私が子供の頃は豆まきをして数え年の数だけ豆を食べる日でした。玄関先にイワシを飾って夕食のおかずがイワシだったようにも思います。
最近では、すっかり恵方巻きを食べる日として定着している感があります。恵方巻きの風習は大阪発祥で全国的に広まったとの説がありますが、ほぼ大阪定住型の私にはわかりません。
その年の“恵方”(えほう:陰陽道で、その年の干支に基づいてめでたいと定められた方角)に向かって願い事をしながら巻寿司一本を丸かじりすると願い事がかなうというもので、今年の恵方は北北西とのこと。食べ終わるまでは終始無言、黙っていないと願い事はかなわないそうですが、お年寄りなどが喉に詰めてしまう事故が起こらないかと心配してしまいます。見方によっては命がけですね(笑)。
この風習、私が子供だった頃には聞いたことも見たこともありませんでした。昭和の初期に大阪の寿司屋さんが販売戦略として考え出したものが広まったとの説もあるようですが、東京オリンピックや大阪万博より後の昭和50年代前後に急速に広まったように思います。
同じようなものにバレンタインチョコがありますね。私は高校生になってから初めてバレンタインデーを知り、女の子から男の子にチョコレートを贈る日だと聞いて、「何それ?」と思いました。最初のころは若い世代だけで行われていたように思いますが、徐々に“いい大人”にまで拡大したのでしょう。若い世代も年を経ると“いい大人”になりますからね。これもチョコレート業界の陰謀だと私は信じています。
ちなみに“バレンタインデー”より歴史の浅い“ホワイトデー”を広めたのも、マシュマロ業界?だと私は確信しているのですが…。(笑)
さて、恵方はいつの時代から一般に広まったものなのでしょうか?
今日は、超A級の厳しい寒波に見舞われて全国的に寒い一日となっていますが、節分の翌日である明日は立春。暦の上では早くも春が訪れるということになります。
この“暦の上では”という枕詞もよく耳にするフレーズですね。
暦と実際との季節感のズレは(地球が太陽を一回りする時間を1年とした“太陽暦”である)新暦と(月の運行や満ち欠けを基にした太陰暦であり、農耕民族の拠り所として用いられてきた)旧暦との差に起因するものですが、本来は夏の作物である野菜や果物が真冬のこの時期に店頭に並んでいて少しも違和感を感じなくなってしまった現代人にとっては、暦のズレなど気にしなくなっても不思議でないような気がします。
では、恵方巻やバレンタインチョコを何の疑問もなく受け入れた(ように思える)日本人が、“暦の上では“というフレーズをしばしば用いていまだに旧暦にこだわり続けるのはどうしてなのか?
もしかしたら、気象予報士やマスコミ関係者にとって重宝なフレーズとして需要がある限り“暦の上では”というフレーズは使われ続けられるのではないかと考えてしまうのは、この厳しい寒さの季節の中にありながら、春を先取りしたかのようにユル~いことを考えてしまう私の季節感のなさを証明しているのかもしれませんね。(笑)
