栃木県旧今市市小1女児・吉田有希ちゃん殺害事件・その5(6年半前の捜査状況) | 雑感

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今市女児殺害事件の勝又拓哉容疑者(32)、


義父の通報などにより、早いうちから


容疑者の一人とされていたのは確からしい。


しかし男は関与を否定し、


口腔粘膜などの任意提出にも応じた。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140606-00000104-san-soci


どんな口調で、どんな挙動で、


どんな目つきで捜査に応じたのだろう?


「こいつは変だ」


「何かおかしい」


当時の捜査員がそう直感したかどうかはわからない。


男のDNAは、遺体に残っていたそれと一致しなかった。


遺体に残ったそれが


捜査幹部のものだった


ということが判明したのは、


約4年後の、2009年のことだった。


4年間、男には証拠隠滅の機会が与えられた。


凶器やランドセルは廃棄処分され、


白い車は解体された。


車種は「カリーナED」だったという。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140606-00000014-asahi-soci


警察は長らく、拉致現場あたりで目撃された不審車を


「旧型の、トヨタ・マークⅡ(白)」


と公表していた。


そうなった経緯はわからない。


2008年1月といえば、おそらくは証拠隠滅作業も一段落して


勝又容疑者も、ほっと一息ついていた頃ではなかったか、と思う。


その時期、当時の合同捜査本部長だった栃木県警の日下部進氏は


ある卓話(内情に関するスピーチみたいなもの)を残している。


捜査の進捗状況に関するものだ。


容疑者が逮捕・送検された今、


当時の捜査状況をうかがい知るには良い資料だと思うので


ここで紹介したい。


日下部本部長の卓話は赤字。白字は当方のコメント。)


日下部進氏: 

昭和41年に栃木県警察官となり、「烏山警察署長」「真岡警察署長」「警察本部生活本部長」「宇都宮中央警察署長」等を歴任し、平成18年(2008年)から「栃木県警察本部刑事部長」に就任した。吉田有希ちゃん殺害事件発生の約3ヶ月後、2006年3月から、前任者の本橋力刑事部長の後を引き継ぐ形で、栃木・茨城両県警による今市小1女児殺害事件合同捜査本部長に就任した。


その人物が、2008年1月15日に行った卓話。


本論の今市事件について、捜査状況をパワーポイントを使って説明をします。
昨年暮れ12月1日、今市事件発生2年という事を、新聞等で書いて頂きました。
テレビ等でも出ました。
残念ながら被疑者検挙になっておりません。
もう一度、事件の概況を知って頂き、情報提供をお願いします。

発生は、平成17年12月1日午後2時40分頃です。
次の日には、茨城県の常陸大宮の山林の中で死体となって発見されました。

被害者は、小学1年生、当時7歳の吉田有希ちゃんです。

これが拉致現場の大沢です。

119号線の日光街道の大沢小学校、大沢中学校を入った下校途中のところです。

これは、航空写真です。
この三差路で他の友人と別れ、有希ちゃん1人がとことこ歩いた所です。
ねらう場所として、南側の目のつかない所で拉致したのかなと思っています。

これは、三差路で別れて、最初の家がYさんの家です。
このYさんのおじいちゃんから、ランドセルをしょった女の子が歩いて行ったと目撃されました。
これが最後の目撃かなと思います。

これは、拉致現場の近くの目撃されたとされる車があった所です。
ワンボックスの車です。
ゲームセンターの人形が飾ってあったそうです。


この「人形をぶら下げたワンボックス車」は、


おそらく事件には無関係だった。


セダンの車(について)ですが、(これは三叉路で)別れた子供達3人の証言です。
子供達によれば、このセダンの車が3回、行ったり来たりしたそうです。
子供達は、「ぼろっちい車」と言っており、後のバンパーがへこんでいたそうです。


