島根女子大生バラバラ殺人事件・その12(容疑者特定~書類送検) | 雑感

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島根女子大生バラバラ殺人事件

島根女子大生バラバラ殺人事件

島根女子大生バラバラ殺人事件

 

長らく未解決のままだった、2009年・島根女子大生バラバラ殺人事件。

 

この事件につき、島根・広島両県警合同捜査本部は12月20日、臥龍山での遺体発見直後に山口県の高速道路上で事故死した会社員・矢野富栄(よしはる)容疑者(当時33)=島根県益田市=を、殺人と死体損壊、死体遺棄の疑いで容疑者死亡のまま松江地方検察庁へ書類送検しました。

 

容疑事実の概要

「2009年10月26日午後9時16分から深夜の間に、島根県浜田市および益田市周辺で被害者・平岡都さん(当時19)を窒息死させ、同年11月6日までの間に益田市内の被疑者宅において遺体を損壊。その後、遺体の頭部・胴体を広島県の臥龍山に遺棄した」

 

同日この件に関して合同捜査本部の会見があったのですが、その内容をまとめた記事として、こちらでは以下の三つを紹介させていただきます。

 

※※ パソコンからご覧の場合で、画像によってはクリックしても十分な大きさにまで拡大されず、画像中の文字その他の細かい部分が見えにくいという場合があります(画像中に細かい説明書きを入れている画像ほどその傾向が強いです)。その場合は、お手数ですが、ご使用のブラウザで、画面表示の拡大率を「125%」「150%」「175%」等に設定して、ご覧いただければと思います※※

 

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島根女子大生バラバラ殺人事件

 

http://www.sankei.com/west/news/161220/wst1612200036-n1.html
平成21年11月に広島県の山中で島根県立大1年、平岡都さん=当時(19)=の切断遺体が見つかった事件で、平岡さんを殺害し遺棄したとして、島根・広島両県警合同捜査本部は20日、殺人と死体損壊、死体遺棄の疑いで、島根県益田市に当時居住し、遺体発見2日後に交通事故死した会社員、矢野富栄(よしはる)容疑者=当時(33)=を容疑者死亡のまま書類送検した。

矢野容疑者の遺品のデジタルカメラやUSBから、自宅風呂場や平岡さんの遺体のほか、首を圧迫した痕跡、包丁を写したものも確認された。

目撃情報などが乏しく捜査は難航したが、発生から7年を経て終結した。

捜査関係者によると、今年10~11月、矢野容疑者の関係先にあった遺品のデジタルカメラやUSBから、行方不明後の平岡さんを撮影するなどした画像を発見。

矢野容疑者が住んでいた同市の自宅風呂場や平岡さんの遺体のほか、包丁を写したものも含まれており、画像は57枚あった。

捜査本部は矢野容疑者が平岡さんを殺害後、風呂場で遺体を切断したと判断した。

今年に入り、性犯罪歴を持つ人物を含めた不審人物の捜査を進め、矢野容疑者が浮上。

事件当時、遺棄現場周辺を車で走行しており、知人に「大変なことをした」と関与をうかがわせていたことも判明した。

平岡さんは同市に隣接する島根県浜田市に居住していたが、通話やメールの履歴から2人に接点はなかったという。

平岡さんの殺害場所は益田市や浜田市周辺とみているが、詳細な場所の特定には至らなかった。

遺体の切断に使われた刃物も見つからなかった。

書類送検容疑は

「平成21年10月26日夜、浜田市内のアルバイト先のショッピングセンターを出た平岡さんを窒息死させて殺害。同年11月6日までに益田市内の自宅で遺体を損壊した上、遺体の頭部や胴体を広島県北広島町の臥竜(がりゅう)山の山頂付近に遺棄した」

としている。

矢野容疑者は同山頂付近で遺体が見つかった2日後の同年11月8日、山口県の中国自動車道で運転中に事故を起こし、同乗の母親とともに死亡した。

 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161220-00000095-san-soci
産経新聞 12/20(火) 15:04配信

