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今日は、自律神経についてのお話です。
自律神経障害は、自律神経失調症とは異なる病気です。
自律神経の失調は、これは経験したこともある方も多いと思います。
めまいや急な発汗や、動悸などです。これが持続してしまったり、精神的緊張などで頻回におきると失調症ということになります。
厚労省のHPによりますと、自律神経失調症は以下の定義です。
ストレスなどが原因で、自律神経である交感神経と副交感神経のバランスが崩れて出る様々な症状。 自律神経失調症は、自律神経がストレスによって正常に機能しないことによって起こるさまざまな症状の総称です。
では自律神経というのは何をしているかと申しますと”自分が意識しないことをしてくれている”神経です。
自律神経には交感神経と副交感神経があります。いずれの神経も、脳幹という脳の真ん中の一番奥にある部位からはじまっています。
発汗、脈拍、呼吸、瞳孔、腸管の動き、血圧調節、排尿などを調整しているのがこの神経です。
自律神経失調というのは、このような自律神経の調節が乱れていると思われる症状がでている方をそう診断しているものです。
ただ、大前提として、例えば、発汗については、”特発性無汗症”という病気ではない、とか、脈拍については、”心電図や診察で異常はない”といった、きちんとした診察と検査を行っても、本当に異常がない場合に、”自律神経失調症の疑い”という病名がつきます。
問診だけで、自律神経失調症だね、という先生は、私は怪しいと思っています。ちゃんとした鑑別をした上で、きちんと判断すべき病名です。
多くは精神的ストレスによるものなので、例えば会社は学校に行ったり、電車にのる、嫌いな人にあう、というときに症状が顕著になります。
これにたいし、自律神経障害は、神経そのものが障害されているため、かなり強い症状がでます。
自律神経障害の原因疾患としては、脳神経内科領域でいいますと
①アミロイドーシス(全身にアミロイドが沈着する病気。難病です)
②パーキンソン病
③多系統萎縮症
④進行性自律神経機能不全症
⑤シャイ・ドレーガー症候群
⑥糖尿病などにより末梢神経障害が進行した場合
⑦各種の脊髄損傷
このように多くの病気に伴って症状が出現します。
特に危険なのは、起立性低血圧で、寝ているときと起きているときで、血圧が20mmHg
以上違う場合があり、ひどい場合は失神してしまいます。
自律神経障害は、外見上、麻痺や歩行障害などがない場合は、障害と気が付かれないこともあります。
しかし、夏は汗がでないため体温調節ができず、高熱がでたり、また普段から食後に失神してしまうこともあり、大変なご病気です。
治療方法も特効薬なものがなく、とてもおつらい病気です。
電車などで、HELPマークをつけられている方をお見かけします。
私はその時に、もしかしたら、このような病気の方かもしれない、と思っています。
自分が座っていたら、立って席に座っていただきますし、”もしかしたら倒れてしまうかもしれない”と思うので、その方が立ち上がるときは、注意してみてしまいます。
考えすぎかもしれないですが、小学校のときに、校長先生の話が長すぎて(あれ、なんであんなに長いんですかね😂ぼんやりしてきて、内容も全然覚えてないという・・・)前に立っていた女子が、私の方にバタン!と倒れてきたことがあり、すごく恐怖でした。
当時小学生でしたので、”友達が死んじゃった!!”と思った私は、倒れてきた友達を必死に支えながら、大声で先生を呼びました。
友達はすぐに目をあけましたが、その時みた、真っ青な顔をしていた友達のことが忘れられないです。
校長先生の話は、その件以降、大変短縮され、具合が悪い子は途中で座ってよい、と、なりました。
最初から、座っていいことにせんのかなあ?と思っておりました。
今日の自律神経のお話が何かの参考になりましたら幸いです。