いつもお読みいただきありがとうございます😊
先日の記事のコメント欄に、”大学の教授って、医学界ってどんな感じなんですか”というコメントをいただきましたので記事にさせていただきます。
このように質問をいただくと、ブログを書くヒントになりますので、またよろしくお願いいたします。
医局における教授はヒエラルキーの頂点にいて、全権を把握しています。
医局員の人事、つまり関連病院への配置、昇進、降格、学位審査、専門医の取得に必須な書類のサイン、医局員の休暇、退職、などを握っています。
なので、ほしい資格があるときは、どんな教授のもとでも、うまいことやっていく必要があります。
教授に嫌われると、実験をさせてもらえない、論文を読んでもらえない、などの嫌がらせを受けている先生もいました。
以前の記事にも書いていますが、私が16年いた、大学病院の医局時代の教授は、それはそれはひどい人でした。
①パワハラ発言は日常茶飯事
バカ、クソ、無能など
②自分は学会と称して海外出張し、観光もしつつ2週間以上休むが医局員には休みを与えない
③差別発言
④研究しないやつはいらない、くらいのスタンス
⑤外病院との交渉では強硬な態度で挑む(待遇、給与面で強気にでる)
この教授のパワハラ、いじめが原因で10人以上の貴重な先生方が辞めていきました。
優秀で、心が優しい先生ばかりでした。
辞めることになった、若い先生は、神経内科自体がトラウマになり、他の科にすすまれた人も2人います。
ナンバー2だった准教授の先生は教授からの暴言、無理難題に耐えられず、2年耐えたのですが、結局辞めていかれました。
とてもいい先生で私は大好きだったのですが、医局をあげての送別会は禁止され、ひっそりとお別れの会を有志で行いました。
教授回診という、あの大名行列みたいな回診では、ちゃんと診察して、きちんと考えてないとボロカスに言われます。
でも、これは必要だと思います。
怠慢な診療をしている医局員は反省が必要だからです。
私はとにかく…
教授に絶対文句いわせない!!隙をあたえないぞ!!という決死の😂覚悟で、回診までの間に完璧に準備をしていました。
症例について、いくつも文献を読み込み、何度も診察し、検査結果をみなおし、漏れがないか入念にチェックしていたので、怒られることも、突っ込まれることもほとんどありませんでした。
自分がプレゼンしたあと、教授に”うん、いいんじゃない”と言われると、心の中で、よし!と思っていました。
その徹底的な診療態度は結果的に、自分を大きく成長させたと思うので、きびしいことは問題ではなかったです。
ただ、言い方がひどくて、自分が言われているわけではないのに、すごく嫌な気分になっていたものです。
でも、当時、学位と専門医が欲しかったので、それまでは、教授の無茶振りに耐え、機嫌をとっていました。
そして欲しかった資格を得て、職位があがると、”この人からもらうものはもうないな”と思いました。
もう充分やった、と思い退職を考えました。
外来で、教授にちょっとでも意見をする患者さんは、教授は、勝手に他の先生に振り分けていました。
”あの患者さんはうるさい。僕は教授なのに治療に文句ばかりいう”とか看護師さんにいって、〇〇先生にみてもらって、と放出していました。
教授は医局員からいろいろ意見されることについては、聞く姿勢がありましたが、患者さんが病気のことを勉強してきて、色々言われることを、極端に嫌がっていました。
このように、医局というところは、◯クザのような側面もあります。一度足を踏み入れたら、脱出困難という・・・
親分のいうことを聴かないと、昇進もできなければ、論文博士にもなれない、そしてそこから抜けるのは超大変、という組織でした。
私は幸い、口がうまいのと、”〇〇さんは怒ると言葉がひどくて怖い”と教授にも言われていたので、うまく大学病院という世界を泳げました。
ただ、もう二度ともどりたくない、そういう場所です😂