いつもお読みいただきありがとうございます😊
今週木曜日の外来で、また呆れることがありました(今までも散々記事にしていますが😂)
今回も、他病院の同業者の脳神経内科医のせいで、患者さんは4年も診断も治療もされず歩けなくなってしまわれていました。
先月、脳神経外科に息子さんが予約をとられ、その先生が、”これは脳神経内科でみてもらったほうがいいです”と私の外来を予約されました。
最近は院内の依頼や、他院からのご紹介がかなり多いため、私の初診の予約は1ヶ月半先になってしまいます。
なので、紹介状の内容をみて、その間に、必要な検査を先に済ませていただくようお願いしました。
患者さんも息子さんも、詳しい検査を希望されていたので、快く承諾いただき、初診当日には検査が終わっている状態でした。
私はご存知のとおり、心配性なので、木曜日の外来の予習は月曜日の人間ドックの外来の合間にしています。
検査結果を先にみてみると、典型的なパーキンソン病パターンでした。
DATスキャンでも、両側のドパミンの取り込み低下、MIBG心筋シンチでも交感神経障害を認めました。
”なんでこの方、前に脳神経内科受診したのに診断されなかったのかな?”と思っていました。
当日、検査結果をお話する前に診察をさせていただくと、歩行は手すりを使えばなんとか可能、ただ、何度も転倒されていました。
また、両上肢の固縮、姿勢反射障害、無動、とパーキンソン病の症状が全部ありました。
診察をおえて、先に検査を行っていただいたお礼を言って、結果説明をしました。
だまってきいておられた息子さん。
”これって、急にこの病気にならないですよね?4年前、紹介してもらったときの先生はこんな検査してくれませんでした。この検査、最近できたんですか?”ときかれました。
DATスキャンは10年以上前からできること、MIBG心筋シンチも同様に、新しい検査ではないと伝えました。
息子さんは怒りをおさえながら、”じゃあ、その時検査してもらっていたら、母はこんなに悪くなることなかったのかもしれないですよね・・・”と言われました。
その通りだと思いました。
自分の診察技術だけで、診断できるなら、こんな高額な検査はいりません。
シンチグラフィーというのは、放射線同位元素を使う検査で、保険診療で3万程度する高額な検査なのです。
患者さん用に、お薬をお取り寄せするので、もし検査をドタキャンされますと病院側に10万程度の損失が発生します。
高額な検査であっても、行っていただくのは、それだけ診断に必要だからです。
それなのに、4年前にみた脳神経内科医は、”僕の診察では、あなたはパーキンソン病ではない。何も所見がない。だから検査は必要ない”と言われたそうです。
患者さんはその病院受診するのに、1時間もかけて車で行かれ、息子さんは仕事を休んでいかれたのに、そんな診察でした。
4年前の時点で、ちゃんと検査して、診断的治療でもいいので開始してもらっていたら。
患者さんは、歩けない状態にまでなっていないし、両手足の筋力低下も起きていなかったと思います。
腹が立ったので、前の病院で診断したという医師に情報提供依頼という形で、手紙を書こうと思って調べたら、その医師はその病院にすでにいませんでした。
それでも納得がいかず、ネットで名前をいれて検索してもでてこないという状況でした。
なんて無責任、なんて傲慢。
患者さんの命と時間をなんだと思ってるんでしょうか。
なんとか冷静になって、診断結果を説明し、今はかなり重症化してしまっている段階ではありますが、治療を開始しましょうとお伝えしました。
特定疾患難病、介護保険、身体障害者申請の手続きもお伝えして、息子さんは良好に理解されました。
御本人は、お優しい方で、小さな声で、”よかった、これで治療を受けられるんですね、先生ありがとう”と言われました。
医師は大変重い責任がある仕事です。
自分の診断ミス1つで、患者さんとご家族の人生が大きく変わってしまいます。
反面教師として、この医師のことを胸にとめつつ、私は心配性すぎる性格を大事にしながら診療にあたりたいと思います。
少しずつでも、今回の患者さんが良くなってくださることを祈っています。

