作りたいモノしか作らない、売りたい人にしか売らない

ケンエレファントのこのミニチュアに偶然出会ってから、これに合わせた1/10のミニチュアを作ってみたいと思うようになりました。

テクニクスSL1200。
これはそのMark2という品番の伝説の名器。



まず取り掛かったのは、このプレイヤーに乗せるレコード。

プラ板を円形カッターで切り出し、それをルーターにセット。
回転させたプラ板にまち針を当てて溝を彫りました。



レーベル面とジャケットはプリンターで印刷したもの。


レコードとジャケットを作った後、ステンドグラスの制作に手を取られ、しばらくミニチュアは作れませんでした。

ステンドグラスが完成したので、ミニチュア制作を再開。

最初にLPレコード用のボックスを作りました。

王道のプラ板で進めたのですが、どうしても凹んだ部分の作成が自分の今の技術では難しいと判断して、本体は3Dプリンターで出力しました。

 

ミニチュア制作としては反則な気もしますが、出来上がり優先で。


本体にアルミ板を貼り付けていきました。
リベットに見える箇所は、先を丸くした目打ち状の針でアルミ板を裏から叩きました。

 

コーナープロテクターやヒンジは市販のパーツを使いました。
パーツを全てつけ終わったら、内側にフェルトを貼り付けて完成。

技術不足で粗は目立ちますが、なんとか形になりました。

次が7インチ用のレコードボックス。


本体はアルミ板を曲げて作りました。
こちらのリベットは、リベットを刻印するパンチで表から打刻しました。
後の工程はLPボックスとほぼ同じ。

最後はこれらをセットするためのDJブースを百均で購入した木で作りました。
木工もほとんど経験がないので、我流です。
これも完成度はまだまだですが、なんとか完成。


プレイヤーに関連するミニチュア制作はこれで終わり。

テクニクスのプレイヤーが大体1/10スケールだったので、それに合わせて全て1/10で作りました。


最近、工具を紹介するYouTubeチャンネルを始めました。
お暇な時にでも覗いてみてください。

ロゴ制作やサイト制作のお仕事をいただいた方が、いよいよ4月にお店をオープンという3月。

お店は千葉にある、ヘッドスパ&ビューティーサロン「ラ・ムール」
https://lamour358.com/

開店祝いは何にしようかな〜、お花は枯れてしまうしななどと考えてる時に思いつきました。

YouTudeでレジンで作るミニチュアのステンドグラス風なのを見たことがあったんです。

お店のオーナーはステンドグラスもお好きだと聞いてたし。

まずはお店のロゴをステンドグラス用にリデザイン。


どうせならランプにしてしまおうと思いました。

本体ケースはステンレスで作ろうと、材料を購入。
なぜステンレスにしたかというと、やはり強度と耐久性。
この選択が後々の苦労の始まりでした。


ステンレスは切るのも穴を開けるのも一苦労。
考えただけで憂鬱になるくらい硬いんです。
(この時はグラインダーを持ってなかったので)

そうこうしてるうちに思いついたんです。
ホールケーキを焼く枠が使えるなと。
素材もステンレスだし。


これでステンレスを加工する手順は7割減りました。

adobe Illustratorでリデザインした原稿に、各ワイヤーの長さをiPMのセグメントツールスで算出。
セグメントツールスは超便利というより、これがないとこんなことできません。

 

 

この設計図をもとにステンレスのワイヤーを組んで行きます。
ここからが苦難の始まりでした。

事前に確認済みだったのですが、ステンレスのハンダ付けには、ステンレス用のハンダとハンダゴテが必要です。
しかも通常のハンダ付けより難しいらしい。


何回も失敗しながらなんとか枠ができました。

色のシミュレーションもIllustratorで。


ところが、少し力を入れるだけで、ハンダ付けした箇所がパキっと外れてしまうんです。
技術不足のため、ちゃんとハンダ付けができてないんです。
すでにレジンを流し込んでしまってるところは高熱をかけれないので、一旦レジンを外してハンダ付のやり直し。
そして再度レジンの流し込み。

