こんにちは。urahaです。

 

今回の話は続・秘伝極真空手の続きです。

 

よろしくお付き合い下さい。

 

 

 

開手の構えですね。

 

”両手の甲を合わせて顔面をカバーするように構え

 

両手を使うときにこれを開いて使うので

 

この名が付いている。

 

北拳で多用される。”

 

と書いてあります。

 

 

この構えから分かる事は

 

大山倍達氏は御自身の空手に明確に北拳を導入されたという事でしょう。

 

 

 

本来沖縄空手は広東系南派少林拳と福建系南派少林拳をルーツとしていると言われています。

 

ざっくりと空手は南拳と言えると思います。

 

大山倍達氏は松濤館流と剛柔流を学んでいるので両方の流れを汲んでいます。

 

その上、北拳の長所も取り入れた訳です。

 

貪欲ですね。

 

 

 

 


 

 

開手による打撃は

 

当たり前ですがボクシングにはありません。

 

従ってナックルパートルールなどのルール内で競い合う

 

ボクシングが防御を考える必要のない

 

開手特有の打撃が多く存在します。

 

例えば当たる寸前に六機手の手首スナップで軌道を急変し

 

掌底や手刀、弧拳などを当て込む打撃は

 

ボクシングでは反則なので

 

ボクシングにデイフェンスが存在しません。

 

また本来空手は両手同時攻撃もあるため挟み撃ちが使え

 

開手による打撃はすぐに掴みや引っ掛けに繋げられるので

 

ダブルやワンツーのような連続攻撃とは異なる

 

詰め将棋のように詰んで行く戦術が使えます。

 

髪を掴んでコントロールし引き込んで顔面攻撃は

 

女子プロレスラーが行っても

 

眼窩底骨折になるほどの威力を生みます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は中国拳法は素人なので詳しくないのですが

 

連続写真を見た印象はもろに

 

形意拳の郭雲深氏が牢屋の中で

 

手枷足枷で編み出した虎撲子(虎撲手)だと思います。

 

前後縦回転、哺乳類型脊椎波動運動でしょう。

 

まさに、虎の運動構造ですね。

 

これも立禅によって育まれた本体の応用と言えます。

 

試力とか発力とかの動きでしょう。

 

前後縦回転による連打は構造的に

 

水平回転による連打より素早く出来ます。

 

ボクシングではチョップ運動は反則です。

 

 

 

大山倍達氏の武道歴から推測すると

 

澤井健一氏の太気拳

 

 

 

その師である王向斉氏の意拳

 

 

 

さらにその師である郭雲深氏の形意拳

 

 

 

と遡って研究されたのでしょう。

 

 

 

 

 

 

両手甲を相手に向けるのは対武器の基本でもあるそうです。

 

手首の内側を切られると危険ですからね。

 

また手刀を相手に向けるよりカバー面積が倍に増えますね。

 

 

 

 

中国拳法のように古くからの武術は対武器を想定していることが

 

多いみたいですね。

 

大山倍達氏はスポーツマンではないので対武器は必須だったのでしょう。

 

 

 

 

 

 

”両手をつかって掌底や弧拳で

 

相手の突きや蹴りを抑えたり外に払ったり上に弾いたりしながら

 

相手を崩して攻める。

 

開手の構えは小手を使うと良く相手を投げやすい。

 

相手の手首、足首、首を挟んで動きを封じるのに向く。”

 

と書いてあります。

 

やはり双手技が特徴的ですね。

 

大山倍達氏は双手で受けそのまま双手で返しを入れる技がとても多いと感じます。

 

三戦、転掌の応用でしょうか?

 

現在大会ではなかなか見られませんがとても格好いい動きですね。

 

 

 

改めて見ると開手の構えからの動作は

 

基本稽古の「基本用意!」の動作ですね。

 

 

 

 

 

今回の話は以上です。

 

最後までお読みいただき

 

ありがとうございました。