【60代の大人旅エッセイ】マイカーを手放し旅も身軽にシフト。旅慣れた人の2泊3日スーツケースの中身 | 【クウネル・サロン】“マチュア”世代のときめき、全部。
極力少なめに!2泊3日国内旅行の持ちもの


あって嬉しいフォークとビニール袋
東日本のあるテレビ局に勤める太田信之さん(60、仮名)は今年3月に定年退職を迎えた。20代から寝る間も惜しんで仕事に没頭したが、8人の同期は1人、また1人と会社を後にした。同じ時期に定年を迎えた同期も、「65歳まで5年間も会社に拘束されるより、好きな旅行に出かけたい」と会社を去った。
賃金は4割程度まで激減
小さな仕事だから楽しめる

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【案内したくなる街を作るのが、旅行を楽しむことなのかもしれない……次のページに続きます】
「来月、妻を案内する予定です」
結局、1年間に4回香港への一人旅をした。すべて同じホテルに宿泊したという。
「鉄道やお酒、美術や音楽など、これといった趣味を持たない僕のような人は同世代に多い。ただ、『深夜特急』(沢木耕太郎著)を知っているから、旅への憧れはある。年齢的にハードな旅は難しいからこそ、第二の故郷を作るような気持ちの旅もいいんじゃないかなと」
会社員生活は、受け身に徹していればつつがなく過ごせるが、定年後はそうではない。
「誰も仕事も役割も、居場所も与えてくれませんから、自分で開拓するしかない。そんなことがわかっただけでも、一人旅に挑戦したのは良かった」
もう少し知識を深めたら、香港好きなコミュニティで知り合った、男女の友人と旅をするという。「70歳までに、女友達と旅をして、“友人のおかげで楽しい旅でした”と投稿するのが、目標」だという。今、哲人さんは、能動的に活動するスイッチが入っている。きっとその日は、もっと早く来るだろう。


