埼玉県朝霞市・中1女子行方不明事件・その1 | 雑感

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昨年3月10日から行方不明になっている朝霞の中学生・A.Sさん。


昨日15日は彼女の14歳の誕生日だったらしい。
フェイスブック「A.Sさんを捜す会」で紹介されていた。


この行方不明事件は昨年末のTBS特番「緊急!公開大捜索SP」でも取り上げられていた。
行方がわからないまま1年が経過しようとしている。


ご両親、そして「捜す会」の方々の懸命な努力が続いている。
ネットの隅のほうでショボショボやってるブログではあるが、こちらでもこの事件のことを取り上げさせていただこうと思う。


公開されているA.Sさんの関連情報は、おおむね以下の通り。
(昨年3月10日、失踪時点の情報であって、今現在は大きく変わっている可能性もある。本人の顔写真は多数あり、各自で画像検索してください。)


・失踪日時 2014年3月10日の午後3時40分~午後4時ごろ。

・氏名 A.S.

・住所 埼玉県朝霞市●●●-●(これは同時に最後の目撃情報があった場所でもある) 
・朝霞市立朝霞第三中学校に在籍する中学生(失踪当事13歳中1、現在14歳中2)。
・身長155センチ、体重約40キロやせ型、血液型A。
・肩下あたりまでの黒髪ストレート左右2本結びで前髪ピン留め。
・笑うと左の口元にえくぼあり、可愛いと評判(ご近所談)。

・服装は朝霞第三中学の制服(紺色ブレザー、白色ブラウス、紺色スカート)、
・その上から灰色ダッフルコート、手編みの黒色マフラー、ほぼ真っ黒のリュックサック、
・ピンク色の肩掛けタイプのナイロン製ジャージ入れ(母親手作り)、黒地にピンク柄のある手袋、

・足元は白色ハイソックス、白地に薄ピンクのラインが入ったスニーカー(サイズ23センチ)。

・習い事はエレクトーン、学習塾、
・5歳のときから週3回8年間続けたクラッシックバレエ(将来の夢はバレエの先生)。
・我慢強い性格で、途中で投げ出し家出をするような子と思えない(バレエ教室の先生談)
・学校では放送部に所属、合唱コンクールの実行委員を務めるなど、真面目で頑張り屋との評判。
・失踪以前に家出歴なし。遊びに行くときには「誰と・どこへ・何時頃に帰る」の連絡を必ずしていた。
・失踪直前の週末も、また、失踪当日の朝も普段と変わった様子なし。
・携帯電話、財布、Suica、現金は自宅に置いたまま、私服も持ち出した形跡なし。
・悩み相談を受ける~彼氏がいる等の家出につながりそうな心当たりなし(バレエ教室の友人談)。


バレエには熱心に打ち込んでいたらしい。
通っていたバレエ教室の「第10回発表会」への出演申込書を、失踪直前の3月6日に提出している(費用は税別2万円)。


この発表会を本人は非常に楽しみにしており、同じバレエ教室の仲間たちによると、Aさんは発表会の演目が決まる前から「演目は何になるんだろうね?」などと話していたとのこと。


ちなみにこの「第10回発表会」は、2014年11月29日(土)~30日(日)にかけて行われた。
会場は朝霞市市民会館(ゆめぱれす)、演目は29日が創作「ピエロのオルゴール」「パキータ」「白鳥の湖、2・3幕」、30日が「白鳥の湖、全幕」となっている。


Aさんは発表会の8ヶ月以上前に出演申込書を提出していた。
8ヶ月強の間、週3回、全力で練習に打ち込み、発表会に臨む予定だったと思われる。


予定通りなら11月には「白鳥の湖」を舞うAさんの姿が見られたのかもしれない。
しかし突然の失踪により、その夢は叶わないままとなっている。


彼女の身に何が起きたのか?


2014年3月10日の月曜日、下校前のホームルームが終わったのは、午後3時10分頃のことだった。


「部活頑張ってね、また明日!」


Aさんが笑顔で掛けてくれた言葉を、友人ははっきり覚えている。
この別れの挨拶の後、Aさんは一人、教室を出た。


学校を出てすぐ黒目川沿いの道を通り、新高橋を渡る。
通称「二本松通り」。

マンション、オフィス、商業施設などが混在する小都市風の風景が広がり、交通量は多い。


道行く人々、行きかう車、立ち並ぶ前後左右の建造物から見下ろす無数の窓。
人目には事欠かない通学路といえた。


しかしそれは同時に、いたるところに獲物を狙う視線が潜みうる通学路でもあった。


二本松通りをしばらく直進し、ほどなくして●折。
学校を出てから約●キロ、●●の商店街入り口に差し掛かると急に道は細くなる。
しかし細いながらも両脇に民家、商店などが立ち並ぶ一本道であり、見通しは良い。


この通りにある「●●●」の防犯カメラに、下校途中のAさんが映っていた。
時間は3月10日午後3時36分11秒からの5秒間。

映像中の彼女の様子に変わったところは見られない。


TBSの番組ではその時点からさらに1分半ほど、防犯カメラの映像を凝視し続けた。
Aさんを尾行する不審者がいないかを見るためだったが、そのような姿は確認できなかった。