20日午前11時から、合同捜査本部が置かれた島根県警浜田署で開かれた島根・広島両県警の記者会見。

捜査関係者によると、捜査本部は今年に入り、性犯罪者が関与した可能性が高いとみて、性犯罪前歴者の洗い出しの範囲を広げた。

すると、今夏から秋ごろにかけ、平岡さんが行方不明になった島根県浜田市と隣接する同県益田市に、当時居住していた矢野容疑者の存在が浮上した。

矢野容疑者はすでに死亡していたが、事件直後、遺棄現場周辺を矢野容疑者の車が走行していたことも通行記録から確認。

遺品のデジタルカメラやUSBから平岡さんの遺体が写った画像なども見つかり、捜査は進んだ。

 

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161220/k10010813111000.html

NHKニュース 12月20日 12時46分

7年前、島根県浜田市で19歳の女子大学生が行方不明になり、広島県で遺体が見つかった事件で、警察は、事件のあと交通事故で死亡していた33歳の会社員の男を殺人などの疑いで書類送検しました。

書類送検されたのは、事件当時、島根県益田市に住んでいた、会社員、矢野富栄容疑者(33)です。

警察は、ことし、性犯罪の逮捕歴などがある人物について捜査の対象を広げて、洗い出しを進めてきました。

その結果、警察によりますと、遺体が見つかった2日後に山口県内で起きた交通事故で死亡していた矢野容疑者が、女子大学生が行方不明になった当日に首を絞めて殺害し、その後、遺体を遺棄するなどした疑いのあることがわかったということです。

捜査関係者によりますと、矢野容疑者は事件の5年前の平成16年に東京・杉並区や北九州市で通りかかった女性に刃物を突きつけ、わいせつな行為をしようとしてけがをさせるなど、3つの事件で懲役3年6か月の実刑判決を受けていました。

警察によりますと、ことし10月から11月に矢野容疑者の関係先からデジタルカメラやUSBメモリーが押収され、記録されていたデータを解析した結果、死亡した女子大学生のほか、包丁が写った画像が見つかったということです。

画像は1時間半余りの間におよそ40枚撮影されていて、矢野容疑者の当時の自宅内の背景が写っていたということです。

警察は20日、殺人などの疑いで書類を検察庁に送りましたが、容疑者が死亡しているため、動機や詳しいいきさつが解明されないまま、捜査は終結することになります。

 

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島根女子大生バラバラ殺人事件

島根女子大生バラバラ殺人事件

島根女子大生バラバラ殺人事件

(距離等は直線距離なので、あくまで参考程度ということで)

 

合同捜査本部による会見内容に加え、この容疑者や事件そのものについてネットやテレビ等々に出ている情報をランダムに並べてみると ↓ (随時、追記あり)

 

 男は山口県下関市神田町出身の会社員・矢野富栄(やのよしはる)。

 

 1976年生まれ、事件当時33歳。

 

 事件当時は島根県益田市に住んでいた。(浜田市の隣)

 

 事件当時の勤務先は、山口県下関市に本社がある住宅設備会社の益田営業所。(とはいえ「一人支店長」状態だったとの情報あり)

 

 実家近くのラーメン店(夜)やコンビニ(昼)のバイトを掛け持ちする生活を経て、2009年の5月からこの住宅設備会社で働き始めたが、正式な社員採用のための「修業」の意味合いもあり、同社の益田営業所に派遣されて太陽光パネルの営業を始めた。(会社が借り上げた益田市高津の2階建て一軒家で一人暮らしを始めた)

 

 住宅設備会社の元社長によると、矢野容疑者は2009年4月、職業安定所の紹介でこの住宅設備会社の面接を受けた。印象が良くて採用を決めたが、ラーメン店でのアルバイトをすぐに辞められないとの理由で入社は5月にずれ込んだという。

 

島根女子大生バラバラ殺人事件

島根女子大生バラバラ殺人事件

島根女子大生バラバラ殺人事件

(おそらく真ん中の家かと。とすると、2013年3月撮影のこの画像では車庫に車が入っており、矢野容疑者の後で、誰か一時期ここに入居をされていたのかと)

