニカフレーズ。
 プリーズ・プリーズ・ミーで一気に魅力が開花した。







 ■ プリーズ・プリーズ・ミー

 昨夜 あの娘にこう言った──
 君は試してみようともしないんだね
 頼むよ ねえ お願いだってば
 僕を喜ばせておくれ
 僕が君を喜ばせてあげるみたいに

 いちいち教えなくてもわかるだろ
 どうして同じことばかり言わせるの?
 頼むよ ねえ お願いだってば
 僕を喜ばせておくれ
 僕が君を喜ばせてあげるみたいに

 愚痴をこぼしたくはないけど
 僕の心はいつも雨降り
 喜んでくれるならなんだってするよ
 でも 君を説得するのは容易なことじゃない
 僕をブルーな気分にさせないで

 昨夜 あの娘にこう言った──
 君は試してみようともしないんだね
 頼むよ ねえ お願いだってば
 僕を喜ばせておくれ
 僕が君を喜ばせてあげるみたいに

 僕を喜ばせておくれ
 僕が君を喜ばせてあげるみたいに

            訳 : 内田久美子



  
      ビートルズ : 赤盤 ドキュメンタリー
    by  (Nick Tauber ,  Phil Sutiffe,  Peter Doggett)


 2作目のシングルにして初の全英1位を獲得した曲だ
  by (Nick Tauber)

 “プリーズ・プリーズ・ミー” はハーモニーと
 ハーモニカの音が絶妙な勢いのある曲だった
 懐かしい音づかいと若者の声がうまく組み合わさっていたんだ
 とても軽やかなメロディーが心地よく耳に流れてくる
 この曲で人々の心をつかんでからは 
 あらゆる場所でビートルズ旋風が巻き起こった
  by (Phil Sutcliffe)

 “プリーズ・プリーズ・ミー” は
 アメリカで発表した初めての曲だ
 チャート入りに1年以上かかった
 イギリス人だし 名前も変だし
 誰も気に留めなかったからね
 ロイ・オービソン風の雰囲気とR&Bの要素があり
 曲自体はすばらしい出来だと思う
 まさにビートルズの神髄といった感じで
 ジョンとポールだからこそ作れた
 魔法のような曲だ
  by (Peter Doggett)
 
 




       
     THE BEATLES  PLEASE PREASE ME

  
     THE BEATLES / 1962 - 1966

 ウィズ・ザ・ビートルズ / (1963年)  収録
 「邦題」オール・マイ・ラヴィング  レノン / マッカートニー  作
 ポール・マッカートニー作の楽曲。 ポールの代表曲

 ロイ・オービソンとのツアー中にバスの中で作曲された。
 メロディアスでポップな楽曲はポールの得意とするところ。
 ジョンは「ポールは完璧な作曲能力がある」と脱帽した。







  ■ オール・マイ・ラヴィング

  *目を閉じて、くちづけをあげよう
   明日になればきみを恋しく思うだろう
   忘れないで、ぼくの心はいつまでも変わらない

**遠く離れているあいだも
   毎日、家に手紙を書くよ
   ありったけの愛をきみに送ろう
   
   恋しいあのくちびるに
   くちづけしているつもりになって
   その夢がほんとになるように祈るんだ

   くりかえし**

   ありったけの愛をきみに送るよ
   ありったけの愛を、ぼくの心はひとつさ

   くりかえし*

   くりかえし**

   ありったけの愛をきみに送るよ
   ありったけの愛を、ぼくの心はひとつさ
   ありったけの愛を、ありったけの愛を
   ありったけの愛をきみに送るよ

                 訳 : 奥田祐士



  
     ビートルズ : 赤盤ドキュメンタリー
 
 

  ”オール・マイ・ラヴィング” は ポールが初めて音楽よりも先に詞を書いた曲だ
  ソングライターとして新たな一歩を踏み出した 
   by  (Bill Harry)

  この曲をなぜイギリスでシングルとして売り出さなかったのか疑問だ
  本当に最高の曲だよ
  ビートルズらしいブリッジ部分がすばらしくて 歌い方も曲に完璧にはまっている
  ジョージ・マーティンのプロデュース手腕も見事で文句なしの出来だ
   by  (Nick tauber)

  “オール・マイ・ラヴィング” は 完成度の高い曲だ
  ジョンが1拍3連というかなり速いスピードでリズムギターを刻んでいる
  バックに流れる あのギターのおかげで 曲がグッとダイナミックな印象になった
  でも数あるビートルズの曲の中で特別だとは思わない
  他の曲に比べて格段に革新的であったり 
  ハッとさせられるような仕掛けがあるわけじゃないからね
    ジョンとポールがアイディアを融合させて作ったから 
  もちろんメロディのクオリティーはすばらしい
  そして実際に4人が演奏した時 力強い化学反応も生まれた
  ジョージ・マーティンの助言も
  ビートルズの良さを引き出す重要な役目を果たしていると思う
   by  (Phil Sutcliffe)

  すごくキャッチーな曲だ
  あの頃は シングルに選ばれないような曲でも
  大衆に訴えかける力を持っていた
   by  (Peter Doggett)



 イントロなしで疾走を開始する、初期ビートルズの常套パターンを代表する名曲。
 歌詞と旋律は、恋人と離ればなれになる運命を綴りながらも、明日からの生活に楽天的な
 希望を抱かせる。 ポールらしい、さっぱりした人生観だ。 燦然と輝く彼の代表作のひとつ
 であり、93年以降、ライブでもよく演奏されている。
  (鳥居一希)




     The Beatles - All My Loving  (Live In Melbourne)


  
      WITH THE BEATLES

  
      THE BEATLES / 1962 - 1966