井の頭公園バラバラ殺人事件・その5 | 雑感

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池袋駅構内・立教大生殺人事件

(画像は1996年4月、池袋駅構内で当時21歳の立教大生を暴行し、これを死亡させたとされる容疑者の手配ポスター。この池袋の事件では、暴行犯は被害者をその場に放置し逃げ去っているが、仮に事件の現場がこの暴行犯の自宅目の前であり、目撃者もおらず、しかも被害者とはご近所で顔見知りだった場合、この男は逮捕を免れるために、どのような行動に出ただろうか?)

 

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さて引き続き、いくつかの説を取り上げつつ、犯人像を妄想してみるということで、

 

 帰宅途中の偶発的なトラブルで暴行を受け死亡したという説

 

帰宅中に誰かとたまたまトラブルになり、暴行を受け死亡したという説。

 

ガンをつけた、肩が当たった、道を譲らなかった、こっちを見て笑った、などの因縁をつけられ、暴行を受けて死亡したというもの。

 

この線を考えてみると、偶発的なトラブルから暴行死させてしまう、ここまでは、あり得る状況かと。

(池袋駅構内・立教大生殺人事件や、京都精華大学マンガ学部の男子学生の事件その他・・・)

 

しかし、そういった犯人が、わざわざ遺体をどこかに収容し、ほぼ同サイズに細分化し、指紋を削り、掌紋に傷を入れ、一滴残らず血抜きをしするなど、

あたかも遺体の身元特定を阻止するかのような措置を講ずることなどあるだろうか、それこそ、そこに遺体を放置して逃げればよいだけではないか・・・

 

などと考えて思い出されるのが、「その4」で描いた「交通事故隠ぺい説(事故現場と加害者の自宅が非常に近かった場合)」のことだった。

 

交通事故隠ぺいの場合も、基本的には現場に遺体を放置して逃げればよいが、「事故現場と加害者の自宅が非常に近かった場合は、その限りではないのでは?」との視点から「その4」を書いたのだった。

 

「その4」における「交通事故」を、「偶発的なトラブルによる暴行死」に置き換えても、一応は話の筋が通るのかもしれない。

 

例えば、池袋駅構内・立教大生殺人事件の犯人や、京都精華大学マンガ学部の男子学生の事件の犯人が、「彼らの自宅の目の前の路上で」被害者とトラブルになり、暴行の末に殺害してしまった場合はどうだろうか?

 

それなら、遺体を自宅に収容し、遺体そのものを隠蔽しようとすることも、考えられるのではないかと。

 

しかも被害者とはご近所で顔見知りという場合なら、遺体の身元特定を困難にするための措置を講ずることも、考えられるのではないかと。

 

犯人は遺体を井の頭公園のゴミ箱に遺棄している、その事実から、川村さんが巻き込まれた偶発的なトラブルの現場を、元同僚(ら)と別れた新宿ではなく、吉祥寺駅を降りてからだと仮定して、具体的な場面をいくつか妄想してみると、

 

4月22日(金)の午前零時過ぎ、吉祥寺駅で降りた川村さんは、東進ハイスクール本館西側のあの細道を、自宅へと向かって歩いていた。

 

昇進祝いの飲み会の直後であり、新宿駅で別れた時も、川村さんの顔はいい感じに赤かったという元同僚の証言が残っている。

 

人通りのない深夜の道を、ほろ酔い気分で歩く川村さん。

 

危難に遭ったのは、あと少しで玄関にたどり着くという、その時だっただろうか。

 

相手は例えば、井の頭公園での遅咲きの夜桜見物を終えて前方(公園側)から歩いてきた酔っ払い(近所住み)だったかもしれず、

 

あるいは、後方から近づいてきた自転車の運転手(近所住み、飲酒運転)だったかもしれない。

 

前者であれば、道を譲らなかった、肩が当たった、などのトラブルが考えられ、

 

後者であれば、後ろから来た自転車が川村さんの右肩に接触、自転車転倒、自転車の運転手からすれば、川村さんの右横を走り抜けようとした際、川村さんが一瞬ふらっと右側に傾いて、わざと進路妨害をしたような気がしたのである。

 

夜桜見物帰りの酔っ払い、後ろから来た自転車、いずれにしても、「なんだこの野郎!」「危ないじゃないか、気をつけろ!」ということになった。

 

「ぶつかってきたのは、あんただろう?」

 

身に覚えのない川村さんは心外に思い、こう言い返したかもしれない。

 

仲間たちが開いてくれた昇進祝いの飲み会の夜、「こんないい日もあるかな」という楽しい気分に、最後の最後で水を差されたような気がした。

 

「あんたが悪い」「いやあんたが」と口論となり、激昂した相手が川村さんの顎あたりをめがけて右腕を一閃、その瞬間、川村さんは路上に倒れ、仰向けのまま動かなくなった。

 

頭の打ちどころが悪く、即死だった。

 

「あれ、おい・・・」

 

我に返る加害者、川村さんの頬を軽く何度か叩いてみるが反応がない。

 

手をとるも、脈はなかった。

 

いましがたまでの一般人が、にわかに殺人者となってしまった。

 

遺体を放置して逃げようにも、自宅は目と鼻の先だった。

 

夜が明ければ、いや下手をすると今夜中にもことは露見し、警察の聴取がわが身に及ぶと思われた。

 

顔を上げ見回してみた。目撃者はいないようだった。

 

「遺体を隠すしかない」

 

男が下した決断はそれだった。

 