 

 元社長によると矢野容疑者の勤務態度は真面目で、1件数百万円の高価な製品(ソーラーパネル)を数カ月間で6件受注するなど成績優秀だった。

「営業成績はすこぶる優秀だった。(矢野容疑者には)いい印象しかない。今でも信じられない気持ちだ」(元社長談)

 

 平岡都さんが住んでいた浜田市内の営業も担当していた

 

 平岡さんが行方不明になった2009年10月26日(月曜日)、矢野容疑者は仕事は休みだった。

 

 平岡さんが行方不明になった頃、勤務先に対して「客が取れないので営業先を変えてほしい」と依頼をしていた。

 

 「平岡さんの遺体が発見される前日(2009年11月5日)、矢野容疑者は地元の山口県を訪れ、知人に対して『交際している女性の関係で暴力団に追われている。住所を貸してほしい』と依頼したが、知人はそれを断った。矢野容疑者がどういう意図でそのような依頼をしたかは不明」・・・

という興味深い話を広島のテレビが報道したとの情報あり。(おそらく事実だろうという印象を受けるのですが、もし仮に事実だとすれば、遺体発見直前の時点で、捜査が自分に及んでこないよう何か小細工をしようとしていたのかもしれないなと。)

 

 両親と弟の4人家族だったが、父親は事件の前年に亡くなっていた。

 

 下関市神田町の実家は祖父の代から米穀店を営んでいた。(タバコ屋もやっていた。後に母親がクリーニング店を始めたとの情報も)

 

 その米穀店があったところに、2011年に(容疑の男の)弟が美容院を開店している。

 

 その美容院は、今回警察が男の容疑を発表した1~2週間ほど前に

「このようなかたちでお伝えすることとなり、大変申し訳ありません。一身上の都合で閉店することになりました」

との張り紙をドアに残して閉店、弟も同店から姿を消している。

 

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島根県女子大生バラバラ殺人事件

(赤枠で囲まれた、赤く着色された部分、下関市神田町)

 

 下関市で小中学校時代を過ごした。(神田小、向洋中)

 

 中学時代は陸上部に所属、中長距離をやっていた。3年の時は部長。

 

 高校は北九州市門司区にある浄土真宗本願寺派の宗門校・私立鎮西敬愛高校(現・私立敬愛高校)で特進クラス(理系)に在籍。

 

 受験では防衛大学校に合格したがそこには行かず、九州工業大学情報工学部の夜間部に進学した。

 

 「男は浪人生活を経て、福岡県の国立大学の夜間部に進んだが、途中でやめたという」(産経)

 

 柔道経験者(高校の授業では一人だけ黒帯だった)

 

 複数の中学時代の同級生の証言によると、

「ムードメーカーといっても、いいんじゃないでしょうか」

「真面目な人間ですけど、ちょっと気が短い」

「真面目といえばまじめだけどすぐムキになる。冗談が通じないというか、そんな感じの人間。ちょっかい出したらすぐムキになって怒ってくる」

「(性格は)おとなしい。むしろ暗いくらい。変わっている感じだね。(変わっているというのは)キレたらひどい、みたいな」

「優しいといってもいいかな。どちらかというと動き回っているイメージが強いので。まあ楽しい人ではあったような気がしますよ」

「(彼は)三国志が好きでした。ドラクエⅢが流行ったとき、三国志(のゲーム)をやっていた」

「大学時代に、昔の友達に誘われてバンドを始めた。担当はドラムだったかな。力はあるんでパワフルに叩けたのかな」

「陸上をしていた。真面目に部活はやっていたという感じ。中学時代には、絶対にあんなことをしそうな感じではなかった」

「ウチの子と違って頭も良かったけど、女の子にはモテなかったみたい。マジメ過ぎて、堅苦しい感じでしたから」

「あまり記憶にないですね。今回の事件を聞いて、そういえばいたな、ぐらいの存在です」(同級生の女性)

