秋田県雄勝郡羽後町・尾久賢治君(15)失踪事件 | 雑感

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秋田県羽後町中3男子行方不明事件

(秋田県羽後町、行方不明になった尾久賢治君の実家付近の水田。尾久君が行方不明になったのは10月だが、画像は6月の撮影)


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4日前の話になるが、


茨城県古河市で行方不明になっていた中2男子が発見された。


http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20150324-00000034-ann-soci


この男子は3月19日の夜7時ごろ、


母親と一緒に訪れた古河市の衣料品店から、ふらっといなくなっていた。


5日後の24日朝方、路上で衰弱し、ブルっていたところを発見・保護された。


あっけない結末だった。


中学男子の失踪なんて、本来はこの程度のものかと思う。


女子なら未成年OKの違法風俗店や売春で金を稼ぎつつ、相当長期の失踪も可能だと思うが・・・。


若年男子の場合、逃走を手助けするネットワークがあれば別だが、


長期にわたって姿をくらますのは難しいと思う。


いずれにしても、こんな記事を読めば思い出さずにはいられないものがある。


去る年末年始のテレビでやっていた、若年失踪者達のことだ。


女子で言えば昨年3月に失踪した朝霞市のA.Sさん(失踪時13) ← 2016年3月容疑者逮捕


男子で言えば2012年1月に失踪した旭川市の佐藤智広君(失踪時13)、


2009年10月に失踪した秋田県雄勝郡羽後町の尾久賢治君(失踪時15)がそれだ。


尾久君については、ここで取り上げるのは初となる。


「煙のごとく消え去った」


尾久君の父親はそう証言する。


失踪の概要は概ね以下の通り。


失踪日時: 2009年10月7日(水曜日)の夜7時半ごろ。

氏名: 尾久賢治(おぎゅうけんじ)

年齢: 失踪当時15歳、今年(2015年)21歳で大学3年の年。

属性: 湯沢南中学の3年生(失踪当時)。

身長と体重: 170センチ程度、55キロ(いずれも失踪当時)

住所: 秋田県雄勝郡羽後町足田安良町(実家)

家族構成: 祖父母、父、母、兄2人、賢治君(賢治君は男ばかり3人きょうだいの末っ子)。

兄弟の中では一番明るかったらしく笑顔は女の子のように可愛い。

本人氏名でググると顔写真複数あり。


失踪の経緯: 2009年10月7日、自ら購入した靴(3千円)のデザインを両親にとがめられ、そのことで「泣きじゃくった(母親談)」後、同日午後7時30分頃、家族に何も言わずに徒歩で外出したまま行方不明に。

夕食前に失踪しており、空腹だったと思われる。

両親に咎められたという靴は、目前に迫った吹奏楽の大会に出場するために購入したものだったという(クラリネット担当)。

レギュラー獲得のため深夜まで練習するなど部活に打ち込む生活だった(父親談)。


失踪時の服装: オレンジ色(蛍光色)の派手なジャージ上下、ビーチサンダル。

この蛍光オレンジのジャージは「羽後中学校」指定のそれらしい。

羽後町に住みつつ少し離れた湯沢南中に通い、なおかつ羽後中のジャージを所有し、それを着て失踪した・・・という経緯が部外者にはよくわからないのだが、とにかくそういうことらしい。

湯沢南中は吹奏楽で名の知れた中学らしいので、その意味で尾久君も中学時代のある時点で湯沢南中に越境通学することを選択したのかと個人的には想像するが、事実は不明。


その他: 財布は自宅に置いたまま。所持金、所持品は無し。(所持金は1万円とするサイトもあり。携帯電話は高校に入るまで我慢ということで、そもそも所有していなかった)


実家の羽後町足田安良町あたりはかなりの田舎だが、失踪時間帯における実家前の県道398号線の交通量は意外に多く、尾久君の目撃情報が皆無である点について、ご両親は若干の違和感を覚えている様子。


平日の夜7時半の夕食前に、


蛍光色の派手なオレンジ色ジャージ上下(中学校指定)とビーチサンダル、


おそらく空腹、無一文で家を出ている。


計画的な家出、という感じは見受けられない。


普通は先の古河市の中2男子のように、あえなく発見されそうなものだが、


未だに出てこず、目撃者さえ皆無だった。


尾久君失踪の2009年10月といえば、5年半も前だ。


例の島根女子大生バラバラ殺人事件があったのと同年月だ。


いずれにしても、かなり以前の話と言える。


ここまで出てこないとすると、現実的には、気の毒な話ではあるが、


残念なほうの可能性も排除はできないのかなと思う。


つまり両親に叱られ衝動的に・・・、という可能性のことだが。


靴のことを咎められたくらいで、そこまで激しい行動に出るものだろうか?


