スティーヴ・ルカサーはTOTO結成の遥か以前、“ガキの頃”からマイケル・ランドウとダチだった、と公言してきた。
このLAを象徴するスーパーギタリスト二名が、、新プロジェクト“ブーンズ・ファーム(Boone’s Farm)”を結成
負けじとマイケルも、知られざるエピソードを披露してくれた。70年代のLAでいったい何が起きていたのか……旧友二名のリアルで興味深い証言をお届けしよう。
スティーリー・ダンの衝撃
―まず二人の出会いから聞かせてください。マイケルのことを「12歳の時から知っていた」とスティーヴはよく言っていますが、どんな風に知り合ったんですか?
マイケル:ああ、共通の友達がいたんだ。初めて会った日は近所のごみ収集の日だったんで、通りに各家庭のごみ箱が出してあった。それをこいつは自転車に乗って、次々と倒して回ってたんだ!
スティーヴ:俺は優等生だったんでね。 マイケル:それを見て「こいつと仲良くならなきゃ!」と思った。
スティーヴ:(笑) マイケル:もちろん、それ以前から、ギターがすごい上手いやつだってことも知ってたし……。
スティーヴ:やめてくれよ。俺たち、本当に若い頃からギターを弾いてたから、周りに同い年くらいのミュージシャンは他にほとんどいなかったんだ。タイプは違っていたけど、二人とも、持って生まれた才能みたいなもんがあったんだと思う。スピリチュアルな言い方をすれば、何度も前世で一緒の人生を生きてきたんじゃないかと思えるくらい、会った瞬間から意気投合したよ。ところが、ギターを弾き始めたら「なんだ、こいつ。俺より上手いじゃないか! ふざけんな!」って感じでさ!
贅沢だ 小さいときから周りに天才ギタリストたちが普通にいたなんて
マイケル:そうやって、自分より年上のすごい人たちと一緒にプレイすることで、本当の意味で成長するんだ。
スティーヴ:俺たち自身も、とにかく音楽の勉強に夢中だった。スタジオ・ミュージシャンっていう選択肢があると気づいてからは特に。
マイケル:確かに。
スティーヴ:ジェフやデヴィッド・ペイチを見て「俺もああなりたい!」と思ったんだ。だって、レコードのクレジットで名前を見てたヒーローたちに会えるんだぜ。で、気づいたら、いつの間にか俺たちもそうなっていた。
LAに住んでいると、家からすぐのクラブに行けば、そこで伝説のミュージシャンが演奏してる。
そんな街って、そうそうないよ。高校生の頃から色々見たよな。リー・リトナー、ラリー・カールトン……。 マイケル:ロベン・フォード…
ああ、贅沢な街だ! 俺も3年ほど住んでいたが、ライブ見に行かなかったのは痛恨の極み!!!