「いつか夢を現実にするぞー!!」(中学卒業時の寄せ書きに、矢野容疑者本人の言葉)

 

 高校時代の同級生によると、

「一言でいうと真面目なタイプ」

「口数は少ないが、暗い性格ではなく、柔道が強かった」

「真面目な感じの生徒。積極的に女子生徒と関わるタイプではなかった。何があったのかわからないが、ただ驚いている」

「高校時代は、自分から前に出るような感じではなく、おとなしくて、まじめでした。バンドをやっていたと聞いていて、みんなと仲よくやっている、いたってふつうの高校生でした」

 

 高校時代の担任は、

「目立つような子でもないし、人とトラブルを起こす子では決してない。真面目だしね、優秀だったんですよ」

 

 ご近所の談話

「昔は元気よく挨拶してくれる明るい子で、弟と一緒に買い物に出かける姿が印象的だった」

「そんなに付き合いはなかったが挨拶くらいはした。普通の人だった」

「なかなかイケメンの人だったよ、お兄ちゃんは。賢そうで頭もいいんだろうと私は思っていたけど」

「とにかくおとなしい人ということは確かだね。事件への関与については本当にびっくりしている。考えも及ばないよね」

 

 矢野容疑者と同じ飲食店(ラーメン店)で働いていた女性は、

「普通の子ですから、信じられない。優しい人でした。送ってくださいと言ったら送ってくれたり。よく働いてましたよ。ソーラーシステムの営業をするのでと言って店を辞めた」

この女性かは不明ながらバイト関係者によると、

「(仕事後にバイト仲間とカラオケに行くなど)人付き合いのいい人だった」

 

 ソーラーパネル営業時代(2009年5月~11月)の上司によると、

「面接のときには、”これからは太陽光発電の時代だ””仕事を頑張って自分の家を新築したい”と言っていた。温厚で律儀、入社時から覚えが早く、営業の成績は優秀。事件に関与したことについては信じられない」

 

 大学時代にバンド活動にのめりこむ(ドラム担当、ピアノも弾けたらしい)。

大学を中退し、通っていた下関市のライブハウスの経営者に対して「バンドに打ち込むため大学を中退した」と語ったという。

「けっこう(演奏は)上手かった」(当時を知る人談)

プロとしてのデビュー歴があるとの情報がある。

 

島根女子大生バラバラ殺人事件

(本人が練習で使っていたドラムセット)

 

 ところがバンド仲間と人間関係が悪くなってバンドを脱退、上京。

 

 2004年に北九州市や東京・杉並区で、面識のない女性に刃物を突きつけ、わいせつな行為をしようとして、怪我をさせるなど3つの事件で懲役3年6か月の実刑判決を受けた。

(ネット情報で未確認ながら、2004年の杉並区の事件では、15分間の間に2人の女性に刃物を突き付け押し倒した、とある)

 

 強制わいせつで実刑判決を受けた当時の担当弁護士が(顔出しせず)NHKに語ったところによると、

「(矢野容疑者は)非常におとなしい。物言いも非常に穏やかだし、こんな男がこんな大胆な犯行をするのかと思った。バンド仲間と喧嘩をしたためバンドを辞め、東京に出てきた直後だったということで、つきあう友達の数も少なくなり、孤立した状態になったのではないか。(地元で)好きだった女性にふられたとも話していて、そのことによるうっ屈もあったと思う」

「女性と付き合いたいという欲求が非常に強かったですよ」

「普段は女性に声を掛けることもできない、おとなしい人間だった。女性と付き合いたいという強い思いを持っていて、事件を起こした理由については 『自分でもわからない』と言っていた。(実刑となった強制わいせつ事件については)念入りに計画を練ったのではなく、衝動的な犯行だった」

「面会の際、矢野容疑者はみずからのことを人に気を遣う人間だと話していた。気を遣えば遣うほど相手は離れていってしまうと。自分の誠意に相手が応えてくれないという苛立ちがあり、むしろ自分自身が傷つけられたという意識、被害者意識が強かった」

