20160710 建築巡礼1 芦屋浜シーサイドタウン | ヨネダ設計舎のブログ

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20160710

聴きたいレクチャーがあって、予約してあったので神戸へ.

レクチャーは昼過ぎからだったので、早朝に三重を出て建築巡礼.

興味があったけど、訪れられていなかった建築、再訪した建築、たくさん巡りました.

いちばん最初にむかったところ.


芦屋浜シーサイドタウン  1979年  ASTM企業連合

全部で52棟 計3381戸の室をもつ集合住宅.

延べ床面積、驚くべき数字 258635㎡


団地好きな僕(自宅を建てる前は自分と同い年の団地に住んでいました)はとうとうメッカともいえる団地に来てしまいました.(この団地.日本の団地100選に入っています)





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僕が大阪に引っ越して、とある工務店さんでバイトをしていた当初、土地勘がなくて迷子になってしまい、後から考えると目的地と反対方向にあるこの建物が見えてきたとき、まだ建築の種類も、何もわからなかったアタマに

「こんな建築があったのか!どうやら世の中にはスゴイ建築がゴロゴロたくさんありやがる・・・」

と衝撃を受けたものでした.


あれから10年.初めて団地を散策しました.



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階段を上る.

14階から29階までの種類があり、上階まで来るとモノスゴイ高い!!



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外から見えていた空洞の階は、エレベーターが止まる階であり、設備室が納まります.




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落下真空式ごみ処理機!!!

「詰まると25万円かかります.」との注意書きがリアルです.




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光と風を通す、変形スター型の配置.




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この団地の為に建てられたダイエー.小中高の学校、医療機関もこの集合住宅群と並行してつくられました.




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建築で構築された圧倒的な世界.


この世界観を体感して、コルビュジエが、人間の想像力と創造力について、引き合いに出した

「ブドウ園の農夫はスゴイ.あのような圧倒的な風景を、人間の手でつくっている」

との言葉を思い出しました.


そして、人工的なものの連鎖が生む空間はどこかSFチックでもありました.

実はこの建物、超巨大なプレハブ(床や壁などを先に工場でつくって現場ではそれを組み立てるだけの工法)なのです.驚く事に巨大な柱や梁のメガストラクチャーに住戸のユニットをはめ込んでいく建て方.この規模でプレハブって!!!すごいプロジェクトです.


新築当時植えられた65000本の樹木も生き生きと生長し、埋め立て地に林立する工業住宅と人の生活が融合した巨大建造物の都市が機能し、世界を生み出していました.


設計的にも分割の手法、見せ方の工夫など、参考になりました.


10年前に受けた記憶をなぞるような巡礼でした.








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つづく





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米田雅樹 三重県 建築設計事務所