エゴと自己満足 | まえぽん帝国

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社会人アーティスト“まえぽん”の
華麗にて波乱なる日々のドラマでございます〜!

うちの近所に
野良猫に〝餌付け〟している人がいる。

夕刻に帰宅したら
門をくぐって見慣れない猫が家の車庫を走り抜けて行った。
いつもの事ではあるけれど
私は〝こらっ〟とばかりに睨みつけた。

それを見ていたのか、気づいたのか
門の外から誰かが声をかけてきた。
〝今、猫ちゃんが2匹居ませんでしたか?〟
振り返ると中年の女性が門の所に立って居た。
余談だが
自分の子供と動物を〝ちゃんづけ〟する奴を
基本的に私は信用しない。

〝もう居ませんよ〟と答えると
〝野良なんですけどね…
ああ ゴハン食べたのかしら〟と
まるで娘か息子の事でも心配するかのようにオロオロするおばさん。
そのくせ
〝でも…まあいいか……寒いし帰ろうかな〟
意外とアッサリ折り合いを付けるおばさん。

立ち去るおばさんの後ろ姿を見ながら私は
言えなかった言葉を
口の中でモゴモゴとさせていた。

可愛がりたいときだけ
かまいたい時だけ
追いかけ回される猫の身にもなってみろ
あなたにとっては
かわいい猫ちゃんかもしれないけれど
近所に住んでいる人間は糞やら何やらに
迷惑していたりするんだよ。
病気になったって面倒も見られないくせに
猫にとってもありがた迷惑な話じゃないか。

言いたかった
けど、言えなかった。

日が伸びたとは言え
まだまだ肌寒い夕方の公園に
毎日集っている猫好きのおじさんとおばさんたち
とやかく言うつもりはないけれど
あなたたちが餌付けした猫ちゃんたちが汚したところを、どうかきれいに
元どおりにしていってください。
餌をやるのはそれからにしてください。

そんな人たちの自己満足とエゴに
付き合えるほど此方は暇では無いのです。