NHKに対し以上のように語った同じ担当弁護士と思われる人物が、今度は顔出しでANNで語ったところによると、

「(島根の事件の内容を聞いて)正直言って驚愕したっていうんですか、驚いたっていうんですか。(自分が担当した当時の矢野容疑者は)非常に神経質な人に見えたんですよ。逆上して何をやるかわからないというタイプの人でしたね。」

 

島根女子大生バラバラ殺人事件

(ちなみに「好きだった女性にふられ」の部分について、交際していて別れたのか、それとも矢野容疑者が一方的に思いを寄せ、告白してふられたのか、そのあたりは不明。)

 

 出所後の2009年、かつて通っていた下関市のライブハウスに姿を現し、そこの経営者に対して「腕を悪くしたからもうバンド活動はできない」と語った。

 

 「彼はじっくり判断して時間かけて物事をするというタイプじゃないから」(ライブハウスの経営者談)

 

 矢野容疑者本人が会員制交流サイト(ミクシィ)に書き込んでいた形跡が残っている。

そこでは「dr. よしゆき」を名乗り、趣味の音楽や仕事の話などを書き込んでいた。

プロフィールには茶色に髪を染めた横顔を掲載、

「とりあえず、何でもいい。メッセージをくれ。話はそれからだ!!」

というセリフで始まる自己紹介には「警告」として

「来る者は拒まず 去る者は地獄の果てまで追って行きます 声をかける際は心して下さい」

などと記した。

 

ライブハウスの経営者に語った「腕を悪くした」に関係すると思われる書き込みがあり、

「dr.よしゆき 2009年04月15日 05:23

はじめまして。7年前から左手にジストニアを患っています。書痙と診断されておりましたが、こちらのコミュを見て、フォーカルジストニアって言うんだなと思いました。症状はドラムを叩くとき、ピアノを弾くときなどに現れ、左手を使う楽器全般の演奏が困難な状態です。最近まであきらめモードに入っておりましたが、思うところがあり、治療(まずは病院探しから)を再開しようかなと考えております。よろしくお願いします。」

ジストニアは筋肉が動きにくくなる難病。

本人は、楽器を激しく演奏したことが発症原因としている。

 

プロフ欄では、好きな音楽として「ラルクとかルナシー」「槇原敬之、さだまさし」。

「カラオケで男闘呼組の『Daybreak』をきれいにハモって歌える人募集中です」。

「dr.よしゆき 2009年08月15日 07:36

KATZEのコピバン、いいですね。 俺はセリフ聞き取れませんけど、カラオケのDAMでセリフの部分が表示されますので、参考にされたらいいかなと思います。」

 

好きな本として真っ先に挙げているのが

『天使と悪魔』(ダン・ブラウン)

『ダ・ヴィンチ・コード』(ダン・ブラウン)

前者は遺体に焼き印、後者は古い人体図に似せた遺体が見つかるシーンが出てくる。

 

肉体が飛び散る『北斗の拳』を何度も加工した“MADムービー”のリンクを投稿したり、「(北斗の拳は)蘇生率が低い」と作品性に触れたりもしていた。

 

出会いを求めるような書き込みもあり、

「恋人募集中です」「出会い目的の方もいらっしゃいな★」

しかし反応は薄く、女っ気のない淡々とした日常の記録が残されている。

 

出身高校のコミュでは、

「dr.よしゆき 2009年05月04日 01:38

どうも、76年生まれです。

1年2組 **先生

2年1組 **先生

3年1組 **先生

だったと思います。多分。

だれか知り合いの人居ないかな」

 

2009年8月13日、関門海峡花火大会の日の深夜の書き込みでは、

「島根から2か月半ぶりに帰郷してみると、今年は親父の初盆という事で、仏壇の周りが花とか提灯で仰々しく飾り立てられてて驚きました。 夕方には墓参りをしたり、愛犬コー太を散歩に連れて行きました。久しぶりの俺との散歩で興奮しまくってました」

