滝しぶきを浴びて | 前橋山岳会

前橋山岳会

いつも山と一緒に呼吸していたいから

 2016年7月31日 晴れ
谷川岳南面ヒツゴー沢
茂木 田村 上原

 谷川温泉の、いつもの場所に、約束時間より前に全員集合しました。田村・上原は、昨日の二子山に続き連チャンです。意気込みを感じます。朝日に照らされた俎嵓は、いつ見てもよいものです。
 
 いよいよ、谷川歩道に突入です。
 
牛首の先の河原まで、ヒル対策のためにノンストップ早歩きをしなければなりません。
蒸し暑い中、必死に歩いたその結果は・・・・・・
 
 私もてぎは、脚絆の足首部分に、幅10㎝の『ヒル下がりのジョニー』による防御ラインを作ったので取りつかれませんでした。
牛首を越えて、河原に降ります。河原では、ヒルは生息できません。ゆっくりと休憩と遡行準備ができます。谷川本谷の河原を歩いて 中ゴー尾根登り口に向かいました。汗をかいた身には、冷たい水は気持ち良いものです。
   
   
 ヒツゴー沢に入ると、「いいねー、滝いいねー」 の連発です。
 
 奥に進むとシャワークライミングもどきが始まりました。「あれ!ちょっと水多くない?」 滝の飛沫にしては量が多すぎます。ザックから、上着、ズボンも、色が濃くなりました 。ちょっと冷たいですが、気持ち良いものです。(胸に付けたカメラがぬれ始めました。ザックに緊急避難したためF21までの写真はありません)
  
  photo:tamura                
滝が連続してます。滝つぼを横切ったり、水流に腕を差し込んだりと、結構ぬれました。場所によっては、沢床まで太陽が差し込みません。日が差し込んでる河原があるところは、日光を浴びて暖をとりたいのですが、目の前に滝があると、ルート検討後 即取りついてしまいました。F21(チムニー滝)の下で、トカゲと休憩です。
 
F21を越えると、小滝が続き、空が広がってきます。
 
蛇紋岩交じりの河原をこれでもかと歩き続けること2時間で、稜線の岩峰が見える草原にたどり着きました。キンコウカが咲いています。
 
1時過ぎ、やっと国境稜線に飛び出しました。稜線で、互いに固い握手を交わしました。
足ごしらえを、沢から山仕様に切り替えです。これから荒れた中ゴー尾根を下らなければなりません。
 

国境稜線上にマツダランプのポールが残っていました。以前は、三国峠まで見ることができましたが、最近見かけません。ポール建設の経緯について、田村が説明しています。
   
 中ゴー尾根上部は、刈りはらってません。足元が見えないうえに、よく滑ります。私は脚力とバランス感覚が低下したため、リズムよく下れません。さらに、あの6時間タイマーが作動し始めました。この下降でだいぶ時間をかけ、二人に迷惑をかけました。
オジカ沢連爆と幕岩を眺め、一息つきました。オジカの滝は登りたいが、その後の長い河原歩きを考えると、もう、無理でしょう。
 
 
 
 
 尾根下部の森林内の登山道の一部は、倒木によりその根が剥がされ、下の岩が露出しているものもあれば、泥の門になっているところもありました。残雪期より 始末に負えません。
 オジカ沢の出合の河原で、しばし休憩です。沢水で顔を洗い、水分補給です。蒸し暑さから解放されました。
 
再び沢靴に履き替え、牛首まで川歩きです。従来なら、水中の足場の探査と滑り具合の確認等の『おさらい』をしながら、楽しく涼しく歩けるのですが、私の膝がぐずり始めました。余計なことをせず、ただ歩くのみでした。牛首前で、ジョニーを十分すぎるほどスプレーして、谷川歩道に突入です。膝を曲げずに足を前に出すので、どこかの兵隊さんのようであり、我ながら滑稽であると思た次第です。
二人のおかげで、久しぶりの沢登りができました。また行こう!いやか?  (記;もてぎ)

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ヒル、手強いです。朝、昼下がりのジョニーを適度に吹き掛けたのに、付かれました。驚愕でした。

しかし、入渓するとそんなヒルのことも忘れていました。









キレイなナメ、次から次へと出てくる滝の連続で楽しませてくれます。
ルーファイしまくります。





滝の登攀も難しすぎず、快適に登れました。

源頭部にて黄色い花が見えたので、タンポポだと騒いだら、キンコウカでした。

今回、マツダランプの存在を初めて知りました。過去を知るのも大事な事だと感じました。

帰りは朝以上に大量にスプレーをしてヒル対策をしました。すると1匹も付きませんでした。大量噴射がとても効くみたいです。

ヒルに怯えたり、中ゴー尾根も長いですが、非常に面白い沢でした。
またよろしくお願いします!
上原

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フェルトソールの安心感がパねえ。
ヒルの侵入力もパねえ。

田村