この数日の涼しい事。あの酷暑の日々が嘘のようだが、庭だけは正直に秋になっている。
雲南百薬に花が咲いた。夏の間、お世話になった栄養のある葉も大きくならなくなった。
庭では野ボタンとアンデスの乙女が咲き始める。
アンデスの乙女は2本あるが、まだ細くて分かりにくいので赤丸をつけた。
このアンデスの乙女のタネは京都の友人が送ってくれたもの。2,3度送ってもらってやっと芽を出し、今年花が咲いた。
元々は私が鎌倉の某邸から頂いてきたタネを、うちで花を咲かせ大きな木になっていたのだが、マンションの工事で切られてしまった。その時に採ったタネを京都に送り、友人が立派な娘に育ててくれた。だから、うちのアンデスちゃんは孫娘。
彼岸花も時を忘れず、庭の隅で赤々と咲いている。
数日前の夕方、マンションの前でママ友のSさんに会った。
同じ階段で、子供同士が小学校の6年間、同じクラスだったこともあって、いまだに仲良くしている数少ないママ友だ。
「今日ね、結婚前に勤めていた会社の同期の女性6人での同期会だったの」
フーン、会社の同期会とは珍しい。彼女は大阪育ちで結婚前の会社は大阪だったはず。それで?
「それがさ、6人の住んでいる所がバラバラなのよ。大阪と東京と私。だからね、真ん中の名古屋でランチしたの。日帰りだから疲れた」。
何もこの暑いのにやらなくても、そのうちゆっくりと温泉でも行けば良いのに。
「だってさ、私たちもう74歳だよ、皆で行ける時に行かなくてはこの先、どうなるか分からないもの。行って良かった。おしゃべりして楽しかった」とSさん。
う~ん、5歳上の私からみれば、74歳なんてまだまだだと思うけど。
そう言えば、と思いだした。
私が70歳のときに中学校のクラス会をした。
私は父の仕事で小、中、高の間だけ福井市に住んでいたが、その後は父が転勤したので、福井に行くことはなかった。友人たちは小さなクラス会はしていたようだが。
それが70歳の古希の祝いと言うことで、初めて福井の芦原温泉に1泊して大々的におこなった。
皆、定年退職した年齢になったせいか、東京、名古屋、大阪からと懐かしい顔が多く集まってとても楽しかった。
その時の幹事はO君。中学生の時はあまり目立たない子だったが。冒頭の幹事挨拶で彼は言った。
「我々も70歳になりました。今、皆が元気なうちに会わなくては、この先の事は分からないので、思い切ってクラス会を計画しました」と。
その時は、え~、まだ70歳だよ、と呆れたが、数年後にO君が亡くなったと聞いて驚いた。クラス会の時は健康だったらしいが。
ネット検索すると、中国では古来、人の人生を四季に例えて、それぞれに色を配して表現したとか。
青春 10代~20代
朱夏 30代~50代
白秋 60代
玄冬 70代以降
これには少々異論あり。今は平均寿命が延びているのだから、白秋は60代~70代だろう。玄冬は80代以降としてほしい。
秋は収穫の季節。実りの秋、華やかな紅葉、充実した季節だ。この先どうなるか分からないと考えるのはやめて、楽しもうよ。
玄冬は心穏やかに、冬の楽しみを持って過ごしたいものだ。