根本的なことですが、

「著作権」と言う言葉(用語)について気をつけなければならないことがあります。

この「著作権」には広狭があり、三つの意味というか三つの段階に分かれるということです。


しかしながらこの三つの段階を的確に区別する用語が無く
(というか、学説上の統一されたものが無く)

しばしば混乱を生じる場合があります。


中でも

岡本薫は自書において、広い概念から順に著作権①、著作権②、著作権③と分類しています。

(著作権の考え方 岩波新書 869)


三つの段階をするには、その反対概念を把握することが解りやすいのではないでしょうか、


一番広い意味の著作権はいわゆる知的財産権の一つとしての「著作権」

創作的に表現されたものに与えられる権利です。

対立する概念は特許権、実用新案権、商標権、意匠権等と考えていいのではないでしょうか。


少し狭く考える著作権は創作した者の権利としての「著作権」
対立する概念は、伝達する者に与えられる「著作隣接権」になります。


3

最も狭い概念になるのが、著作財産権とも呼ばれる「著作権」

対立する概念は、「人格権」(著作人格権)になります。

この二つを峻別するのは、譲渡が可能か否かであろうと思います。

財産権といっても、必ず財産(金銭等)になるわけではありません。


尚、著作隣接権も人格権(実演家のみ)と財産権に分かれます。


「著作権のことなんだけど」と尋ねられたとき

どの段階の著作権のことを指しているのか

考えなければならないと思う。













いささか古い話になってしましますが、


二級知的財産管理技能士(管理業務)の

検定試験に合格しました。


とはいえ、一つの能力担保みたいなもので

何か独占的な業務ができる訳ではありません。


尚、取り仕切る団体は「知的財産教育協会」

という所で、一応厚生労働大臣指定試験機関となっています。


試験範囲となる法律は

特許、実用新案、商標、意匠、著作権

種苗、不正競争防止、独占禁止など、

またこれらに関する条約、民法(契約に関する初歩的なもの)

などです。


また、試験は学科と実技の2種類、

二級の場合、それぞれ60分の40問

両方とも80%の正答率がないと

合格とはなりません。

(片方のみ合格の場合、一定期間内にもう片方を

合格すればよいことになります。)


私の場合、

学科が80%、実技が85%の正答率で

まあギリギリ合格となったわけです。


何より検定料が

学科、実技とも各7,500円で

計15,000円と結構な額なので

その意味でも一発合格できてよかったと思います。

前川です。


このブログ、一年以上ほったらかしにしてしまいました。

キーボード不精というべきでしょうか。


この度、コメントなんかもいただきましたので、

ぼちぼち復活すべく努力も必要かと考えています。


ところで、


「著作隣接権に出版事業者が含まれない」訳とは、

についてですが、これにはいろいろ理由付けされています。



まず、

著作権法は明治時代に作られていますが、(旧著作権法)

昭和45年に全面大改正されました。(現行著作権法)

もちろんそれ以後細かい改正は行われていますが、

現在の著作権法のベースはこの45年改正によるものです。


その頃、

著作権の改正に関して大きな影響をもっていたのが

『映画産業』と言われています。

なので、『映画』については独特で厚めの保護規定があります。

(16条著作者、26条頒布権、91条2項ワンチャンス主義)


ところが、

どういう訳か出版産業は

なぜかこの改正に関して影響力を持てず、

著作隣接権を獲得できなかったと言われています。


『「著作隣接権」は、単に、「政治力の強い業界」に

付与されているものなのだ。』

(岡本薫著:著作権の考え方 p.60  岩波新書)より引用


他にもいろいろ理由付けをした説もあるようですが、

どうやら後付けの感は否めないようです。