車で流しながら下校途中の女児を物色。


ターゲットを前方後方から確認する動き。


勝又容疑者の車だったと想像する。


小1女児3人の観察眼は思いのほか鋭かった。


これは、拉致の死体(遺棄)現場です。
通常コースは、今市市民が茨城の大洗海岸に行くには、一般的に通るのは293号線まで出て、馬頭を通って茨城に入るのが通常とされています。

あとは、烏山に出て293号線を南下するというコースです。
また、123号線を通って、水戸街道を途中から茨城常陸大宮の方に入るというルートが考えられます。
捜査本部としては、宇都宮の中心部を通るという事で、こちらの幹線道路は通らないかな、と見ています。


「宇都宮の中心部は避けるだろう」と本部長。


もっともな推測だが、勝又容疑者についてはどうだったか。


どのルートをとったか、いまだ明らかではないが、


防犯カメラに映るのはどうやら平気な容疑者だった。


そんなことを気にする緻密なタイプではなく、


気の利かない、無雑作なタイプだったようだ。


これは、捨てられた遺棄現場の航空写真です。
知らない人では捨てられない様な場所です。


確かに土地勘はあったらしい。


これが(遺体が)捨てられた山です。
手前は笹(ささ)等があり、こっちから先50メートルはヒノキが植えられています。
ヒノキの下はきれいです。
その斜面の下の所に、全裸で発見されました。
この先は、行き止まりです。


全裸の遺体を、下草のないヒノキの根元に


そっと置いたような遺棄の仕方だった。


林道につくタイヤ痕、足跡、その他、自分の痕跡をどうするか、


ということも、容疑者はあまり考えてなかったと思う。


考えなくても、捜査幹部その人が、自分のDNAを混入させ


捜査を混乱させてくれたのだった。


犯人像は、冷酷で残虐な男と見ております。


殺し方からすれば当然の推理だった。


ただしいわゆる「普通の人」でも


冷酷で残虐な面はあると思う。


ある程度、高卒以上の教育を受けた者です。


中卒だった。


しかも、当時の同級生の記憶にあまり残らないくらいの不登校。


今回なんの遺留品もありません。


遺留品がない、証拠がない、


一切の痕跡を残さない緻密な犯行だ、


だからきっと高卒以上の教育を受けた者に違いない・・・


との本部長の考えだったが、事実は違った。


遺留品、証拠は残されていた。


それらは本部長の言うように「なかった」のではなく、


警察が見落とした、散逸させた、


モタモタしている間に解体~処分されてしまったというのが実際に近い。


拉致現場、遺棄現場ともに


とにかく遺留品が「ない!ない!」と騒がれていたが


本当に緻密な現場保存・捜索の結果


「遺留品はない」としていたのか、


今となっては疑わしく思える。


犯人側から言わせれば完全犯罪をしたと思っています。


合同捜査本部長のこの言葉には、


犯人も驚いたかもしれない。


アニメ好きの容疑者はジョジョを思い出した。

 

「あ、ありのまま、いま起こったことを話すぜ!
おれはスピード逮捕だと諦めていたら、いつのまにか完全犯罪だった。

な、何を言っているのかわからねーと思うが俺も何をされたのかわからなかった・・・。頭がどうにかなりそうだった・・・。
タナぼただとかごっつぁんゴールだとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ、もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ・・・。(以下、ポルナレフAA略)」

 

こんな心境だったと思う。


また、再犯も無いと言う事です。


2005年12月以降は、再犯してないと思う。


しかしそれ以前はどうか。


2002年の大川経香ちゃん(茨城)の事件など、


一応、アリバイをつついてみる価値はあるのではないだろうか。


出所不明のランドセルを多数所持していた、という目撃証言もある。


発生が木曜日午後3時前後という事で、平日自由に行動が出来る無職者、もちろんサラリーマン的活動で、ある程度時間に拘束されない営業活動をしている者等、そういう者が対象になっていると思います。
また、運転免許証を持っている者で、自動車を運転できる者です。