防犯カメラの地点からAさんの自宅までは約●●●メートル。

その間に一箇所、信号がある(●●●丁目交差点)。


Aさんは身長155センチ、その歩くスピードを分速70メートルとする。
仮に信号で止まったとしても、防犯カメラの地点からおよそ6分、つまり午後3時42分ごろには自宅前に到着したとみられる。


それとほぼ同時刻、Aさんが自宅前で若い男と話しているのを、近所の女性が目撃している。


番組によると、目撃された男の年齢は10代後半とみられた。

(「捜す会」のように、少し広めに「10代後半~20代前半」としているところもある)

男がAさんに道を尋ねているように見えたという。


ちなみにこの3日前の3月7日(金曜日)午後5時半頃にも、下校し自宅前に差し掛かったAさんを、30メートルほど後方の階段下から覗き込むように見ていた若い男の姿が、近所の女性によって目撃されている。
女性はこの男の年の頃を「10代後半」とした上で、「男の子」「その子」と表現している。
男の服装は上が黒のヤッケ、下は灰色のジャージ様のもの(スウェット?)、スニーカー。
どちらかといえば痩せ型、髪はまっすぐで長め、しかも一見して「きれいな髪」との印象を持ったという(昨年3月当時)。


3月7日に目撃された男と、3月10日に目撃された男は、同一人物であるのか。


同一人物であると想像するが、目撃証言からは確定できない。

また、警察の見解も発表されていない。


しかし仮に同一人物であり、男が確かに10代後半であるとすれば、決行日に「3月10日」を選んだということには、男のより正確な年齢や、男が当時置かれていた状況を推測する上で、重大なヒントがあるかもしれない。


いずれにしても自宅前でのこの姿が、Aさんの最後の目撃情報となった。


午後5時過ぎ、Aさんの母親が仕事から帰宅した。
家に入る際に郵便受けを確認すると、大学ノートを切ったようなメモが入っていた。


「家も学校もちょっと休みたいです。しばらく友達の家です。さがさないで下さい。A.S.」


そう書かれていた。


不審に思いつつ家に入ると、帰宅しているはずのAさんの姿が見当たらない。
メモのことが頭をよぎる。

不安に駆られた母親は学校や友達に連絡した。が、「心当たりなし」。


自転車で近所を探し回るも見つからず、午後8時20分ごろ、朝霞署に届け出た。


届け出を受けて警察は、事件・事故・家出の可能性を視野に捜査を開始。
しかし有力な情報が得られず、3月13日(木曜日)、Aさんの顔写真入で公開捜査へと切り替えた。


公開捜査後の3月19日(水曜日)の昼前、自宅に一通の不思議な封書が届けられた。

Aさんの父親宛てだが、切手なし、差出人名なし、消印は3月15日「上尾」とあった。


公開捜査開始の直後に投函されたものと見られた。


「着払いで、受け取りますか?」


配達員にそう問われた母親はある予感に駆られ、受け取ることを決めた。
封を開けると、そこにはノートを切ったような一枚の紙が入っていた。


「私は元気に過ごしているよ。いろんな人に迷惑かけてごめんなさい。A」


今度はそう書かれていた。


朝霞の自宅から、例えば上尾市役所までは、直線でも●●.●キロの距離だった。
両親によると、S家は上尾にゆかりなし、Aさんがそこを目指す心当たりもなし。
上尾郵便局管内のポストは171個、どのポストから手紙が投函されたかの特定は困難だという。


番組ではさらに2通のメモの筆跡鑑定もなされた。


鑑定の専門家によると、筆跡はAさんのものとみて、まず間違いはないらしい。
ただ1通目のメモの筆跡には文字が潰れたような乱れが見られ、それはすなわち、Aさんの恐怖など緊張状態を示すものと考えられた。
2通目のメモにはそういった乱れが見られず、1通目のときよりは落ち着いた精神状態にあったと考えられるという。


「誰かに強制的に書かされた」


番組ではこの可能性を指摘していた。


妥当な推論だと思う。


いずれにしてもその後、Aさんの行方は杳(よう)として知れないまま、現在に至っている。


・場所が人目の少ない片田舎の路上等ではなく、朝霞市●●だった。

・帰宅時ドンピシャのタイミングで、Aさんの自宅前で接触している。

・決行日が3月10日だった。
・おそらく車使用。
・Aさんが最後に目撃された時間、そして最初のメモが投函された時間帯。
・少なくとも2度目撃された、くつろいだ格好をした10代後半とみられる男。

・自宅前で目撃された自覚がおそらくあったであろうこと。

・「探してくれるな」という意味の2度にわたる念押し。

・上尾からの投函。
・「学校もちょっと休みたい」「友達」などのワードを使用。


他にも色々あると思うが、何かと示唆に富む事件だと思う。

しかしあえて、これらの事実からあれこれ推測するのは止そうかとも思う。


Aさんは生きて監禁されている可能性があるからだ。


そう思いたくはないが、警察のやる気の問題、そして法律の壁の問題もあるだろう。


生かしてさえいれば、解放するチャンスはある。

それは犯人のためでもある。


生きたまま解放されることを期待したい。