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お魚もおいしかった先週のフレンチ

 

今週の木曜日の外来は、とっても胸が痛くなることがありました。

 

すべての外来患者さんの診察を終えたら、13時の業務終了までは、職員さんの診察を行っています。

 

女性の職員さんが9割で、ほとんどが頭痛です。

 

片頭痛の重症の方、肩こりがひどい方、姿勢のゆがみが元で発生している不調の方など、診察しています。

 

内服処方や、ストレッチの指導、その他、時には簡易のマッサージをしたりします。

 

 

先日の通常外来は12時には終わっていたので、職員さんの診察をしても12時半には終わるかな〜なんて思っていました。

 

家には、お腹をすかせてランチを待っている夫がいるので、(子供ではないのでいいのですが😂)なるべく定時には帰りたいと思っていました。

 

でも、最後の職員さんは、29歳の事務員の女性で、最近笑顔がなく、頭痛もひどいと前回言われていた方でした。

 

”最近、調子どうですか?”と診察室で聞くと、わっと泣き出してしまいました。

 

かわいい目から、どんどん溢れる涙・・・

 

慌ててティッシュをとってきて、バックヤードの扉を締めて、2人きりで話を聞きました。

 

”部署替えがあってから、毎日毎日辛くて。頭痛も、常にあって。食べることが好きでカフェとか行くのも好きだったのに、いけなくて。毎日疲れて帰って、寝るだけで私の人生なんだろうって・・・”と

 

これは、いかん。

 

帰りの時間どころではない。

 

そう思って、”よかったら、思っていること、話して”といってずっと聞いてました。

 

こういうとき、下手にアドバイスしたりせず、まず本人の心の中の想いを出してもらいます。

 

聞いていると、彼女は”なんでも自分が悪い”って思ってるなと感じました。

 

29歳という年齢で考えていた将来のこと。

 

今年別れた彼のこと。

 

親には弱いところを見せられないから家に帰っても何もいえないこと・・・

 

ポロポロと泣きながら、彼女は話してくれました。

 

うんうん、わかるよ、って言うだけでしたが、その責任感の強さ、自分を責めるところ、完璧主義なところ、私にもあるので、すごくよくわかりました。

 

私はもう50歳なので、いい感じに力を抜けるようになりましたが、彼女くらいの年齢だったころ、必死だったな、と思いました。

 

彼女は、自分のことをダメだといったり、変わらなくちゃと思っていたり、同期の子は平気なのに、自分は弱いとかいってました。

 

苦しくなりました。

 

弱さとか強さとかいいますが、それは人と比べる必要もないのです。

 

毎日頭痛がして、自分をそんなにいじめてまでする仕事なんか、ないよ!!と言いました。

 

几帳面、色々考えすぎる、まじめ、表情が固い、それは個性だし、悪いことではないと思うので、無理にかえようとしなくていいと話しました。

 

今の自分にダメ出ししすぎて、頭痛が起きてると思うよ、と。

 

身体は思っている以上に、正直なのです。

 

あまりに辛そうなので、”休職の診断書書こうか?”と言いましたが断られました・・・

 

”休んだら、その後、復帰できなさそうなので・・・”というのが理由で。

 

それなら、それでいいじゃないの!!と思いましたが、まだ、それを言うのは早いと思って、”また考えが変わったら、いつでも言ってね”と背中をさすりました。

 

彼女は、ありがとうございました、ごめんなさい、長時間泣いてしまって、といいました。

 

真っ赤な目をした彼女を見送りながら、自分はなんて無力なんだろうと思いました。

 

でも。

 

たいした力がなくても、そばにいて話を聴くことは誰でもできる、傷のお手当だと思っています。

 

頭痛は、精神面の不調、ストレスを反映しやすいように思います。

 

身体の痛みは心の痛みかもしれない。

 

そう思うのです