と、普通の人は訝(いぶか)しがるかもしれないが、


15歳の少年が日常抱えていた心情には他人に窺い知れないものがあったかも知れず、


現に尾久君は靴のことを両親に咎められた後に一人


「泣きじゃくっていた(母親談)」


というのであり(この反応がすでに尋常ではない)、


また羽後町あたりを調べてみると、


かつてこういう激しい男子中学生も実在したのだった。


http://www.47news.jp/CN/200406/CN2004062201000970.html

(2004年6月)22日午前7時20分ごろ、秋田県羽後町雄勝野、町立羽後中学校の2階廊下で、3年生男子生徒(14)がやけどをして倒れているのを登校してきた生徒が見つけた。体にやけどを負っており、腹部やももがひどく、集中治療室で治療を受けている。 教室の棚から、男子生徒が書いたとみられる遺書のようなメモが見つかり、湯沢署は焼身自殺を図ったとみて、学校関係者などから事情を聴いている。同署によると、男子生徒の近くにエタノールのビンが落ちており、エタノールをかぶり火をつけたとみられるという。


他の記事によると、


朝方、体に火がついたまま学校(羽後中)2階の廊下に倒れているところを、


登校してきた女子生徒が発見したらしい。


男子生徒は同日中、搬送先の病院で死亡した。


遺書と見られるメモには、人生に対する不安など、悩みが綴られていた。


担任の教師には「眠れない」などと相談していたとのこと。


この焼身事件について、殺人の可能性は考えず、自殺ということを前提にすると、


今さらだが、世の中にはこういう常人の理解を超えた激しい行動に出る若年男子もいる、


ということの、一つの例ではないかと。


仮に尾久君の場合も同様の可能性を排除できないとすると、


例えば実家近くの河川(雄物川~その支流)、ため池、ダム(松倉ダム、赤沢ダム)、


道路わきの山中、雑木林なども、一応は捜索しておくべきかという気がする。


本気で死ぬ気はなかったのだが、ただなんとなく親を困らせてやりたいような気分で


池や川の浅瀬に足を踏み入れるなどしている中で、


本当に足をとられてしまった、ということもあり得なくはない。


生存している可能性も当然にある。


羽後町から、ヒッチハイクで他人の車を乗り継ぐか、


親族を頼るかして遠方の都市に行き(そういった親族がいるかどうかは知らないが)、


そこでなんらかの仕事をしながら暮らしている、という可能性だ。


年末の特番で言われたように、歌舞伎町でホストをやっている場合もそれに当たる。


未成年者の失踪に関しては、次のような事例もある。(長いが引用)


http://www.sankei.com/west/news/150311/wst1503110043-n1.html
2015.3.11 産経
自らがリクルートした少年らと共謀し、長男を装ったうその電話で東京都の男性から現金をだまし取ろうと
したとして、警視庁は11日までに、詐欺未遂の疑いで、大阪府和泉市の無職、北田一光容疑者(21)を逮捕した。
警視庁によると、北田容疑者は、詐取金を回収する「受け子」の少年を大阪でリクルートし、上京していたとみられる。
北田容疑者は1月上旬、逮捕された少年以外にも他の少年5人を大阪でリクルート。
交通費や携帯電話を渡し、スーツを買い与えていたとみられる。