 

ソーラーパネルの営業職に就いたことに関する記述もあり、

「太陽光発電システムの設置に協力してくれる家庭を探して、毎日そこらじゅうをゾンビのごとく徘徊してます」

「歩く時に屋根ばかり見るクセがつきました」

「今日、やっと1本契約取れた♪」

 

事件前の9月12日、スーパーで牛肉ステーキのパックに「牛の死体」というシールが貼ってある画像をネットで拾い、「おおまかな意味でまちがってはいないと思う・・・」というコメントを付けて紹介している。

 

最後の書き込みは2009年11月1日、午後7時28分(平岡さんの行方不明から6日後)。

「一般家庭の消費電力について調べています」というもの。

事件をうかがわせる記述は一切なかった。

 

 サイトで矢野容疑者と知り合ったという益田市内の女性は、平岡さんが行方不明になったのと同じ10月に、直接会ったという。

それによると、当時の矢野容疑者は丸刈りに近い髪形で、

「ネットでは楽しげにやり取りしてたけど、現実にはあまりしゃべらなかった」

 

 矢野容疑者が「7年前から患っている(2002年ごろに罹患か)」と書いているフォーカルジストニアは音楽家に多いらしく(RADWIMPSのドラマーも)、その記述はネット上に枚挙にいとまがないが、一部をかいつまんで紹介してみると、

 

「ジストニアは、不随意運動(自分の意思とは関係なく、体の一部が勝手に動いてしまう状態)の一種です。手指や体が不規則に捻ったような形になったり、動作の途中で止まってしまったりします。

フォーカルジストニアは”局所性ジストニア”ともいい、この症状が体の一部分のみに起こる症状です。フォーカルジストニアは、音楽家に多くみられる病気の一つです。

痛みやしびれは起こりませんが、楽器を演奏しようとすると意図せず手指に力が入って固まってしまったり、意図しない指の動きが起こってしまったりと、手や指を思い通りに動かせなくなることがあります。

例えば、ピアニストが速く指を動かすことができない、指に力が入らずうまく鍵盤を叩けない、などといった症状がみられます。

フォーカルジストニアでは、演奏時以外には全く症状が現れないことも少なくありません。そういった場合でも、楽器を演奏しようとすると途端に症状が表れ、意図した通りの演奏ができなくなってしまうのです。

・上肢ジストニアを生じる職業・・・音楽家(ピアニスト、バイオリニスト、ギタリスト、打楽器奏者など)、ゴルファー(イップスという。パットが打てない等)、タイピスト、画家、時計・金細工等の職人など

・口のジストニアを生じる職業・・・音楽家(フルート、トランペット奏者など)

フォーカルジストニアの原因は、脳の一部に変化が起こってしまうことにあります。
この変化は、楽器演奏などで特定の部位の精密な動きを長期間反復することが原因で起こると考えられています。

特定の動作を何度も何度も繰り返すことで、神経伝達機能に負荷がかかりすぎてしまい、問題が生じてしまうのです。

フォーカルジストニアを完治させるための治療法は未だに確立されていません。
しかし、症状を軽減させる治療法はあります。(後略)」

 

女性らに刃物を突き付け、強制わいせつで3年6か月の実刑判決を受けたのが2004年、当時の弁護士によると、

「バンド仲間と喧嘩をしたためバンドを辞め、東京に出てきた直後だったということで」

とあるので、矢野容疑者のバンド脱退や上京は、2002年ごろに発症したと思われるジストニアと関係はあったのだろうか? 

大学を中退し、一部には「プロデビュー歴がある」という情報もみられる程には打ち込んでいたバンド活動だったと見受けられるので、ジストニアに罹患しドラムが思うように叩けなくなったことは(上京前、”結婚したいほど”好きだったという女性にフラれたというのも時期的に重なる?)---ジストニアの話が事実なら---本人的にはかなりの精神的ダメージが重なった可能性もあるのではないかと。

 

(その13に続く)