以前にもブログで書かせていただきましたが、私の母は癌で2018年に他界しました。
母は看護師で、20歳からずっと仕事一筋で、病院勤務のときはオペ室の看護師だったそうです。
そこで外科で入局してきた父と出会い結婚しました。
母は再婚だったのですが、父は10歳年下、出会った時は、母はバリバリ働く看護師だったそうです。
父はまだ若く、まだ医師として修行中だったこともあり、母が仕事を辞めて家庭にはいりました。
母が亡くなったあと、遺品整理を従姉妹や、母の友人としました。
私は、私が生まれてから、母が書きはじめた古い日記と愛用の靴、冬用のベストと時計をもらいました。
母が亡くなって直後は悲しくて、胸がつかえて、母の字を見ることができず、2年ほどたってからようやく日記をよみました。
母の日記です。
母は私が産まれたことをとても喜びながらも、”私の時間がない。本を読んだり日記を書いたりする時間がない”と書いていて、父に対しても”あなたは1日家にいて、何をしていたのかという”と書いていました。
私たち夫婦には子供はいないですが、外来にこられる患者さんでママ真っ最中の人、一緒に働く看護師さん、MAさん(医療補助さん)、みなさんに聞いても、45年以上前の母と今とほとんど同じ状況です。
彼女たちは、誰よりも早く起き、お弁当をつくり、子供が学校や保育園に行く準備をして、朝食を作り、掃除して仕事にでかけ、帰ってからは夕食を用意して、子供とお風呂にはいって、洗濯して・・・自分の時間は寝る前までのわずかな時間と、早起きできた日の30分程度。
一方で夫は共働きでも、家事、育児への参加はほとんどなし。最近の若いご夫婦では違うようですが.
なぜなんでしょうか??
ご主人は、子供を風呂にいれただけ、ゴミ捨てしただけ、中途半端にお皿をあらっただけ、それで、あとは全部自分の時間。ゲームとしたりTVを見たり。
そもそも家事について”手伝う”という言葉自体に違和感があります。
家のことって、夫も含め家族全員のことですよね。
家には家族全員が住んでいるわけで、なぜ、妻だけが、家事をしないといけなくて、夫は手伝う、というスタンスなんでしょうか。
夫だって家事を自分のこととして、できることをすることができない理由がわかりません。
やり方がわからないなら聞けばいい。見ていたらいい。一つのことしかできない(夫はよくこういいます)なら、1つでもすればいい。
友人や職場の女性たち、頭痛で受診される女性患者さんと話すたびに、何十年もかわらない、ワンオペ育児、家事について、強い疑問をもちます。
同時に、主婦であっても、共働きであっても、パートさんであっても仕事を、家事、育児をしている女性に対し本当にすごいと思い愛おしく、いつも応援したい!と思っています。