「その4」で描いた「交通事故隠ぺい」の場合と違い、徒歩や自転車での路上トラブルの場合に問題なのは、遺体を持ち去るにあたって車を使えないことだったが、自宅までの距離が近ければ、それもさしたる問題ではなかったかもしれない。

 

火事場の馬鹿力ということもあった。

 

徒歩の場合は、そのまま遺体を抱え上げ、すぐその先の自宅に運び込んだのである。

 

自転車の場合は、自車のスタンドを立てて道わきに置き、遺体を抱え上げ、そのまま歩いて自宅へと収容、急ぎ現場に舞い戻り、自転車を回収して自宅へと戻ったのだった。

 

その後の遺体処理は「その4」で描いたのと似た状況を想像するが、

このケースの場合、井の頭公園に遺棄したということについては、車で遠出をしてNシステムその他に捕捉されることを警戒したとかではなく、

案外、本当に車や免許を持っておらず、徒歩や自転車で行ける範囲に遺棄するしか選択肢がなかった、ということも考えられるかなと。

 

切断や血抜きを一人でやったものか、それとも、家族がおり、その者にも事情を打ち明け、今の生活を守るためだとして協力させたのか、それはわからない。

 

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「帰宅途中の偶発的なトラブルで暴行を受け死亡した」という見方を維持しつつ、あえてあの、

 

「4月22日(金)の午前零時ごろ、吉祥寺駅北側の近鉄百貨店(当時)そばで、川村さんに似た男性が二人組の男に殴られていた」

「4月23日(土)の午前4時ごろ、井の頭公園でポリ袋を持ち歩いていた不審な二人組の男」

 

などの目撃証言を生かす形で、先の「前方から来た酔っ払い」「後方から来た自転車」などとは違うパターンを妄想してみると・・・

 

4月22日(金)の午前零時ごろ、昇進祝いの飲み会を終え、新宿駅から中央線に乗り、吉祥寺駅で下車した川村さん、

 

ふと用事を思いついて、自宅方向とは逆の北口から出たが、近鉄百貨店そばの路地で二人組の男とトラブルになった。

 

二人組の男は現場の目の前にある居酒屋の従業員だったが、その日の営業を終え、店を出た直後のことだった。

 

トラブルの原因はなんでもよく、「肩が当たった」「こっちを見て笑った」でもなんでもよいと。

 

川村さんは因縁をつけられ、一方的な暴行を受け、そのうちの一発の当たり所が悪かったか、倒れた際に路面に頭を強打したかで死亡してしまった。

 

焦る二人組、川村さんの手を取ってみるが、すでに脈はなかった。

 

放置して逃げるにしても、職場があまりに近すぎた。

 

そこに「ガラッ!」っと引き戸を開けて出てくる居酒屋の店主。

 

顔を腫らし倒れたスーツ姿の男性を前にうろたえている従業員二人を一目見て事態を察し、

 

「馬鹿野郎! てめえら、なに考えてんだ!」と一喝、

 

しかし救急車を呼ぶでもなく、警察への出頭を促すでもなく、倒れた男性にすでに息がないことを素早く確認するや、「早く中に入れろ!」と指示、遺体を店内に運び込むや男たちに詰問、

 

店主「誰かに見られたか?」

男ら「はい」

店主「誰だ? どんな奴だった?」

男ら「女でした、通行人の女が一人・・・」

店主「そうか、見られたのはまずかったな・・・」

 

店主は腕組みしながら渋い表情で黙り込んでいたが、

やがて口を開いて、とにかく遺体を発見されるのはまずいということ、遺体が見つかれば殺人事件として捜査されるということ、

この被害者の身元が割れ地元の住人だということになれば、警察の聞き込みはこの付近一帯に及ぶであろうことを話し、

 

「そうなりゃその女の証言でお前たちの仕業だってことがばれちまうかもしれない。うちから人殺しが出たとあっちゃあ商売上がったりだ。厨房を貸してやるから、今日明日までに始末をつけるんだ」と証拠隠滅を指示、

 

どこの誰かわからないように指紋を削ぎ、掌紋にも傷を入れ、血液型の鑑定をさせないために一滴残らず血も抜いておけ、ということになった。

 

22日(金)は「臨時休業」の張り紙を表に出し、厨房では、二人組の男が手ノコと使い慣れた包丁で解体や血抜きなどの作業に没頭、

 

切り分けた遺体の断片(27~33個)を、店から出る生ゴミを出すときの要領で半透明のゴミ袋に梱包し(24~27袋)、それらをさらに二つか三つのポリ袋に詰め、車に乗せて、23日(土)の午前4時前に井の頭公園へと向かった。

 

公園わきのちょっとした駐車スペースに車を止め、それぞれがポリ袋を手に園内の遊歩道へ、

 

「俺は時計回り、お前は反時計回り」などと分担しながら、遊歩道わきに点在するポスト型のごみ箱に、一つ、また一つと遺体入りの袋を投入していった、という流れだったが・・・

 

自分で書いていても疑問に思うところは多く、理屈としてはあり得なくはないとしても、現実としてはどうなのか、という思いはぬぐい切れなかった。

 

井の頭公園バラバラ殺人事件

(三鷹市井の頭4丁目、井の頭公園の池の南岸にある、ちょっとした駐車スペース。画像中央やや左手に見える階段を降りると、公園遊歩道に出ることができる。切断遺体を車で運んできた犯人が、深夜から未明にかけて池周辺に路上駐車するか、あるいは、こういった駐車スペースに車を止め、ポリ袋を手に秘かに遊歩道に侵入したということも考えられなくはないが・・・)