作業してるとまた別の箇所のハンダ付けが外れる‥‥。
で、ハンダ付のやり直し‥‥。
これを何回繰り返したことか。

なんとか全部レジンを流し込んだが、また問題発覚。

流し込んだレジンが、先に流し込んでる隣のレジンの下に流れ込んでるんです。
その部分は色が重なって見え方が変わってしまいます。
そこをスクレイバーやヤスリで剥がしてると、またハンダ付けが外れる‥‥。
その部分はハンダ付けからやり直し。

毎日作業してたわけではないですが、この時点で3ヶ月。
お店はとっくにオープンしてます。

こういうものを差しあげるって事前に言ってなくてよかった(笑)。

手直し手直しを繰り返すと、だんだん汚くなってくるんです。
このままやり切っても、お渡しできるようなものではありません。

思い切って最初からやり直すことにしました。

流石にハンダ付けは上達していて、前より綺麗にできました。

 

ただ、隣にレジンが流れ込むというのは改善されません。
出来上がった後に裏の流れ込んだ部分を除去してると、また汚くなるんです。
隣に流れ込まないように流し込みを一発で決めないと、後処理で汚くなります。

ここで6ヶ月を経過してるのですが、再度のやり直しを決意。
今度は作業計画を一から見直しました。
◎流れ込み防止の観点と強度の点から、1.2mmのステンレス線から1.6mmに変更。
◎強度の点から、はんだ付けからろう付けに変更

1.6mmになるとかなり硬くなって、曲げは難しくなりますが、ろう付けしたことで強い力をかけても外れなくなりました。

流し込みの前にワイヤーに接着剤をつけて、裏からプラ板を貼ることで隣の枠への流れ込みは防止できました。

レジンに傷があったり凹凸があると、光を当てた時に目立つので、やっぱりヤスリで面を整えました。
あとは艶出しのコーティング用レジンを塗って出来上がり。


次に厚みとなるサイドのステンレス板を、電源コードの出口を作るために一部カット。

 

ステンドグラス面にろう付け。
ろう付けする部分のレジンは一旦外しました。

ろう付けが終わったら外してたレジンをハメ込み、サイドの内側にテープ状のLEDを両面接着。

壁掛け用の三角カンをつけた背面パネルをろう付けして完成です。


着想から試行錯誤、2回の完全やり直しを経て、9ヶ月もかかってしまいました。

持論では、初めて作ったものは3個目でやっと形になると思ってるので、1個目のこれは完成度という点ではまだまだ、まだまだです。

何しろレジンもまだ素人ですから。

コストを無視するなら、本物のステンドグラスを勉強して作った方が早くできたかなと思います。

 

最近3Dプリンターを買いました。

なぜここに至ったかというと、オリジナルのリングを作りたかったんです。

それを初めて思った頃は、ワックスで造形→鋳造という方法が一般的だったので、それ用の工具もたくさん買いました。

ワックスの造形というのは彫刻なんです。
私の作りたいデザインは彫刻というほどのものでもないんですが、素人がうまく造形できるはずもなく、練習もとどこうってました。
※この辺りは過去日記参照

そんな時、ジュエリー用の3DCADアプリがあるというのを知り、そっちの方が向いてるかと思いました。

パソコンは仕事がら得意なので、彫刻の腕を磨くよりアプリ覚えた方が遥かに早いと思ったんです。


ちょこちょこアプリは練習してたのですが、やはり出来上がりが見えないと勉強も進まないんです。

そんなことで安い3Dプリンターを買いました。
アマゾンのセールで20%オフ、24,000円でした。

機種はCreality Ender-3 V3 SE。


制作の流れとしてはIllustrator→Rhinoceros→creality print or UltiMaker Curaという感じで、出力してはチェックをしてます。

 

プロトタイプが出来たら、デザイン違いや歯車の歯数の違いで見え方がどう変わるかなど、バリエーションの検証。

 

練習がてら作ったもの。


学習もスポーツも反復練習でしか上達はないと思ってます。

これはあくまでプロトタイプで、気に入ったのが出来たら、金属の3Dプリントサービスに出して、チタンかステンレスで作るつもりです。