平日は昼夜逆転の引きこもり生活、ゲームにPC三昧。


週末は母親の偽ブランド販売助手で運転手。


本部長の読み通りだった。


今市、常陸大宮いずれも土地勘を有している者と思っています。


その通りだった。


まったくのよそ者が


女児誘拐のためだけに栃木に遠征してきたケースではなかった。


性犯罪者は自身の居住地周辺で犯罪を繰り返すことが多い。


衝動を抑えきれないのか、そこら中で手を出してしまう。


この事件も過去のパターンに合致していた。


それほどトリッキーなケースではなかった。


色々なものが見落とされ、証拠が散逸し、


混乱させられたのが、長期化した主な原因だと思う。


常陸大宮周辺で生活していて、今市に転勤等で来た者かなと思っています。


これは


「拉致現場・遺棄現場、両方の土地に土地勘がある者」


という趣旨だと思う。


確かに両方の土地に土地勘はあった。


この事件につきましては、捕まえてみてから、近所・隣の人から「そう言えばあんなところがおかしかったよネ!」と言う事になると思います。


この予感は当たった。


でもこれほどの残虐事件だから、容疑者について、


「あんなところが、おかしかったよネ!」


となるのは当然かとも思う。


普段の日常生活で「あの家の人はおかしいよ」と言うまでには、いかないと思います。


勝又容疑者の日常生活は、


傍目(はため)にも


「あの家の人は、おかしいョ」


だったらしい。


色々情報を頂いて、引きこもりの者、無職の者、何をしているか分からない者等、色々頂いておりますが、犯人に合致する者は見当たりません。


見当たらなかったのではなく、見落としたのだと思う。


義父からの情報は有益だった。


日下部本部長率いる捜査陣が、


その有益な情報を活かすことができなかった。


一般生活において、余り目立たない形で市民生活を送っているのではないかと思います。


勝又容疑者に市民生活といえるようなものはなかった。


また「目立たない形」というか、


むしろ変な意味で目立っていた。(ご近所談)


死体の状況が、小学1年生の女の子の胸を10数箇所刺しております。
また、出血した血を洗って捨てたという状況です。
胸幅は、乳首と乳首の間20センチの中に10数箇所刺したという、異常な刺し方をしています。
余り考えられない遺体の処理をした人間と考えられます。


「出血した血を洗って」とある。


当時の捜査本部長の発言だから信憑性はある。


少なくとも、洗われたようにキレイだったのだろう。


確かに当時、


「遺体がきれいだ」

「血がほとんどない」

「どこかで血抜きをされた」

「洗われたに違いない」


みたいなことが言われていた。


容疑者は今、


「殺害場所は、県境の山の中だ」


と言ったりしている。


山で洗ったのだろうか?


山の中にも水はあるが、


真夜中に山の中で洗うのは、けっこう難しいと思う。


ヘッドライトで照らしながら、山中の川辺(湖沼)で遺体を洗う・・・


いまいち現実味に欠ける。


遺体を「洗った」のが確かなら、


やはりその現場は、鹿沼のアパートじゃないのか?という気がするが、


さりとてアパートである必然性があるかというと、


そうでもない気がする。


よくわからない。


これは、ドイツ製の包丁です。
刃渡り12.5センチ、幅1.5センチですが、この長さの包丁は余りありません。
これは、ストレッチナイフです。イタリア製です。
人を刺して抜くというのは大変な事ですが、その中で10数箇所刺すというのは、こういうストレッチナイフ的なものが考えられます。
又小柄と言うナイフがあります。


容疑者はナイフマニアだった。


意外性はなかった。


現場での捜査状況です。
発生地を重点に捜査しております。
発生地から半径15キロです。
13地区になります。
全ての住民一軒一軒に面接をしてつぶしている状況です。
13地区の中からは、容疑者は浮上しておりません。


