先日、私の母校・新宿高校同級生で、たまたま同じ名前の「まどかちゃん」に会って数年ぶりにゆっくり話したとき

私が数年前に母校新宿高校の同窓誌「轍」に寄稿したこの文章が強く心に残ったという話をしてくれて、私も熱い思いが蘇ったため、Evernoteに残っていた原文を、ここにしたためました。

在学中、女子からは目立たなかったが
校内の面白い男子の誰からも一目置かれていた、同級生で1番面白い漢の話です。


—以下原文———————————————————

新宿高校同級生たちとは卒業後もなんだかんだでそんなに間を置かず会っており、お互い変わらないねーなんて言い合いながらお酒を飲みつつ過ごしていたら、もう**年も経とうとしていることに驚いた。

ほんとにみんな、見た目も中身もそんなに変わらない。まあ見た目に関しては、夜道で月と併走してると満ち欠けに気付かない現象、みたいなことだろうけど。

新宿高校の友達は他者と自分を比較する考えが希薄で、それぞれ独自のリズム感があり、それを変わらずキープしていると思う。一緒にいて共有する高揚感も安心感も、私にとって、他にはない心地よさだ。年をとるにつれて、ますますそう感じる。

 よく会う友達はもちろん高校の時から仲が良かった人たちだけど、高校の時に殆ど話さなかったのに、今良く飲む友達が一人いる。今回はこの人から寄稿B組担当を依頼されたので、いつも愉快な新宿高校友の代表としてフォーカスしたい。

 彼は在学中、男子群から絶大な人気があった。新宿高校**回生男子はまるで芸人さんのように愉快な人たちが多かったが、彼らの面白さをたまに褒めると、どの輩も口を揃えて「いや、うちの高校で一番面白いのはあいつだ」と言っていた。

しかし面白さを堪能したくとも、照屋さんな彼は在学中殆ど女子と話をしてくれなかったので、理解も出来ず懇意になれずじまいだったのだ。

彼の面白さについて、ちょっとここでコラージュして考えてみます。

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【共通のお友達にとったアンケートより】

喋る速度はゆっくり目で、一言毎吟味しつつ間を空けて発している/子供と動物に好かれる傾向にある/ライター:ピンク色。ゴルゴ13が「ふふふ、女は信用しないことだ」と語っている絵が書いてある/声:くぐもってる/斜めに真面目/シマウマ親子の写真に「ケーコとマナブです。」とだけ書かれてある絵葉書を突然送りつけられた(A君談)/髪型:昔から通年五分刈り/シャツの柄はいつも小粋/お冷を持つ手がお猪口を持つそれ/社会性は持ち合わせているが、我が道を行く
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繋ぎあわせれば、あの彼の像が浮かびあがる。「一言毎吟味しつつ間を空けて発している」「斜めに真面目」「社会性は持ち合わせているが、我が道を行く」

このあたりが、誰もがぎゃふんとなる、なんつーか面白い事を言う素になっているようだ。

彼の良さは、会って見てはじめてじわ~っとわかるという声多数。網の目のような文章では、とても旨みを表現しきれない。

この味わい深さを堪能するには、高校生じゃあまだ早かった。大人になって良かった。

彼のことを考え続けた一ヶ月もこれまた乙だった。とにかく皆に愛されてる、個性が強い**回生を代表する男なのです。


※画像は7名で飲んでいるときに開催された、彼の似顔絵大会でナプキンに描かれた絵たち。左上が彼の選んだ優勝者の画。