ブログとか商品のレビューとか、文章を書き始めると次第に文が長くなっていってしまう。
悩み。
わかりやすく短くまとめようと思うのだが、そこに自分なりのジョークや気持ちがこもっていくと次第に文が長くなり、終いにはスリルとドキュメントが詰まった一冊の小説が出来上がっていたりする。
小学生の夏休みの宿題といえば、自由研究に対をなす存在、読書感想文。
本を読むことが好きな私だが、課題図書と呼ばれるどこかお堅い響きのある、それこそ固そうなカバーに包まれた本を読むのは苦手だった。
毎年、課題図書とは別に自分の年代でも読めそうなちょうどいい厚さの本を選び、あとがきを読んで筆者の伝えたいことがらを抑えてから、目次で物語のストーリーを想像して大体のあたりをつけ、各章の主要部分をかいつまみ、最後に自分の思いを付け足す。そういうお手軽読書感想文を書いていた。
小学6年生の頃だったろうか、「私は本気で読書感想文を書いたことがない!いつも上っ面、筆者の意見にとりあえず同意して、わかったような気になった読書感想文ばかりだ!」真夏の夜中、暑く真っ暗な部屋の中でそう独り言を叫ぶと、心配した親がカレーうどんを部屋の前に置いて行ったことがあった、あの時食べたカレーうどんとお稲荷さんは忘れない。
その夜を境に本気で読書感想文を書くことにした。
例のごとく課題図書を避け、しかも読書感想文で取り上げる本を絵本にするというたいそれたことをやってのけた。
おおきな木、シエル・シルヴァスタインのとっても有名な絵本である。
50年以上も前に描かれたこの絵本は「本当に幸せ?」という疑問を投げかけてくれる。絵本で涙したのは後にも先にもこの一冊だけだ。本当はもっとあるけど
内容に関してはぜひご自分の目で確認してもらいたい最近?は村上春樹が翻訳したものも売っているらしい。
とにかく、私はこの作品の素晴らしさを読書感想文にして提出したかったのだ。
55ページと絵本にしてはページをめくる作品であったが1ページあたりの文字数は少なく、5分もあれば読めてしまうであろう。
出来上がった読書感想文の原稿用紙は10枚。400字詰めの原稿用紙10枚、文字数にすると4000文字
自分でやっといてあれだがすごい頑張ってたと思う。起承転結、展開、構成、リズム、息抜き、全てに気を使い寝る間も惜しんで机に没頭した。
書き始めてから6日、何度も推敲を重ね誤字脱字、段落の間違えがないかを確認し、最後にタイトルを書き完成させた。
「おおきな木を読んで」
この9文字が12年間で一番がんばったものだと決まった。自分の、その時持ち合わせていた知識、語彙全てを集約したつもりだった。
高鳴る胸を抑え、登校日を待った。提出したい気持ちが溢れすぎて前日登校するところだったよ全く。
この作文を読んだ先生からはどんな感想が
もらえるんだろう。もしかしたら新聞に投稿されるんじゃないかな!なんて意気揚々になりながら、先生からの返答を待った。
そこには赤ペンで
「もっと短くまとめよう。でも10枚はすごいね!よくがんばった!お疲れ様!」
と、一つの⚪︎が付けられていた。
そして、何より信じらないことがある。
この話、全部うそなんだ
ここまで読んでくれる人も絶対いないとは思うんだけどさ、読んでくれた人がいたのだとしたらそいつには、よくがんばった!お疲れ様!の称号を与えるよ。
一応、最初に「本当に申し訳ない話」と断りは入れておいたぞ。
では、今日覚えておいてほしいこと。
一つ
「本当に【おおきな木】はいい作品」
二つ
「たまには活字に触れてください的なアンチテーゼ」
三つ
「長すぎて誰も読まないと思うと悲しくなる」
どうもありーーーーーーーーーーーーーーーーーーーがとうながいました。