半径15キロは微妙だった。


自分の知る限り、容疑者が事件当時暮らしていた鹿沼のアパートは、


有希ちゃんの失踪地点から、もう少し離れている。


とはいえ、勝又容疑者については、


事件後すぐに、義父からの決定的な通報があったのだ。


拉致現場からの距離がどうとかは、あまり関係ないのではないか。


にもかかわらず、2008年の時点で、合同捜査本部長が


「発生地から半径15キロ」

「容疑者浮上してない」


と発言しているのは、


少し残念ではないかと思う。


殺す場所は、自分ひとりで回りに気がねなく殺せる場所を考えますと、一人住まい、父子、母子住まいで片方が留守になる場合、また、母屋と離れがあって、離れて一人で住んでいる、そんな所が殺す場所と考えております。


拉致してすぐに、


当時一人暮らししていた鹿沼市のアパートに連れ込んだらしい。


犯人像や犯人の居住環境について、


「農家で、離れなどを占有している息子」

「裏庭で井戸水などをふんだんに利用できる環境」


という話もあったが、今回はそうではなかった。


遺留品のランドセル・衣服等は何も今のところ発見されていません。


発見されるも何も、本部長のこの発言時には、


捜査の網からこぼれ落ちた容疑者によって(一説には容疑者の母親によって)、


すでに廃棄物として処分されていたと思う。


また、ロリコン、ナイフマニア等に面接して捜査に当たっています。


ロリコン、ナイフマニア、


そして本部長が散々指摘している、


無職、引きこもり、


運転免許証・自家用車所有、


拉致・遺棄現場の双方に土地勘あり、


拉致現場の近隣に居住、冷酷で残虐、


そのものズバリの人物が、目の前にいた。


捜査初期に、通報による情報提供もあった。


にもかかわらず、容疑者は捜査の網から漏れ、


犯行に使われた白い車は


数回の任意聴取の後に、処分・解体されてしまった。


また、特別捜査報奨金を平成19年7月27日、国家予算で情報提供者には上限300万円の報奨金が制定されました。


最後は500万円に跳ね上がった。


一部を義父が貰ってもいいんじゃないかと思う。


義父がテレビでやたら頑張っているのは、


そのためもあるかもしれない。


でも彼にはその権利があるんじゃないか。


1.平成7年の八王子スーパーで女性従業員3名が拳銃で殺された事件
2.平成12年12月31日の世田谷で一家四人が殺された事件
3.今市事件
日本の三大事件と言われています。
いずれも未解決です。


3は外国人(台湾籍からの帰化人)による犯行で、ほぼ確定。


1は「詳しい事情を知るカナダ在住の中国人」という話までは進展した。


2については、韓国等の噂はあるが、真相は謎。


3の直前にあった広島の事件はペルー人の犯行だった。


この種の事件に占める外国人の割合が


多いというべきなのか少ないというべきなのか、


そのあたりはよくわからない。


(栃木)県警としまして、茨城県警と合同で捜査本部を作って、120名体制を維持しまして、毎日捜査しています。
休みは週一回、日曜日だけです。


「週休1日」の努力は、結果的に実った。


諦めずにやっていると


意外なところからぼた餅が落ちてくることがある。


これは、手配写真です。


「手配写真」なんてものがあったのか。


容疑者の顔のモンタージュだろうか?


もしそうなら、勝又容疑者とは似てたのだろうか?


以上が捜査状況です。
犯人に結びつく情報を県民から多く寄せられる事が、犯人に結びつく話かと思っています。
皆様自身、居住地、従業員の皆様から、今市事件に絡む情報がありましたら情報提供をお願いします。
以上、雑ぱくな説明でしたが、解決に向けて一生懸命捜査しておりますので、御協力の程お願いします。


「情報提供せよ」とさかんにアピールしている。


しかし、決定的な情報は、この時点で既に提供されていた。


有益な情報を提供しても、それを活かせないなら虚しい。


提供する側もアホらしくなると思う。


市民からの情報は心して大切に扱って欲しい。


一部捜査の粗が目立つ形にはなったものの、


8年半かかっても逮捕にこぎつけた、その執念は凄いと思う。


未解決事件を抱える各都道府県警も、これを機に再度、


闘志を奮い立たせて欲しい。


特に島根県警には奮起を期待したい。