http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG27HB8_X21C14A2CN8000/
振り込め詐欺などの特殊詐欺事件に絡み、警視庁が今年、詐取金を回収する「受け子」などとして摘発した少年のうち6割が地方から上京して犯行に加担する「出張型」だったことが27日、分かった。
北海道や九州の少年もおり、警視庁幹部は「詐欺組織が広域化し、地方で募集活動を活発化させているのではないか」と指摘している。
「東京で割のいい仕事がある。お金が出るから手ぶらで大丈夫」。
7月に詐欺未遂の疑いで逮捕された通信制高校3年の少年(17)=西日本在住=は家出中に地元の知人から誘いを受けた。
教えられた携帯電話の番号にかけ、地元の駅で待っていると40代ぐらいの男が現れた。
「これで東京に行ってくれ」。電車代や滞在費として現金10万円を受け取り、指示通りに上京。
JR新宿駅近くで、別の若い男から携帯電話を渡された。
男は簡単に仕事の説明をし「電話するまで待機してくれ」と命じる。
数日後に「府中市で女性からものを受け取ってほしい」と電話があり、少年はもらった金で購入したスーツを着て、指定の場所に行ったところを警察官に取り押さえられた。(後略)


地方の少年が振り込め詐欺グループからリクルートされて上京し、


いわゆる「受け子(現金受け取り役)」として働く事例だ。


こうなると逃走を手助けする闇のネットワークを得たようなもので、


中学男子の家出といえども、話は面倒になりがちだった。

(組織を抜けられない。警察に逮捕されるまで見つからない)


その他の可能性としては、


旭川の佐藤智広君の記事で書いたのと全く同様のことが考えられるかもしれない。


つまり家を出てすぐに交通事故に遭い、


事態の発覚を恐れる運転手によって連れ去られてしまった可能性、


地元の不良グループ、少年狙いの犯罪者、某国工作員によって連れ去られた可能性、


どこかの縦穴、横穴、実家の母屋、離れ、納屋などの床下、他人の家の床下その他、


狭い場所に入って出られなくなった可能性などだ。


ボイラー室だかの狭い場所に潜り込んで衰弱していたところを発見されたJKが、


滋賀か京都だったか、最近一人いたような気がする。


山の獣に襲われる問題もある。


佐藤智広君の記事ではヒグマのことを書いた。


尾久賢治君の秋田県羽後町では、クマといえばツキノワグマだった。


時期は10月初旬、ツキノワグマが越冬準備のため、餌を求めて活発に動いている時期だ。


「夜風にでも当たろう・・・」


靴のことで両親に咎められ、


泣きはらした尾久君は気持ちを落ち着かせようと思い、


ジャージの上下にサンダルという気軽な姿で、ふらっと家を出た。


夕食をとらずに出たのはもちろん自分を咎めた親に対する少年なりの意地と、


その親を少しでも心配させたいという思いからだった。


足は自然と山際のほうへ向かった。


幼い頃に遊んだ懐かしい森やため池、秘密基地がそこにあったのかもしれなかった。


「このまま一晩帰らなければ、家は大騒ぎだな」


そんな考えが頭をよぎった。


慌てふためいて自分を探し回る両親と、


その後悔に満ちた表情を思い浮かべると痛快になってきた。


「一晩くらい、やってやるか・・・」


そう思って道を脇に逸れ、


山に足を踏み入れたところでツキノワグマに遭遇したとすれば・・・


ツキノワグマは積極的に人を襲って食害するということはまずないが、


排除行動として人を襲い、重傷を負わせるという事件はたまにある。


爪で頚動脈などを掻き切られれば人間はひとたまりもない。


その種の死亡事故も起きている。


夜間の森の出来事なら、助けに来る者は誰もいない。


10月初旬で夜の羽後町、仮に山のほうへ歩いたとすれば、


クマに遭遇し事故に遭うとしても、荒唐無稽な話ではないと思う。


たとえクマに遭遇しなくても踏み込んだ森の中で方向感覚を失い、


そのまま森の奥に迷い込んでしまうということもあり得る。


まあ懐中電灯も持たずに夜の森に分け入るものだろうか?


という疑問符はつくのだが・・・。


ここは念のため、実家から山に向かう道をいくつかリストアップし、


それらの道脇の森の中なども、調べてみる必要はあるのではないかと思う。


いずれにしても想像、可能性の話だ。


どこかで元気に暮らしていれば何よりだ、


というのは言うまでもない。