こんにちはurahaです。
今日は暖かくて過ごしやすかったですね。
”手解き”
学問や芸術、または仕事などにおいて
その初歩的な部分や入門的な事項について説明すること。
一説によると
古流柔術で手解きという技を最初に教えることが
語源だそうですよ。
しかしこの手解きという技、私にはなかなか難しかったですけどね。
私よりでかくて腕力の強い者に全力でつかませておいて
解けるようになるには理が必要でした。
まず思いついたのはテコの利用です。
剛体のモーメントの利用ですね。
・相手の小指との接点を支点
・相手の親指との接点を作用点
・自分の肘を力点
として
自分の肘に全体重でぶら下がる。
少なく見ても1:3のテコにはなりますよね。
私の体重が85kgwですので
相手の親指を切る力は255kgwになります。
幸い握力が255kgw以上ある人にはまだあったことがありません。
ちなみに支点と作用点を入れ替えると上げ手になります。
しかしもし相手が心得があり親指を四指と同列にするつかみ手で来たら
テコは使えません。
どうしたら自由になれるでしょうか?
”縄抜けの術”
というのを子供の頃
スパイごっこが好きな兄に教わりました。
縄で縛られる際、力んで予め筋肉を太くしておくのです。
脱力すると筋肉が細くなりどんなにきつく縛られていても拘束圧力に緩みが生じます。
そこを揺さぶって拘束から抜け出て自由になるという術です。
これが使えると思いました。
つかみ手で掴まる際
五指を張って小手を太くしておくのです。
そして掴ませたら五指を緩めることで小手の張りを緩め小手を細くします。
これで掴みの拘束圧力が緩みますので
揺さぶれば拘束から抜け出て自由になれます。
もし1回で抜け出れなかったら繰り返せば良いだけです。
この全然簡単には分からない手解きという技が何故?
最初に教えられるのか?
それは柔術の全局面で使える理を含んでいるからです。
立ち技で組まれても
寝技で抑え込まれても
全てこの応用で自由が手に入る
ということなのです。
手解きが柔術の基礎であり
極意なのです。
猫足立ち前羽の構えの活かし方も全く同じです。
猫足立ちを張って立ち
前羽の構えも張って構えます。
これで自分の制空圏を予め太くしておきます。
この制空圏はかなり強力に造り込んでおきます。
位置エネルギーや筋紡錘や脊椎波動運動や争力などで強力にします。
どんなに強力な攻撃でも跳ね返せるように強力な制空圏にするのです。
強力な制空圏内では基本安全に自由に重心移動できます。
城壁内が安全で自由に動けるのと同じです。
そして重心移動によってこの制空圏も移動できます。
つまり移動要塞なのです。
しかし往々にして勝機は相手の攻撃時にあります。
強力な攻撃圧力が加わっているさなか
制空権を攻撃圧力と衝突させずに自由に進めたいのです。
どうすれば良いか?
相手の攻撃圧力に対して
瞬間猫足立ちと前羽の構えを緩め制空圏を細くするのです。
その一瞬相手の攻撃圧力が緩みますので自由に移動できるのです。
陰陽虚実
実を避けて虚に付く
つまり相手攻撃時に
インパクトポイントをずらし
自分の反撃にベストな間合いやベストなポジションを取れる。
それがいつでも自由にできるということです。
宮本武蔵が「武には3つしか無い。」と言った。
・後の先
・対の先
・先の先
が取れるようになるということです。
(手解きの理である ”縄抜けの術”で
猫足立ち前羽の構えが活かされる。)
と私は考えたのです。